Dr. Rudy Schild : 意識と量子の宇宙観
前置き
Rudy Schild が精神世界の与太話を語ってる。特徴的なのは「科学風の味付け」をたっぷり交えていることだが、比喩表現としてすら無理がある。なお、彼は FREE(旧名) 設立の後ろ盾となった人物。
要旨
意識と量子の宇宙観
提供されたインタビュー動画では、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのルドルフ・シルト博士が、意識と量子物理学の関連性について議論しています。シルト博士は、意識を単なる脳の機能ではなく、自己認識や過去の経験を現在の状況に適用する能力と定義し、量子物理学がその理解に不可欠であると主張します。
彼は、意識の波 や超意識の波といった概念を導入し、これらが宇宙のテンプレートやパターン化とどのように結びついているかを説明します。また、感情が脳波パターンを形成し、現実を創造するという考えや、共鳴と量子コヒーレンスがテレパシーやリモートビューイングといった現象の科学的根拠となると述べます。
さらに、集合意識がタイムラインに影響を与え、感情がDNA活性化に影響を与える可能性、そしてアカシックレコードが宇宙のブラックホールに過去の意識の記録として存在するという興味深い視点も展開されています。
目次
- 前置き
- 要旨
- 概要
- Dr. Rudy Schild の自己紹介
- 宇宙飛行士の事例
- 臨死体験
- オーラとゴースト
- サイキック現象の科学的根拠
- timeline と転換点
- 時系列
- 主要関係者
- 情報源
- 文字起こし(話者識別)
概要
要約書:「天体物理学と意識の量子論」
本要約書は、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの研究者であるルドルフ・シルト博士へのインタビュー「"A Harvard Astrophysicist's Perspective on the Metaphysical" Dr. Rudy Schild Interview」に基づいています。シルト博士は、天体物理学の専門知識と量子物理学、意識、形而上学に関する深遠な見解を結びつけ、宇宙、生命、そして人間存在の目的について革新的な視点を提供しています。
主要テーマと重要なアイデア/事実:
1. 意識の定義と理解:
- 自己認識と量子現実: シルト博士は意識を「私は自分を意識している、そして自分が意識していることを意識していると言える存在である」と定義し、この感覚が物理的現実と量子現実において何を意味するかを探求しています (00:01:27)。
- 左脳と魂の繋がり: 意識は、主に左脳を通して情報を取り入れ、同時に「魂の繋がり」が機能することで、その情報に対する意見を表現する能力として説明されます。「ライオンを見たら、ここは安全ではない場所だとわかる。逃げ出そう」といった意見は生命維持に不可欠です (00:02:11)。
- 過去の経験と判断: 意識の主要な機能は、過去の経験を現在の状況に持ち込み、知的な判断を下す能力です (00:02:54)。
- 意識の普遍性: 博士は、意識が人間だけでなく、動物や植物にも存在する可能性を問いかけ、教科書で「意識が何であるか分からない」とされているのは「全くのナンセンスだ」と断言します。量子物理学を理解すれば、意識をよく理解できると主張しています (00:03:30)。
2. 量子物理学と意識の関連性:
- 意識波: シルト博士は、宇宙におけるあらゆる知的コンテンツを記述する波を「意識波」と呼び、これらは1950年代にヴィルヘルム・ライヒによって発見されたとしています (00:11:00)。
- 螺旋状のエネルギー体: 通常の意識波は脳の規模で生成される螺旋状の波として説明され、コイルばねの動きに例えられます (00:11:21)。
- 超意識波: 宇宙には「超意識波」という特別な産物があり、これは一部の人々が宗教や哲学を学ぶことで、あるいは非常にサイキックな能力を持つことで発達させるとされています。これらの波は一定の直径で回転するのではなく、脳に集中し、宇宙においてより大きなサイズに螺旋状に広がっていき、砂粒から銀河、銀河団といったより大きな物理構造を記述できます (00:12:50)。
