Wes Roth : 最新 AI が数学上の未解決問題、エルデシュ(Erdos)問題を自律的に解決し始めた
(全体俯瞰 : AI 生成) click で拡大
要旨
2026年、AIは人類史上最も困難とされる数学上の未解決問題、エルデシュ問題を自律的に解決し始め、知能の新たな段階に到達しました。
現代最高峰の数学者であるテレンス・タオ氏も、GPT-5.2 Proなどの最新モデルが示したこの劇的な能力向上を、数学界における重要な節目として正式に認めています。AIは単に既存の解法を模倣するのではなく、独自の洞察に基づいた証明や、人間を補助する効率的な執筆能力を披露し、専門家の予測を上回る速さで進化しています。
この技術革新は学術分野に留まらず、金融、法務、インフラ設計など、論理と数学が基盤となるあらゆる産業を根本か ら再構築する可能性を秘めています。かつて一部の天才のみが担っていた高度な思考プロセスが、無限に複製可能な計算資源へと置き換わることで、社会全体に予測不能な変革が訪れようとしています。
目次
- 要旨
- AIによる数学の未解決問題の解決:能力の転換点と広範な影響
- AIが数学の超難問を解いた!天才数学者も驚く「エルデシュ問題」解決の舞台裏
- 数学的マイルストーン(2025-2026)
- AI 研究の優位性
- 産業への波及効果(クアント化)
- AI 発展の現状認識
- 情報源
AIによる数学の未解決問題の解決:能力の転換点と広範な影響
エグゼクティブ・サマリー
最近のAIモデル、特にGPT-5.2 Proは、これまで人間の数学者が解決できなかった「エルデシュ問題」として知られる複数の未解決問題を自律的に解決するという画期的な成果を上げた。この出来事は、AI開発における重大な転換点を示すものである。
この成果は、現代で最も偉大な数学者の一人とされるテレンス・タオ氏によって検証されており、誇張や誤りではないことが確認されている。タオ氏は、これを「ここ数ヶ月におけるこれらのツールの能力の真の向上」の証拠であると述べている。この能力の飛躍は、GPT-5.2がリリースされた2025年12月以降の極めて短い期間に発生した。
この進展は、かつて統計学が野球(マネーボール理論)や金融といった業界を変革したように、AIが「クオンツ(量的アナリスト)」としてあらゆる産業を根底から変革する時代の到来を告げている。AIの持つ本質的な利点はそのスケーラビリティにある。AI研究者は、人間とは異なり、無数に複製可能で、24時間365日稼働し、人類の全知識にアクセスし、超人的な速度で実験と分析を実行できる。
この新しい能力は、医療における個別化治療の実現や、インフラ設計の抜本的な効率化など、計り知れない利益をもたらす可能性がある一方で、法務や金融などのシステムに予測不可能な破壊的影響を与える可能性も秘めている。我々は 、AIの能力が人間の天才の領域に達し、それを超え始めた時代に突入している。
画期的な成果:AIによるエルデシュ問題の解決
エルデシュ問題の重要性
数学者ポール・エルデシュにちなんで名付けられた「エルデシュ問題」は、数学界における未解決問題の集合体である。エルデシュ自身がこれらの問題を「巨大な樫の木に成長しうる、深く微妙な洞察を必要とする『どんぐり』」と表現したように、その解決には非常に高度な思考が要求される。データベースには1,135問が存在し、AIによるブレークスルー以前には、そのうちの約40%が人間によって解決されていた。
AIによる自律的な解決
2026年1月、AIがエルデシュ問題を自律的に解決したことが報告された。
- 問題番号728:AIが、人間の初期の試みからのフィードバックを経て、「多かれ少なかれ自律的に」解決した。
- 問題番号397:大手投資会社シタデ ルのクオンツ研究者であるニール・ソミ氏が、週末にGPT-5.2 Proを用いてこの問題を解決し、その証明がテレンス・タオ氏に受理された。
ソミ氏はこの経験について、「ChatGPTに解かせるのを待っているだけの未解決問題はたくさんある」と述べ、高性能な大規模言語モデル(LLM)が、これまで何十年も人類の最高知性が解けなかった問題に取り組む準備ができていることを示唆した。
専門家による検証
この成果の信頼性を担保しているのは、UCLAの教授であり「数学界のモーツァルト」と称されるテレンス・タオ氏の検証である。彼は、AIによる解決が本物であると認めている。
タオ氏の所見の要点:
- 新規性:解決策は「我々の知る限り、既存の文献で再現されたものではない」。これは、AIが単に既存の知識を検索して再構成したのではなく、新たな発見をしたことを意味する。
- 正当性:AIは、問題の元の表現にあった抜け道を利用するのではなく、「問題の精神に則って」解決した。これは、安易な解法ではなく、数学的に意味のあるアプローチを取ったことを示している。
