動画 : Sixto Paz を TV 番組に招いて専門家が議論(1994年)
前置き
たぶん、スペイン語という壁があるので、英語圏では殆ど知られていない内容の筈。AI にはスペイン語の壁がないので整理が可能になった。
コメント
この動画では、嘘発見器でのテスト結果が過大評価されている。私は Sixto Paz がガニメデを訪れたとは見なさないが、それでも
検査官の結論: 検査官は、最後の質問に対して「非常に顕著な(生理的)反応」が見られるとし、「疑いの余地なく、彼は嘘をついている」と結論付けた。
は軽率すぎる。Sixto Paz が劇的な体験を思い返したために「非常に顕著な(生理的)反応」を示すことは十分に想定しうる。実際に、嘘発見器の結果は信頼性に欠けるゆえに、裁判所も証拠として採用していない。
要旨
シスト・パスとUFOの真実をめぐる議論
この文章は、シスト・パスという人物を中心に、未確認飛行物体(UFO)と地球外生命体との接触(コンタクティ)現象について議論するテレビ番組の書き起こしです。
パス氏は、地球外生命体との接触や彼らの宇宙船での他の惑星への旅行を主張しており、番組では、UFO研究家、宗教学者、元軍人、科学者、心理学の専門家など、さまざまな立場のゲストが招かれ、彼の証言の真偽について多角的に検討しています。
議論では、パス氏の主張の科学的根拠の欠如、集団のセクト的な性質、そして宗教的信念との類似性が焦点となり、ポリグラフ(嘘発見器)テストの結果も紹介され、彼が金銭的な動機で話を作ったわけではないが、宇宙旅行については嘘をついていることが示唆されています。
目次
全体俯瞰 1
ブリーフィング・ドキュメント:テレビ番組「真実の機械」におけるUFO接触現象の分析
要旨
本文書は、1994年にスペインで放映されたテレビ討論番組「La Máquina de la Verdad(真実の機械)」の内容を分析・要約したものである。番組は、ペルー人コンタクティ(地球外生命体との接触者)であるシクスト・パス・ウェルズ氏を中心に、UFOおよび地球外生命体との接触という現象の真偽を巡って、多様な専門家や当事者による激しい議論を展開した。
主要なテーマは、パス氏が主張する地球外生命体との交信や木星の衛星ガニメデへの宇宙旅行体験、個人的証言と科学的懐疑論との対立、コンタクティ・グループの心理学的分析、そして政府・軍事機関による大規模な情報隠蔽工作の可能性である。
番組のクライマックスは、パス氏がポリグラフ(嘘発見器)検査を受ける場面であった。その結果、パス氏は金銭的動機や薬物の影響を否定した点では「真実」と判定されたものの、番組の核心である「宇宙船で他の惑星へ旅行したか」という問いに対しては「虚偽」と判定された。この結果は、パス氏の主張の根幹に深刻な疑義を投げかけるものであり、彼の体験が客観的な事実では なく、主観的な信念や夢想である可能性を示唆している。
1. 調査対象:テレビ番組「真実の機械」
- 番組名: La Máquina de la Verdad(真実の機械)
- 放映年: 1994年
- 中心テーマ: UFO現象と地球外生命体との接触の真実性
- 中心人物: シクスト・パス・ウェルズ(Sixto Paz Wells)、ペルー人コンタクティ
- 形式: 懐疑論者、肯定論者、専門家、そして中心人物が一堂に会し、テーマについて討論を行う。番組の最後に中心人物がポリグラフ検査を受ける構成。
2. 主要人物と主張
| 名前 | 役職・立場 | 主な主張・見解 |
|---|---|---|