- 宇宙意識と創造主: 超意識波は、宇宙のより広い部分と同期し、宇宙全体との精神的なコミュニケーションを可能にし、「創造主、宇宙の知性」に近づく手段であると示唆されています (00:14:38)。
3. 宇宙の目的とデザイン:
- 生命の出現と繁栄: シルト博士は、宇宙が単なる偶然の産物であるという考えを受け入れるのが量子物理学において難しくなっていると述べ、「宇宙の目的は、生命が出現し繁栄し、その生命が意識を持つことだった」と主張します。これにより、意識ある生命は創造主を賛美し、宇宙を創造した宇宙の知性の使命を果たすというのです (00:15:55)。
4. 現実の創造と脳波:
- 思考が現実を創造する: 博士は、思考が脳内の電流であ り、機能的磁気共鳴画像法 (fMRI) で撮影可能であることを指摘します (00:20:25)。
- 脳波の強化: 幸せな感情を抱く習慣は、脳内の「幸せの波」を記述する脳回路を強化し、それが周囲に「幸せ」を見出すことを促します。このようにして、脳波は集中している事柄を捉え、思考パターンを強化し、同じパターンを自然の他の状況に見出すのを助けることで、個人の現実を創造します (00:21:10)。
- 「注意が向けば、エネルギーが流れる」の科学的根拠: この格言は科学的に正当であるとされ、脳波は注意が向けられている対象に集中し、その対象の量子レベルを高めることで、その精神的処理が開始されると説明されます (00:22:21)。
5. 感情と量子プロセス:
- 感情は脳波: 感情は、おそらく左脳への入力に対する脳の反応としての脳波として体験されます。感情は、新しい入力情報に対する脳の反応であり、それに対する「意見」を持つことであると説明されます (00:26:01)。
- 量子プロセスとしての感情: 思考や考察の交換プロセスは量子プロセスとして理解されます (00:26:45)。
6. トラウマと癒し:
- トラウマの脳波パターン: トラウマは、脳内に望ましくない脳波パターンとして 残ります(例:PTSD)(00:27:11)。
- 「安全な場所」の創造: トラウマ的な経験から解放される最善の方法は、「安全な場所」を設け、そこで思考の脳パターンを強化しないように意識的に集中することだと提案されています (00:29:00)。
- 人生の経験による洗い流し: シルト博士は、通常、人生の仕事や新しい趣味、結婚、子供の結婚といった経験が、トラウマの脳波パターンを自然に洗い流す傾向があると信じています (00:30:46)。
7. 痛みと超意識への道:
- 痛みの触媒作用: 痛みは注意を引き、苦痛の原因を取り除く行動を促します。これは「正しい行動を触媒する」内蔵されたメカニズムであり、精神的な成長を高めるものとして機能します (00:32:24)。
- 超意識への道: 痛みは、苦痛からの解放源を探すために「網をより広く深く張る」ことを促し、それが超意識の方向へ向かう原因となるとされています (00:33:26)。
8. 感覚と共鳴:
- 自己認識としての意識: 意識(awareness)は脳内のクロッキングパルスによって生成されるサイクルであり、自己を認識し、状況の変化を認識する能力です (00:33:53)。
- 他者との共鳴としての感覚: 感覚(sentience)は、自分の意識サイクルが周囲の人々に影響さ れ、他者の脳機能を含めて自分の脳機能を広げようとすることです。これはテレパシー的なコミュニケーションを含みます (00:36:15)。
- 宇宙との共鳴: より広い文脈では、感覚は「宇宙の他の部分と共鳴する」ことであり、自分の脳波が遠くの星にいる人々にまで届き、拾われる可能性があると説明されます (00:37:45)。
9. ミラーニューロンと共有された経験:
- 普遍的に共有される脳波パターン: パルマ大学のリッツォラッティ教授の研究に言及し、檻の中のサルがピーナッツを掴む動作の脳波パターンが、その動作を見ている別のサルにも同じように発生することが発見されました。これは「普遍的に共有される」メカニズムの存在を示唆しています (00:42:31)。
- 分離の理解: 分離は、脳が他の脳と共鳴できない、他者の感情に同調できない状態であり、自己の内省に閉じこもり、苛立ちを感じやすくなることと関連付けられています (00:49:17)。