- 能力の向上:タオ氏は、この出来事を「ここ数ヶ月におけるこれらのツールの能力の真の向上を示すもの」と結論付けており、これが最近のモデルの進化によってもたらされた新しい能力であることを強調している。
能力の急上昇:最近数 ヶ月間の飛躍
AIが高度な数学的問題を解決する能力は、ごく最近、特に2025年後半から2026年初頭にかけて劇的に向上した。
懐疑論から確信へ
わずか数週間前、ある人物がLLMを使ってナビエ–ストークス方程式のミレニアム懸賞問題を解決したと主張した際、コミュニティの反応は懐疑的であり、「LLMサイコシス」(LLMとの対話によって現実認識が歪む状態)とまで揶揄された。しかし、エルデシュ問題の解決がテレンス・タオ氏のような権威によって確認されたことで、AIが真に新しい数学的発見を行う能力を持つという認識が急速に広まった。この短期間での認識の変化は、AIの能力向上速度を象徴している。
テレンス・タオのGitHubリポジトリに見る活動の波
タオ氏が管理するGitHubページには、エルデシュ問題に対するAIの貢献が記録されており、活動が2025年後半から2026年初頭に集中していることが明確に示されている。特に、2025年12月11日にリリースされたGPT-5.2(特にPro版)が、これらの成果の多くを牽引している。
| 貢献のカテゴリ | 概要 | 使用された主なモデル | 時期 |
|---|---|---|---|
| カテゴリ1:AIによる解決策 | 未解決問題に対する完全な解決策、部分的な解決策、または否定的な結果。誤った結果も含む。 | GPT-5.2 Pro, Alpha Evolve | 2025年11月~2026年1月 |
| カテゴリ2:AIによる再発見 | AIが解決したが、後に人間の先行研究が発見された問題。AIが独自のアプローチを取った例もある。 | GPT-5.2 | 2025年12月 |
| カテゴリ3:既知問題への新証明 | 既に解決済みの問題に対し、AIが全く新しい証明を発見したケース。 | AlphaProof | 2025年12月 |
| カテゴリ4:人間とAIの協業 | 人間がAIと協力して解決策を生成した。 | - | 2025年後半 |
| カテゴリ5:AIによる文献レビュー | AIを活用して関連文献のレビューを行った。 | - | 2025年後半 |
このデータは、AIの数学的能力が特定のモデルの登場とともに飛躍的に向上し、多様な形で数学研究に貢献し始めていることを示している。
AIがもたらす変革の性質
AIによる数学的能力の獲得は、単なる学術的な成果にとどまらず、社会のあらゆる領域を変革する可能性を秘めている。
量的分析(クオンツ化)の拡大
歴史的に、高度な数学と統計分析(クオンツ化)が導入された業界は、根本的な変革を遂げてきた。
- 野球:映画『マネーボール』で描かれたように、統計分析が選手の評価や戦略決定を覆した。
- 金融:直感やファンダメンタル分析が主流だった市場は、アルゴリズム取引や数理モデルによって支配されるようになった。
- 物流:配送ルートの最適化(例:左折を避ける戦略)により、燃料と時間を大幅に削減した。
- 広告:A/Bテストのようなデータ駆動型のアプローチが、経験や勘に基づくマーケティングを駆逐した。
AIは、この「クオンツ化」のプロセスを、これまで適用が難しかった分野を含むあらゆる産業に、かつてない規模と速度で適用する「究極のクオンツ」として機能する。
人間とAI研究者の根本的な違い
AI研究者の能力が人間のトップレベルの研究者と同等になったと仮定した場合でも、両者の間には生産性において決定的な違いが存在する。
| 特性 | 人間の研究者 | AI研究者 |
|---|---|---|
| スケーラビリティ | 複製不可能 | ほぼ無限に複製可能 |
| 稼働時間 | 休息が必要 | 24時間365日稼働 |
| 処理速度 | 人間の思考速度 | 人間の10倍、100倍以上の可能性 |
| 知識アクセス | 限定的 | 人類が記述した全ての論文、書籍、ブログを読み込み、統合可能 |
| 実行能力 | 手作業とツールに依存 | コード作成、実験実行、結果の整理・拡張を自律的に実行 |
この差は、単一の高性能モデル(例:GPT-5.2)が存在するだけで、世界中の研究開発能力が飛躍的に増大することを意味する。
発見ツールを超えた能力
テレンス・タオ氏は、AIの自律的な問題解決能力だけでなく、別の重要な能力にも言及している。それは、「たとえ元の議論の作成者でなくても、テキストの新バージョンを迅速に記述・改訂する能力」である。これは、数学者にとっての「Photoshop」や「Excel」のような役割を果たす。論文の一部分を修正すると、関連する他の部分も自動で更新・調整されるようになり、研究プロセスにおける退屈で時間のかかる作業が自動化され、研究全体のサイクルが大幅に加速される。