| シクスト・パス・ウェルズ | ペルー人コンタクティ | 1974年に地球外生命体と初接触。彼らの宇宙船で木星の衛星ガニメデへ旅行したと主張。組織「ミッション・ラーマ」を創設。地球外生命体には善なる存在と悪なる存在がいると語る。 |
| ルイス・ルイス・デ・ゴペギ | NASAスペインセンター長 | 科学的懐疑論者。パス氏の主張は物的な証拠がなく「検証不可能」であると指摘。ガニメデの物理的環境は生命を維持できないと断言。NASAによる隠蔽工作を強く否定。 |
| サルバドール・フレイシェド | 元イエズス会士、UFO専門家 | 現代のコンタクティ現象は、歴史上の宗教の起源と「全く同じ現象」であると主張。NASAやCIAなどの権力機関が地球外生命体の実在を意図的に隠蔽していると確信している。 |
| カルロス・ベルチェール | 医師、精神医学専門家 | コンタクティのグループは、カリスマ的リーダーと教義を中心に組織された「明確なセクト的構造」を持つと分析。彼らの信念は精神疾患ではなく、特定の心理的特徴に起因すると説明。 |
| ペドロ・クレスピ・マルトレル | 退役空軍中佐 | 軍のレーダーが未確認現象を検知することは事実であると証言。軍には機密保持義務があり、UFO情報について公に話したことで8日間拘束された経験を語る。 |
| バレンティーノ・マンチーニ | 「エライン」文明のメッセンジャー | 自身を地球人女性と地球外文明「エライン(エロヒム)」の指導者の間に生まれた息子であると主張。「天使」や聖書の物語は、地球外生命体に関する歴史的記録であると説く。 |
| ソレダ・ゴメス | コンタクティ(と主張) | 「寝室の訪問者」との遭遇や、自動書記によるメッセージ受信など、自身の接触体験を語る。 |
| ペドロ・カント | UFO研究家 | パス氏の体験は、事前に読んだ本(『私はガニメデにいた』)に影響された無意識の創作(fabulation)の可能性があると示唆。10年間の調査の結果、「UFO現象は存在しない」と結論付けている。 |
| フアン・ガルシア・ティエンサ | 作家 | 議論の主観性に不満を表明。コンタクティは科学的検証を求める代わりに、自らの体験を道徳的・経済的利益のために利用していると厳しく批判。 |
3. 主要なテーマと議論
3.1. シクスト・パスの接触体験
- 発端: 1974年、父親が開催したテレパシーに関する講演に触発され、家族(母、妹)と瞑想を試みたところ、自動書記(Psychography)現象が発生。「オキサルク」と名乗る存在から、「自分はモーレン(地球ではガニメデと呼ばれる)から来た」というメッセージを受け取った。
- 最初の集団目撃: メッセージの信憑性を確かめるため、仲間20人とペルーのチルカ砂漠へ向かった。メッセージで予告された通り、1974年2月7日にUFOを目撃したと主張。ただし、物理的な証拠は提供されなかった。
- ガニメデへの旅: 1974年6月、宇宙船から放たれた「黄金の半月状の光」に入ると、数秒でガニメデとされる場所に到着したと描写。そこにはドーム型の建造物が立ち並ぶ地下都市があり、人工的に生命が維持されていた。遭遇した地球外生命体は身長180cmほどで、つり上がった目、広い額、がっしりした体格を持ち、モンゴル人や東洋人に似ていたという。コミュニケーションはテレパシーで行われた。
- ミッション・ ラーマ: 1974年にパス氏が創設した組織。当初、「1980年代半ばに世界の終わりが来る」というメッセージを受け取ったが、これは実現しなかった。番組内でパス氏自身は、これを「メンタリズム(自己の思い込み)」または「致命的な誤り」であったと認めた。彼は1990年8月に同組織の解散を宣言した。