10. 聖なる幾何学とフィボナッチ数列:
- 成長のパターン: フィボナッチ数列は、「成長が以前の成長によって促される」という宇宙における特定の成長パターンから自然に生じるものとして説明されます。博士はこれを「神の指紋」と呼ぶことは「少し使いすぎ」だとしながらも、宇宙が自然にそれらを生み出す「神聖な」パターンであることは認めています (00:50:47)。
- 意識の拡大: 意識もこの方法で拡大し、脳の神経経路を使用し、習慣が脳波システムを強化することで形成されます (00:53:23)。
11. DNAとスピリチュアルな目覚め:
- 意識的な活動によるDNAへの影響: シルト博士は、瞑想が音やパターンに焦点を当てることで、様々な器官(チャクラ)のDNAの内容を整列させると推測しています (00:55:45)。
- DNAの活性化と感情: 整列したチャクラは脳パターンをより強力にし、生命器官の状態を感知する能力を増幅させます。感情は、このDNA活性化プロセスに大きく影響し、それが好きか嫌いかを判断することで、習慣パターンに対処する方法を知らせ、スピリチュアルな存在をより全体的にするのに役立ちます (00:58:04)。
12. タイムラインと集合意識:
- 可能なタイムライン: 多くの人々(特にチャネ リングを行う人々)が、未来における可能なタイムラインを感知できるとされています。これは、特定の出来事のシーケンスが実際に起こる可能性であり、人間の意識の中に長く保持されることで普遍的な意識と宇宙の構造の記述にまで広がる可能性があります (01:02:08)。
- 集合的信念の力: 十分な数の人々が、環境問題を解決するポジティブなタイムラインに合致すると信じるならば、それが実現する可能性があると示唆されています (01:05:04)。
13. 臨死体験(NDE)と人生の目的:
- 文化的条件付け: 臨死体験における人生の回顧は、文化的に条件付けられた側面があることを強調しています(例:シカゴでの経験を思い出す人と、ワシントン州先住民が鷲の背に乗って人生を回顧する話) (01:07:00)。
- 自己判断としての審判: 聖書の伝統における「審判」は、生まれる前に人生の目的(他者との交流を学ぶ、科学者になるなど)について「取引」をしたという考えに基づいています。臨死体験では、その目的を達成できたか、あるいは逆に進んでしまったかを自分で判断する機会が与えられます (01:09:00)。
- 学びと転生: これは、神が善悪を裁くというよりも、個人が自分の人生の成功を評価し、目標を達成したか、あるいは再学習が必要かを認識する機会です。そして、これが多くの宗教における「来世」や「転生」の伝統につながる可能性が示唆 されています (01:12:02)。
14. 聖地と量子コヒーレンス:
- レイラインとスピリチュアルなエネルギー: 聖地は、霊的なエネルギーが強く存在する「レイライン」と呼ばれる場所に位置する傾向があることが指摘されています。これらのレイラインは、空間の展開または創造から生じるもので、原子間の自然で強力な量子コヒーレンスが存在するため、非常に強力なエネルギーを持ちます (01:14:12)。
- 量子コヒーレンスとリモートビューイング: 量子コヒーレンスは、ある場所での意識的な経験が、宇宙内の他の物理的物質の集まりと容易に同期することを意味します。これにより、別の場所にいる人がこれらの経験を精神的に認識でき、これがリモートビューイングの根源であると説明されます (01:16:12)。
15. オーラと幽霊:
- オーラの正体: オーラは、身体を物理的に記述する意識波と、主に脳で生成される意識波が結合することで生まれる、ルミネセンス(発光)であると説明されます。非常に敏感な人は、このルミネセンスから個人の真の存在と身体の真の性質を認識できます (01:19:44)。
- 幽霊の正体: 幽霊も同様に、その場所で「快適」に感じる量子本質が、物 理的存在を記述する量子波と相互作用している現れであると説明されます (01:21:29)。
16. アカシックレコード:
- 過去の人生の累積: アカシックレコードは、ヴェーダのインドの伝統に起源を持ちますが、多くの人々が独自に発見しており、私たちの霊的な本質、そして過去の人生が現在の人生にどのように貢献するかを示す「宇宙の仕組み」であると理解されています (01:23:04)。
- キリスト教の魂との比較: キリスト教の魂の概念は、ヴェーダの伝統と非常に近いものの、より「審判」の側面が強いとされています (01:24:44)。
- 感情のデータ送信とブラックホール: 私たちの感情は魂に情報を提供し、宇宙はこれをブラックホールオブジェクトに収集・分類することで行います。ブラックホールは、量子ホログラムとしての宇宙の過去の歴史を記録し、宇宙に存在した生命体と意識の過去の歴史すべてを貯蔵できると説明されています (01:26:09)。
このインタビュー全体を通して、シルト博士は、現代の科学的理解、特に量子物理学が、意識、宇宙の目的、人生の意味、さらにはスピリチュアルな現象といった、これまで形而上学的な領域とされてきた問いに対する深い洞察を提供できるという強い信念を表明しています。彼の見解は、宇宙と人間の存在が、予想以上に深く相互接続された、意味と目的のあるものであることを示唆しています。
Dr. Rudy Schild の自己紹介
Dr. Rudy Schild博士の自己紹介は、彼の専門的な背景と、彼が「天体物理学と意識の量子論」というより大きな文脈で意識について語る権威との関連性を示しています。
彼の自己紹介で述べられている主要な点は以下の通りです。
- 天体物理学者としての所属と役割:彼はハーバード大学の天体物理学者であり、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのメンバーです。正式にはスミソニアン協会の職員ですが、過去には天体物理学センターで大学院生に講義もしていました。
- NASAとの連携と宇宙船運用:彼の仕事は、NASAとの契約に基づいて多数の宇宙船を運用することを含んでいます。具体的には、宇宙船にX線源などの異なる対象へ向きを変える コマンドを送信し、露出を開始・終了させ、カメラを読み取る作業を行います。その後、データを地球にダウンロードするコマンドも送ります。
- 研究環境と宇宙の探求:彼は、350人の研究科学者が宇宙船を運用し、観測結果から「宇宙の性質」を解明しようとしているこの場所を「魅力的な場所」であり、「この活動の震源地にいることは本当に楽しい」と表現しています。
これらの自己紹介は、彼が意識の量子論という主題に取り組む上で、いくつかの重要な背景を提供しています。
- 宇宙的視点:NASAの宇宙船運用や「宇宙の性質」の探求に携わる天体物理学者としての彼の経験は、彼が宇宙全体を視野に入れた議論を展開する基盤となっています。彼は後に「宇宙意識」や「宇宙的知性」といった概念に触れ、宇宙全体が特定の「コースに乗っている」かのような行動をとると述べています。彼の天体物理学の知識は、宇宙がどのように創造主を讃えるために生命と意識を持つように設計されたかという彼の見解に影響を与えています。
- 物理学の深い理解:自己紹介では量子論に直接触れていませんが、天体物理学者としての彼の経歴は、量子物理学を含む基礎物理学への深い理解を示唆しています。彼は、多くの人々が意識を理解できないのは「量子物理学を学ぶ必要があるかもしれない」ためだと主張し、「意識が何であるかを非常によく理解している」と断言しています。彼は「量子現実」 や「量子場」 といった概念を用いて意識を説明し、通常の意識と「超意識波」 の両方を量子波として捉えています。
- 伝統的な科学の枠を超えた探求への意欲:彼は、自分の科学的背景を持ちながらも、「魂のつながり」 や「過去世」 といった、他の科学者があまり踏み込まない形而上学的な領域について臆することなく語る姿勢を見せています。彼にとって、宇宙の観測から得られる知見は、こうした概念と結びつき、宇宙の「パターン」や「構造」として理解できるものだと考えています。
このように、Rudy Schild博士の自己紹介は、彼が宇宙規模の科学的知識を持つ天体物理学者であり、その深い理解が、意識を量子物理学と結びつけ、さらには魂や宇宙的知性といったより広範な概念へと拡張する彼のユニークな視点の基礎となっていることを示唆しています。
宇宙飛行士の事例
