James Iandoli の解説 : Tom Delonge と Steven Greer の UFO 情報公開の歴史
前置き
James Iandoli はかつて Steven Greer の CE-5 活動に参加していた人物。その Iandoli がタイトルの件で解説している。
要旨
グリアとデロング:UFOディスクロージャー運動の歴史
このテキストは、UFOディスクロージャー運動における、トム・デロングとスティーブン・グリア博士の歴史的な関係性に焦点を当てています。
ジェームズ・イアンドーリは、デロングが1990年代後半から2000年代初頭にかけてグリア博士と接触し、「ディスクロージャー・プロジェクト」の活動に深く関わっていた経緯を説明しています。特に、デロ ングが博士から目撃者の証言テープを託されたことや、CE-5探検に参加したことが語られています。
また、この初期の関係性が、現在のトゥ・ザ・スターズ・アカデミー(To The Stars Academy)の活動や、ジョン・ポデスタなどの政府関係者への影響を含め、現代のUFOディスクロージャープロセスの基礎を築いたと論じています。
イアンドーリは、トゥ・ザ・スターズ・アカデミーが、ディスクロージャー・プロジェクトの再構築版または進化形であると位置づけています。
目次
- 前置き
- 要旨
- UFOディスクロージャー運動の歴史:グリア博士とトム・デロングの関係性の分析
- UFO情報開示運動 相関図解説:デロング、グリア、ポデスタ、エリゾンドの繋がりを解き明かす
- Greer と DeLonge の関係
- Steven Greer の活動
- John Podesta の役割
- 開示運動の主要イベント(90年代以降)
- 情報源
- 文字起こし(話者識別)
UFOディスクロージャー運動の歴史:グリア博士とトム・デロングの関係性の分析
エグゼクティブ・サマリー
本文書は、トム・デロングが設立した「トゥ・ザ・スターズ・アカデミー(TTSA)」が主導する現代のUFO情報開示(ディスクロージャー)運動が、1990年代から2000年代初頭にかけてスティーブン・グリア博士が創設した「ディスクロージャー・プロジェクト」の基礎の上に成り立つ、直接的な進化形であることを論証する。
この歴史的連続性は、いくつかの重要な接点によって示される。第一に、デロングはキャリア初期にグリア博士と個人的な関係を築き、その活動手法を直接学んだ。第二に、グリア博士はデロングを信頼し、ディスクロージャー・プロジェクトの未公開の証言者テープを託した。第三に、ジョン・ポデスタという共通の有力な協力者が両者の活動をつなぐ重要な架け橋となっている。
両者のアプローチには、「ポジティブな地球外生命体との接触」を強調するグリア博士に対し、デロングは「UFOの脅威」という側面も取り入れるという明確な違いが存在する。しかし、TTSAが2017年に達成したニューヨーク・タイムズ紙でのスクープ報道などの画期的な成功は、グリア博士らが20年以上にわたって築き上げてきた運動の機運と基盤なくしては実現しなかった可能性が高い。この歴史的文脈を理解することは、現代のUFOディスクロージャー運動の全体像を把握する上で不可欠である。
1. 序章:デロングとグリアの初期の関係
トム・デロングとスティーブン・グリア博士の関係は、1990年代後半から2000年代初頭に始まり、後のデロングの活動に決定的な影響を与えた。
1.1. 最初の接触と協力
若くしてUFOに情熱を注いでいた トム・デロングは、自身のバンド「Blink-182」が人気を博したことで得た知名度を利用し、グリア博士に接触した。
- 電話での接触: デロングは「誰にでも電話をかけられる」状況を利用し、グリア博士の事務所に連絡を取った。
- 面会と交流: デロングはグリア博士とその娘を自身のコンサートに招待し、飛行機代を負担した。彼はステージに上がる直前まで、グリア博士から可能な限り多くの情報を引き出そうと努めた。
- CE-5への参加: デロングはグリア博士が主宰するCE-5(第5種接近遭遇)遠征に参加した。この事実はグリア博士の著書『Contact, Countdown to Transformation』にも、Blink-182のメンバーが参加したとして言及されている。
1.2. ディスクロージャー・プロジェクトの証言テープ
両者の関係が深まる中で、グリア博士はデロングに絶大な信頼を寄せ、極めて重要な資料を託した。
- テープの譲渡: グリア博士は、ディスクロージャー・プロジェクトのために収集した100時間以上(36時間に編集済み)に及ぶ内部告発者の証言を録画したVHSテープを、デロングに初めて提供した。グリア博士はこのテープが入ったバックパックを決して手放さなかったとされ、この行為はデロングへの特別な信頼を示すものだった。
- デロングの発言: 「彼はこれらのテープ を誰にも渡さなかった。…彼は私にすべてのテープをくれたんだ。俺は『クソ、家のどこかに隠しておこう』って感じだった。」
- 不可解な現象: デロングは、グリア博士と交流を始め、テープを受け取った直後から自身の電話に奇妙な現象が起き始めたと述べている。
1.3. ハリウッドへの売り込みの試み
デロングは得た情報を主流メディアに広めようと試みたが、当時の環境はまだ熟していなかった。彼は大手エージェンシー「クリエイティブ・アーティスツ・エージェンシー(CAA)」で、グリア博士とキャロル・ローゼン博士を交えた会議をセッティングした。しかし、ハリウッドのエージェントたちは彼らの真剣かつドラマチックな話に「完全に当惑」し、その情報をどう扱えばよいか分からず、この試みは具体的な成果には繋がらなかった。
2. ディスクロージャー・プロジェクトの基礎的貢献
グリア博士の活動は、後のディスクロージャー運動全体の設計図となった。デロングが目撃したのは、この活動が具体的に形作られていく過程であった。
2.1. 初期段階:C-SETIとプロジェクト・スターライト
ディスクロージャー・プロジェクトは、1991年に設立されたC-SETI(地球外知性研究センター)と「プロジェクト・スターライト」にその源流を持つ。これらの初期活動を通じて、内部告発者とのネットワーク構築や情報収集が進められた。
2.2. ロックフェラー・イニシアチブとポデスタとの接点
1990年代、グリア博士は宇宙飛行士のエドガー・ミッチェルらと共に、ローレンス・ロックフェラーの牧場でクリントン政権関係者へのブリーフィングを行った。
- ジョン・ポデスタの参加: このブリーフィングには、後にデロングの活動を支援することになるジョン・ポデスタも参加していた。この時点でポデスタは、ディスクロージャー・プロジェクトが収集した証言者情報に触れていた。これは、グリア博士の活動と後のTTSAの活動をつなぐ重要な伏線となる。