3.2. 科学的懐疑論 vs. 個人的証言
- 検証可能性の欠如: NASAのゴペギ氏は、パス氏の主張には第三者の証人がおらず、物的証拠も提示されていないため「検証不可能」であると一貫して主張した。科学は検証可能なデータに基づいており、個人的な証言だけでは議論の対象にならないとした。
- ガニメデの環境: ゴペギ氏は、木星の衛星であるガニメデは極低温であり、生命に必要な高分子(遺伝情報を伝える分子など)が安定して存在できないため、いかなる形態の生命も維持できないと科学的見地から反論した。
- パス氏の反論: これに対しパス氏は、ガニメデの生命は自然発生したものではなく、高度な技術を持つ地球外生命体によって「人工的に」維持されているため、地球の科学常識は通用しないと反論した。
3.3. 隠蔽工作の陰謀論
- 隠蔽の主張: フレ イシェド氏、パス氏、クレスピ中佐など複数の出演者が、政府、軍、諜報機関(NASA、CIA、KGBなど)が地球外生命体の実在を意図的に隠蔽していると主張した。その主な動機は、国家の枠組みを揺るがし、政治・経済・宗教に計り知れない混乱(カルチャーショック)を引き起こすことを避けるためだとされた。
- 具体的な事例:
- クレスピ中佐: 軍には国際協定と憲法上の義務により、職務上知り得た情報を漏らしてはならない厳格な規定が存在すると証言。自身もこのテーマについて話したことで懲戒処分を受けたと述べた。
- フレイシェド氏: 元CIA高官のビクター・マーケッティが退官後、政府が墜落したUFOや地球外生命体の死体を回収している事実を暴露したと主張。
- パス氏: ペルーでのUFO目撃イベントに8カ国から40人のジャーナリストが参加し、UFOを撮影したが、マイアミのテレビ局(テレムンド、ユニビシオン)が帰国したジャーナリストから映像を没収し、報道を3分間のローカルニュースに制限したと主張した。
- NASAの反論: ゴペギ氏は隠蔽論を「途方もないファンタジー」と一蹴。地球外生命体の発見は「人類史上最大のニュース」であり、宇宙開発に莫大な予算と国民の支持をもたらすため、NASAや他の宇宙機関がそれを隠す動機は全くないと反論した。
3.4. 心理学的・宗教学的分析
- セクト的構造: ベルチェール医師は、コンタクテ ィのグループを分析し、カリスマ的リーダーと特定の教義を中心に組織された「セクト」の特徴を持つと指摘した。これは精神疾患とは異なるが、強い信念体系を形成する心理的メカニズムであるとした。
- 宗教の起源との類似性: フレイシェド氏は、コンタクティとその信奉者の関係性は、古代の預言者や宗教の創始者と「全く同じ現象」であると主張。時代や名称が異なるだけで、根底にあるメカニズムは同一であると述べた。
- 聖書の再解釈: マンチーニ氏は、聖書は神話ではなく、地球外生命体「エロヒム」が地球の生命を創造した過程を記した「歴史書」であると主張。「天使」とは翼を持つ霊的な存在ではなく、彼らの「メッセンジャー」を意味する言葉だと解釈した。
4. 「真実の機械」:ポリグラフ検査の結果
番組のクライマックスとして、シクスト・パス氏は専門家によるポリグラフ検査を受けた。主要な質疑応答と結果は以下の通りである。
- 真実と判定された回答:
- 問:幻覚作用のある薬物の影響下にあったことは一度でもありますか?
- 答:いいえ。(真実)
- 問:諜報機関から金銭を受け取ったことはありますか?
- 答:いいえ。(真実)
- 問:金銭的な利益を得る目的で、これらの話を全て捏造したのですか?
- 答:いいえ。(真実)
- 虚偽と判 定された回答:
- 問:あなたは本当に宇宙船に乗って他の惑星へ旅行しましたか?