センシェンス(Sentience:知覚力、感受性)というより大きな文脈において、ソースは宇宙飛行士の事例を通じて、意識が個人の脳の機能を超えて宇宙全体に広がり、他の知覚存在(sentient being)と感情や経験を共有する能力を持つことを示唆しています。
まず、Schild博士はセンシェンスを意識(awareness)の拡張として定義しています。
- 意識(awareness)とは、脳が心拍数に駆動されるコンピュータのように機能し、約16Hzの周波数を持つ「意識波」によって、自分が自分を意識していることを認識するサイクルです。これにより、例えば足に何かが当たったときに痛みを感じ、その痛みが和らいだかどうかを次のサイクルで確認することができます。
- センシェンスは、この意識サイクルが「周囲の他の人々に影響される」という点で意識と区別されます。それは、他者の身体の動きからその人が自分に集中していることを知ったり、テレパシー的にコミュニケーションして相手の脳の機能を含めるように自分の脳機能を広げたりする能力です。
- さらに広範な文脈では、センシェンスは「私の心が、私が何を考えているかを遠くの星にいる他の人々が同調して理解できるような脳波を発すること」として、「宇宙の他の部分と共鳴する」ことと述べられています。
宇宙飛行士の事例は、この「宇宙の他の部分との共鳴」というセンシェンスの極端な例として提示されています。
- Schild博士は、アポロ14号の宇宙飛行士エドガー・ミッチェルから聞いた話として、宇宙飛行士が宇宙空間で経 験する極度の方向感覚喪失について言及しています。
- 宇宙では、日の出と日の入りが90分ごとに起こり、無重力であるため、時間と空間に関する深刻な方向感覚喪失が生じます。
- このような極度の方向感覚喪失状態にある宇宙飛行士は、自身の「魂のつながり」を失い、別の知覚存在(sentient being)の魂のつながりを拾い上げることがあるとSchild博士は説明します。
- 具体的な事例として、ある宇宙飛行士が文字通り象の魂のつながりを経験したと報告されています。これは、心の中で象を想像するのではなく、象として生きる経験を共有するというものでした。
- この宇宙飛行士は、砂漠で水飲み場を探している象が感じるであろう恐怖や混乱を実際に体験し、その象の経験をサバンナで共有していました。
この事例は、感情が単に心の中の表現にとどまらず、宇宙の全ての存在と共有されているというSchild博士の考えを裏付けています。私たちの知性、知覚的存在、および脳の活動は脳から「漏れ出し」、これに同調した非常に敏感な個人(神秘家など)によって感知されうるのです。
Schild博士は、このような感情や経験の共有が、量子物理学で説明される「意識波」や「超意識波」といった概念を通じて可能になると考えています。彼の見解では、宇宙は「創造主を讃えるために生命と意識を持つように設計された」ものであり、宇宙飛行士の事例は、宇宙全体が持つ相互連結性(interconnectedness)と、知覚が存在を超えて共有される可能性を示すものとして位置づ けられています。
臨死体験
天体物理学と意識の量子論というより大きな文脈において、Rudy Schild博士は、臨死体験(Near-Death Experience, NDE)を、人生の目的を再評価し、自己判断を下し、さらには生まれ変わりや死後の生について考える機会を与える、非常に個人的かつ文化的に条件付けられた経験として説明しています。
彼の臨死体験に関する見解の主な点は以下の通りです。
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文化的に条件付けられた部分
- Schild博士は、臨死体験で語られる内容には文化的な条件付けが大きく関与していると強調しています。
- 例えば、彼自身がシカゴ出身であるため、臨死体験では故郷の街を訪れる様子を想像するかもしれませんが、ネイティブアメリカンであれば、空を舞うワ シの肩に乗って故郷や重要な戦いの場所を飛び回るという文脈で同じ出来事を語るでしょう。これは、個人がそれまでの人生で経験してきた文明の知識をその瞬間に持ち込むためだと述べています。