- 答:はい。(虚偽)
- 検査官の結論: 検査官は、最後の質問に対して「非常に顕著な(生理的)反応」が見られるとし、「疑いの余地なく、彼は嘘をついている」と結論付けた。さらに、「もしシクストが宇宙船で他の惑星へ行ったことがあるとすれば、それはおそらく彼の夢の中でのことでしょう」と付け加えた。
5. 結論
テレビ番組「真実の機械」は、シクスト・パス・ウェルズ氏の事例を通じて、UFOコンタクティ現象を巡る多角的な視点を提示した。パス氏自身は、金銭的な動機ではなく、自身の体験を純粋な信念に基づいて語っている人物として描かれた。彼は過去の予言の失敗を認める率直さを見せる一方で、その主張の核心部分は客観的な検証に耐えうるものではなかった。
議論は、検証可能な科学的証拠を絶対的な基準とする立場と、個人的な体験や状況証拠、そして権力機関への不信感を根拠とする立場の間に存在する、埋めがたい溝を浮き彫りにした。
最終的なポリグラフ検査の結果は、パス氏の主張の根幹である「物理的な宇宙旅行体験」を決定的に否定するものであった。この結果は、彼が意図的な詐欺師であるというよりは、自らが語る物語を深く信じ込んでいる人物であり、その「体験」が主観的な領域(想像、夢、あるいは誤認)で起こったものである可能性を強く示唆している。
全体俯瞰 2
テレビ番組『La Máquina de la Verdad』(1994年)におけるシクスト・パス・ウェルズ氏とUFO現象に関するブリーフィング
要旨
本ブリーフィング資料は、1994年に放送されたスペインのテレビ番組「La Máquina de la Verdad(真実の機械)」の内容を総合的に分析したものである。番組の中心人物は、ペルー人のシクスト・パス・ウェルズ氏であり、同氏は地球外生命体との接触や、彼らの宇宙船で木星の衛星ガニメデを含む他の惑星へ旅行したと主張している。
番組では、パス氏の主張を検証するため、UFO研究家、科学者、元軍人、医師、そして他のコンタクティ(接触者)とされる人物など、多様な専門家や関係者が招かれ、UFO現象の真実性、コンタクティの心理、そして政府による情報隠蔽の可能性について多角的な議論が展開された。
主要な論点は以下の通りである:
- パス氏のコンタクト体験: 彼の最初の接触は、ヨガの実践後に行った自動書記(サイコグラフィー)を通じて始まり、その後、グループでのUFO目撃へと発展したとされる。
- 科学的懐疑論: NASAの代表者は、ガニメデの物理的環境が生命を維持できないこと、そしてパス氏の主張には検証可能な証拠が一切ないことを指摘した。
- 心理学的分析: 専門医は、パス氏が率いた組織「ミシオン・ラマ」を、カリスマ的リーダーを中心としたセクト的構造を持つものとして分析した。
- 隠蔽陰謀論: パス氏や他のゲストは、NASAや各国の軍、諜報機関が、社会・経済・宗教的な混乱を避けるためにUFOや地球外生命体の存在を意図的に隠蔽していると主張した。
番組のクライマックスは、パス氏に対するポリグラフ(嘘発見器)検査であった。検査の結果、パス氏は薬物の影響下になく、諜報機関から金銭を受け取っておらず、金銭的利益のために物語を捏造したわけではないと判定された。しかし、「あなたは本当に宇宙船で他の惑星へ旅行しましたか?」という核心的な質問に対しては、「疑いの余地なく嘘をついている」と結論付けられた。
1. 番組の概要と主要人物
1994年に放送された番組「La Máquina de la Verdad」は、物議を醸す人物をゲストに迎え、その主張の真偽を 専門家との議論およびポリグラフ検査によって検証することを目的としていた。この回では、UFO現象とコンタクティの問題に焦点を当て、シクスト・パス・ウェルズ氏を特集した。
主要な参加者とそれぞれの立場
| 氏名 | 肩書・背景 | 番組における主な役割・見解 |
|---|---|---|
| シクスト・パス・ウェルズ | 主賓、ペルー人コンタクティ | 地球外生命体との接触、宇宙船での惑星間旅行を主張。自らが設立した組織「ミシオン・ラマ」の元リーダー。 |
| カルロス・ロベルト・パス | シクスト・パスの兄弟 | 兄の体験の証人であり、「ミシオン・ラマ」の活動にも関与。組織の運営に関して兄とは異なる路線を歩む。 |
| サルバドール・フレイシェド | 元イエズス会士、UFO専門家 | 現代のコンタクティ現象は、歴史上の宗教創始者たちの現象と本質的に同じであると主張。政府による情報隠蔽を確信している。 |
| ルイス・ルイス・デ・ゴペギ | スペインNASAセンター長 | 科学的立場からパス氏の主張を否定。ガニメデに生命が存在する可能性はなく、物的証拠がない限り信用できないと断言。 |
| カルロス・ベルチェル | 医師、コンタクティ現象の専門家 | コンタクティのグループをセクト的構造として分析。「ミシオン・ラマ」を破壊的セクトに分類し、心理学的見地から解説。 |
| ペドロ・カント | UFO研究家 | パス氏の体験が、事前に読んだ『私はガニメデにいた』という本の影響を受けた「無意識の作り話」である可能性を指摘。 |
| ペドロ・クレスピ・マルトレ ル | 退役航空監視中佐 | 軍のレーダーが説明不能な現象を捉えることは事実だと証言。ただし、軍人は職務上知り得た情報を話すことを法律で禁じられていると述べる。 |
| ソレダ・ゴメス | コンタクティとされる女性 | 自身の寝室での異星人との遭遇体験や、自動書記によるメッセージ受信について語る。彼女の接触した異星人は協力的とされる。 |
| ヴァレンティーノ・マンチーニ | 「エロヒム」と名乗る異星文明の使者 | 自身は地球外文明の最高指導者と地球人女性の間に生まれた存在だと主張。「天使」とは異星人のことであり、聖書は異星人による生命創造の歴史書だと説く。 |
| フアン・ガルシア・アティエンサ | 作家 | 議論全体が主観的であり、科学的検証を欠いていると批判。コンタクティは体験を科学に提供せず、個人的利益のために利用していると指摘。 |
2. シクスト・パスの主張とコンタクト体験
最初のコンタクト
パス氏によると、彼の最初のコンタクト体験は1974年1月、父親が主催したテレパシーに関する講演会に触発されたことから始まった。
- 経緯: 講演会後、ヨガの瞑想・集中法を応用し、地球外生命体からのメッセージを受信しようと試みた。
- 自動書記(サイコグラフィー): 母親と妹と試みたところ、深い瞑 想状態の後に強烈な筆記欲に駆られ、自動的にメッセージを書き記した。
- メッセージの内容: 「私の名はオクサルク。モーレン(あなた方がガニメデと呼ぶ星)から来た。まもなくあなた方は我々を見るだろう」という内容だった。
- グループでの目撃: 当初は自身の空想だと疑ったが、友人たちが集まり再度試した際、「リマの南60kmの砂漠へ行け」とのメッセージを受信。1974年2月7日、指示通りに20人でその場所へ向かったところ、UFOの出現を目撃したと主張している。
ミシオン・ラマ
パス氏の体験を基に、1974年に「ミシオン・ラマ」という組織が設立された。
- 目的: 当初は、地球外生命体から受け取ったとされる「世界の終わりが1980年代半ばに訪れる」という予言に人類を備えさせることを目的としていた。
- 予言の不発: この予言は実現せず、メッセージの信憑性が問われることになった。パス氏自身は番組内で「世界の終わりが80年代に来るとは一度も言っていない」と否定したが、「1975年から2001年の間に破壊が起こるというメッセージは受け取った」と認め、それが自身の思い込みや誤解釈であった可能性も示唆した。
- 組織の解散: パス氏は1990年10月に自らが関与していた「ミシオン・ラマ」の組織を解散したと発表した。
異星への旅
パス氏は、地球外生命体の宇宙船で複数回旅行したと主張している。
- 目的地: 主な目的地は木星の衛星ガニメデ。そこには地球の進化を監視するための追跡センターが存在するという。
- 移動方法: 1974年6月の最初の旅では、「センドラ」と呼ばれる光のポータルを通じて移動した。宇宙船から放たれた光がドーム状になり、それを通過すると数秒でガニメデに到着した。
- ガニメデの様子:
- ドーム型の建造物が立ち並び、生命は人工的に維持されている。都市の大部分は地下に広がっている。
- 建造物に角がないのは、「角が人々の緊張や攻撃性を閉じ込める」ため。
- 異星人の姿:
- 接触した「オクサルク」は身長180cm、目はつり上がり、額が広く、頬骨が張ったモンゴル人や東洋人のような顔立ち。
- コミュニケーションは唇を動かさず、テレパシーで行われた。
3. 主要なテーマと議論
科学的懐疑論
NASAのルイス・ルイス・デ・ゴペギ氏は、科学的観点からパス氏の主張に反論した。
- ガニメデの生命存在可能性: ガニメデの極低温では、遺伝情報を伝達するために必要な高分子が安定して存在できないため、いかなる種類の生命も維持できないと指摘。
- 検証可能性の欠如: パス氏の体験は彼一人のものであり、物的証拠も何もないため、科学的に検証(contrastable)不可能であると断じた。
- 観測データとの矛盾: パス氏が「40人のジャーナリストがUFOを目撃した」と主張する一方で、世界中の公式天文台や監視施設が何も捉えていないのは不自然であると反論した。
心理学的・社会学的分析
医師のカルロス・ベルチェル氏は、コンタクティ現象を心理学的・社会学的に分析した。
- セクト的 構造: コンタクティのグループは、カリスマ的リーダーと教義を中心に組織された「明確なセクト構造」を持つと指摘。
- 破壊的セクト: 「ミシオン・ラマ」は、特にスペインで発生した分派グループにおいて、信者の生活に悪影響を及ぼす「破壊的セクト」に分類され得ると述べた。
- パス氏の反論: パス氏は、スペインで問題となったグループは自分たちのグループとは無関係であり、地球外生命体とのコンタクトから逸脱して「神やイエス・キリストから直接メッセージを受け取る」と主張し始めた別系統の集団であると反論した。
UFO隠蔽陰謀論
番組では、UFOや地球外生命体の存在が公的機関によって隠蔽されているという主張が複数のゲストからなされた。
- NASAと軍による情報隠蔽: パス氏は、火星探査機「マーズ・オブザーバー」や「フォボス2」が異常な物体を撮影した後に通信が途絶えた事例を挙げ、NASAが情報を隠蔽していると主張。湾岸戦争時の情報統制もその一例だとした。
- 国際的な合意: ヴァレンティーノ・マンチーニ氏は、1976年に世界の大国間で地球外生命体の実在を隠蔽する秘密会議が開かれたと主張。その理由は、存在を認めれば地球上の宗教的、政治的、経済的権力がすべて崩壊するためだという。
- 諜報機関の活動: 元イエズス会士のフレイシェド氏は、CIAがバージニア州ラングレーにUFO研究者を失墜させるための専門部署を持っていると断言した。
- 軍の沈黙: 退役中佐のクレスピ氏は、軍人がUFOについて語らないのは、職務上知り得た情報を漏らさないという憲法上の義務があるためだと説明した。
UFO現象と宗教
UFO現 象と宗教との関連性も重要なテーマとして議論された。
- 現代の宗教創始者: フレイシェド氏は、「現代のコンタクティと、例外なくすべての宗教の創始者は、全く同じ現象である」と述べ、UFOコンタクトが新たな宗教の萌芽であるとの見解を示した。
- 聖書の再解釈: マンチーニ氏は、「天使」は「メッセンジャー」を意味する言葉であり、実体は地球外生命体だと主張。聖書は異星人が地球に生命を創造したことを記した歴史書であり、宗教の基盤とするべきではないと論じた。
4. 「真実の機械」:ポリグラフ検査
番組の最終セッションとして、シクスト・パス氏に対してポリグラフ検査が実施された。
主要な質問と回答
番組内で提示された核心的な質問とパス氏の回答、そしてポリグラフ検査官の判定は以下の通りである。
- 質問: 「あなたはこれまでに幻覚作用のある薬物の影響下にあったことがありますか?」
- パス氏の回答: 「いいえ」
- 判定: 真実
- 質問: 「あなたは諜報機関から金銭を受け取ったことがありますか?」
- パス氏の回答: 「いいえ」
- 判定: 真実
- 質問: 「あなたは金銭的利益を得るためだけに、これらの話をすべて捏造したのですか?」
- パス氏の回答: 「いいえ」
- 判定: 真実 (検査官は、彼の動機は金銭的なもので はなく、心理的なものであると補足)
- 質問: 「あなたは本当に宇宙船で他の惑星へ旅行しましたか?」
- パス氏の回答: 「はい」
- 判定: 虚偽
結果と結論