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人生の振り返り(Life Review)
- 臨死体験の重要な要素の一つは、「人生の振り返り」または「ライフレビュー」と呼ばれるものです。
- これは、これまでの人生の主要な出来事を再検討し、全体として成功だったのか失敗だったのかを考えるプロセスです。
- Schild博士は、この人生の振り返りが、私たちの人生を終える上で非常に重要な役割を果たすと信じています。
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判断と自己認識
- 聖書の伝統や宗教においては、この人生の振り返りに関連して「審判」が語られます。しかし、Schild博士の解釈は、伝統的なものとは大きく異なります。
- 彼は、私たちが生まれる前に、他の人々との交流について学んだり、偉大な科学者としての人生を送ったりするなど、人生の目的について「契約」を結んだと信じています。
- 死に際してその人生の目的を知ることで、貧困の中で育った経験が他の人々にどう影響したかなど、これまでの人生の主要な経験が文脈を与えられます。
- これにより、私たちは自分自身を判断することになります。つまり、自分の人生がどれほど成功したのか、そして何かを学び直す必要があるのかどうかを自ら認識するプロセスです。
- 彼は、これは「空にいる誰かがあなたに星の数を与えたり、永遠の破滅に突き落としたりする」ような概念ではなく、むしろ「自分が本当に見事に成し遂げたことと、本当に台無しにしてしまったこと」を自分自身で理解するために必要なものを提供することだと説明しています。これは、私たちが自分の人生の目的を達成したか、あるいは全く逆の方向に進んでしまったかを、自分自身で評価するプロセスなのです。
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死後の生と生まれ変わり
- Schild博士は、臨死体験を通じて、「死後の生」や「生まれ変わり」の可能性について快適な理解に到達できると示唆しています。
- 多くの宗教には死後の生と生まれ変わりの伝統があり、それが地球上なのか、別の文明や惑星、あるいは別の星での生まれ変わりなのかは複雑な問題であるとしつつも、臨死体験が「自分の人生が何であったか、そしてそれが自分のニーズにどのように合致しているか」について理解し、安心感を得ることを可能にすると述べています。
Schild博士は、臨死体験を、意識が単なる脳の機能を超えて、個人の人生の経験と宇宙のより大きな目的と結びついていることを示す現象として捉えています。彼は、この経験が、個人が自己の人生を深く内省し、より良い未来へと進むための「壮大な宇宙の教訓計画」の一部であると考えているのです。
オーラとゴースト
Rudy Schild博士は、「天体物理学と意識の量子論」というより大きな文脈において、オーラとゴースト(幽霊)の両方を、量子物理学的なメカニズム、特に意識波と量子コヒーレンスによって説明される、宇宙の物理的現実の一部であると考えています。
オーラについて
Schild博士は、人がオーラを見ることができる現象について、それが「現実のもの」であると断言しています。彼はオーラを以下のように説明しています。
- 意識波と身体の記述の結合:オーラは、身体を物理的に記述する意識波と、主に脳で生成される個人の意識波が結合することによって生成されます。
- エネルギー化と発光:個人の意識波が、 身体の物理的記述を担う部分(物理的な波の部分)を「活性化(energizes)」させると、そのエネルギーが「発光(luminescence)」として漏れ出します。
- 真の存在の反映:この発光を非常に高度に同調した個人(サイキックな能力を持つ人など)は、その人の「真の存在(true being)」や「物理的な身体の真の性質(true nature of your physical body)」を反映するものとして認識できるとSchild博士は述べています。
- 量子的な相互作用:これは、物理的な存在を記述する「量子波(quantum waves describing physical being)」と、個人の「量子のエッセンス(quantum essence)」および「量子処理(quantum processing)」を記述する量子波との間の相互作用として理解されます。