ポリグラフ検査官は、最後の質問に対して「顕著な反応が見られる。これは、彼が疑いの余地なく嘘をついていることを示している」と結論付けた。さらに、「もしシクストが宇宙船に乗って他の惑星へ旅行したことがあるとすれば、それはおそらく彼の夢の中でのことだろう」と付け加えた。この判定に対し、パス氏は特に反論や釈明を行わなかった。
Sixto Paz の主張と背景
シスト・パズ氏の主張と背景について、UFO現象に関するより大きな文脈の中で、これらのソースが提供する情報は多角的かつ詳細であり、彼の 物語の核心、彼が設立した組織の性質、そしてその主張に対する外部からの懐疑的な見方を浮き彫りにしています。
シスト・パズ氏の主張と中核となる体験
シスト・パズ氏(当時38歳のペルー人)は、UFO現象に関して、未確認飛行物体(OVNI)を見ただけでなく、宇宙船に乗って他の惑星へ旅行したと主張しています。
-
コンタクトの始まり:
- 彼のコンタクト体験は、1974年2月7日の夜、ペルーのチルカ砂漠で、20人の若者の集会中に始まりました。
- 最初のコンタクトは、彼が自宅で母親や妹と遊び半分で試みたテレパシー実験から発展したサイコグラフィー(自動書記)を通じて起こりました。彼は以前からヨガや瞑想を実践していました。
- メッセージは、自身を「オキサル」と名乗り、「モルレン」(地球人が木星の衛星ガニメデと呼ぶ場所)から来たとしていました。
-
ガニメデへの旅:
- パズ氏の主張によると、宇宙船での主要な目的地はガニメデであり、そこは地球の進化を監視するために地球外生命体が設立した追跡センターがある場所だとされています。
- パズ氏は、1974年6月に「 センドラ」(宇宙船)を通じてガニメデへ旅行したと述べています。船は光線を放ち、直径約10メートルの金色の半月状のものを形成しました。
- 彼がガニメデで見たのは、人工的に生命が適応された場所であり、彼らは「ドーム状の建造物」の下で生活しているといいます。これは、彼らが角度を避けているためです(角度は個人の緊張や攻撃性を閉じ込める傾向があるため)。
- 宇宙人(オキサル)は、身長1.80m、目つきが斜めで、広い額、肩まで垂れる直毛を持ち、モンゴル人や東洋人に似た四角い顔立ちだと描写されています。コミュニケーションは口を動かさず、テレパシーで行われました。
-
メッセージの内容と哲学:
- 宇宙人は太陽系の外から来たと主張しています。彼らは地球人と同じように性愛を行い、結婚し、子どもを持ちます(彼らには離婚がない)。また、彼らは菜食主義者です。
- 当初、彼は「世界の終末」に関するメッセージを受け取ったとしましたが、彼はそれが自身の「精神化」(メンタリズム)または大きな間違いであったと告白し、メッセージの多くは想像や先入観の産物だったと認めています。
- パズ氏によると、メッセージは実際には破滅的なものではなく、肯定的で建設的なものです。
- 彼は、宇宙人が地球にいるのは私たちから学ぶためであり、地球は「彼ら自身の修正され改善されたバージョン」だと述べています。
- また、すべての地球外 生命体が善意を持っているわけではなく、地球は「宇宙的起源の陰謀」の犠牲者であり、光の勢力と闇の勢力の間にある「実験の惑星」であるという見解も示しています。
パズ氏の背景と組織「ラマ・ミッション」
パズ氏は、1974年に「ラマ・ミッション」(Misión Rama)という組織を設立しました。彼は11年間マリスト会兄弟団で過ごし、カトリック大学で学んだ経験が、彼の個人的な世界観に強い影響を与えたと述べています。
- グループの運営と変化: 彼は、組織は当初、終末論的な予言(1980年代半ばに世界が終わるというもの)に基づいていましたが、その予言が実現しなかったため、メッセージの信頼性が問われることとなりました。
- 組織の解散と継承: パズ氏は1990年10月にラマ・ミッションの解散を決定しましたが、彼の弟であるカルロス・ロベルト・パズ氏が、シスト氏とは哲学的に反対の新しい組織を率いるために引き継ぎました。