ゴースト(幽霊)について
Schild博士は、オーラを説明するために用いた「量子のエッセンス(quantum essence)」という概念が、ゴーストを見る現象も説明できると述べています。
- 量子のエッセンスによる説明:インタビューアーが「その量子のエッセンスは、私たちがゴーストを見たときに目にするものも説明できますか?」と尋ねると、Schild博士は「その通りです(Absolutely) 」と答えています。
- 特定の場所への居心地の良さ:彼は、ゴーストが「その場所で居心地が良い(comfortable in that place)」存在である可能性を指摘しています。
- 個人的な体験の例:Schild博士は、自分の家で「カウボーイハットをかぶった友好的なゴーストがいる」と来客に言われたエピソードを語っています。彼は、このゴーストが、かつてその場所(ポーター・スクエア)が大陸横断鉄道の終着駅であり、牛の取引が行われていた歴史と関連している可能性を示唆しています。これは、ゴーストがある特定の場所の量子的な特徴や過去の出来事と深く結びついていることを示唆しています。
より大きな文脈との関連
これらの説明は、Schild博士が提唱する「天体物理学と意識の量子論」の核心的な概念と深く関連しています。
- 量子現実と意識波:彼は、我々が物理的な存在と呼ぶものと同じくらい根本的な「量子場(quantum field)」が存在するとし、知的な内容を記述する波を「意識波(consciousness waves)」と呼んでいます。オーラやゴーストは、これらの意識波や量子エッセンスが物理的な現実と相互作用する形で現れると解釈できます。
- 超意識波と宇宙的知性:さらに、Schild 博士は、高度にサイキックな人々が発達させる「超意識波(super consciousness waves)」の概念を導入しています。これらの波は宇宙のより大きな構造を記述し、宇宙的知性との精神的なコミュニケーションを可能にすると考えられています。オーラやゴーストを見る能力は、このような高次の意識や宇宙との同調能力の表れと見なすこともできます。
- 宇宙の相互連結性:彼は、宇宙全体が相互に連結していると強調しており、感情や経験が脳から「漏れ出し」、他の人に感知される可能性があると述べています。オーラやゴーストの知覚も、この宇宙的な相互連結性の中で、特定の個人が持つ感受性によって可能になると考えられます。
要するに、Rudy Schild博士は、オーラもゴーストも、脳や身体の量子的な特性、そして宇宙全体の量子コヒーレンスによって発生する、科学的に説明可能な現象であると捉えています。これらは単なる幻覚ではなく、量子物理学の枠組みの中で理解できる「量子的なエッセンス」の現れなのです。
サイキック現象の科学的根拠
「聖地と量子コヒーレンス」というより大きな文脈において、Rudy Schild博士は、サイキック現象が宇宙全体に存在する量子コヒーレンス(量子的な一貫性)によって可能となると説明しています。彼は、これらの現象が単なる迷信ではなく、宇宙の物理法則、特に量子物理学の枠組みの中で理解できる科学的根拠を持つと考えています。
彼の説明の主要な点は以下の通りです。
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聖地とレイラインにおける量子コヒーレンス:
- Schild博士は、ストーンヘンジやマルタの古代遺跡のような「聖地」が特別なエネルギーを持っているという考えに言及しています。
- 神秘家はダウジングロッドなどを使って、これらの場所に多くの精神的なエネルギーが存在することを感知できると述べています。
- 興味深いことに、ヨーロッパの壮大な大聖堂の中には、ほぼ一直線上に配置されているものがあることが指摘されており、これは「レイライン(ley lines)」として知られる概念と関連付けられています。
- Schild博士によると、キャロライン・コールのような人々は、宇宙の創造の過程で「レイライン」と呼ばれるものが残され、これらの場所では原子間に自然で強いコヒーレンス(一貫性)