- 資金と職業: 彼は17歳から菜食主義で、喫煙や飲酒はしていなかったため、コンタクト時に幻覚剤の影響下にあったことはありませんでした。彼は以前、ペルーの銀行で会計士として働いていましたが、1986年に仕事を辞め、世界中のグルー プからの招待や会議での講演を通じて生計を立てるようになりました。彼は、物語を専ら金銭的な利益のために創作したという見解を否定しています。
議論の文脈と外部からの評価
パズ氏の主張は、科学者、軍関係者、他のUFO研究者、そして心理学の専門家によって厳しく吟味されています。
-
科学的・心理学的批判:
- NASAの見解: スペインNASAセンターの所長は、パズ氏のようなコンタクティが提供する情報は検証不可能であるため、科学的な領域では扱えないと断言しています。また、科学的観点から見て、ガニメデの温度では生命を支えるための大きな分子が不安定であるため、そこに生命が存在するという考えは無意味であると指摘しています。
- 心理学的分析: 医師でありコンタクティの現象の専門家であるカルロス・ベルチェ氏は、ラマ・ミッションのようなグループを「明確にセクト的構造」を持つ、指導者と教義を中心に組織されたグループと定義し、破壊的なセクトに分類される可能性があると述べています。
- グラフロジー(筆跡鑑定): グラフ学者であるマルティン教授は、パズ氏を「欺瞞者(エンバウカドール)」ではなく、「混乱した人物」として分類し、彼は論理や科学の法則に従わない傾向があるものの、自身のストーリーを信じていると結論付けています。
- 先入観の示唆: UFO研究家のペドロ・カント氏は、パズ氏がコンタクトの2年前に、父親の友人が書いた『私はガニメデにいた』という本を読んでいた事実を指摘し、彼の主張が無意識の作り話を助長する精神的環境から生まれた可能性を示唆しています。パズ氏もこの影響を認めています。
-
真実の機械(ポリグラフ)の結果:
- 番組の最後に行われたポリグラフ検査(嘘発見器)の結果は、パズ氏の核心的な主張の信頼性を疑問視しています。
- 彼は、幻覚剤の影響下になかったことや、私的な金銭的利益のために物語を創作したわけではないという質問には、嘘の反応は見られませんでした。
- しかし、スパイ機関から金銭を受け取ったかという質問に対して「いいえ」と答えた時、そして実際に宇宙船に乗って他の惑星へ旅したかという質問に対して「はい」と答えた時、ポリグラフは強い反応を示し、彼が嘘をついていると結論付けました。ポリグラフ担当者は、宇宙への旅は「夢の中でのみ」起こったのだろうと述べています。
-
情報隠蔽の議論:
- パズ氏は、40人のジャーナリストが彼のコンタクトを撮影したにもかかわらず、その情報が世界的に広まらなかったのは、NASAや軍関係者が地球外生命体の存在を公 にしないための隠蔽政策をとっているためだと強く主張しています。彼は、湾岸戦争中の出来事を例に出し、軍事的な情報隠蔽があったと主張しています。
- これに対し、NASAの代表者は、情報隠蔽は調査の資金調達を阻害するため、宇宙機関には隠蔽する動機はないと反論しています。一方で、元空軍大佐は、軍が職務上知り得た情報を話すことを禁じる国際協定や憲法上の法律が存在し、それが情報隠蔽の根拠となっていると認めています。
全体として、ソースはシスト・パズ氏を、個人的な信念と、幼い頃から影響を受けた環境に基づいた、自身の体験を深く確信しているが、その真実性は科学的に、そしてポリグラフによっても否定された人物として描いています。彼は、現代のUFO現象における「コンタクティ」(接触者)の典型的な例として、グループのリーダーシップ、宗教的要素、そしてその主張をめぐる論争という、より大きな文脈の中心に位置づけられています。
UFO contactee 現象への専門家の見解
シスト・パズ氏とUFO現象に関する議論のより大きな文脈において、これらのソースは、UFO現象とコンタクティ(接触者)シスト・パズ氏とUFO現象に関する議論のより大きな文脈において、これらのソースは、UFO現象とコンタクティ(接触者)現象に対する専門家の見解が、懐疑主義、科学的検証の必要性、そして現象の心理的・社会的な側面**に焦点を当てていることを明らかにしています。
この議論には、科学者(NASA関係者)、軍関係者、UFO研究家(Ufologist)、精神医学の専門家、そして宗教研究者が参加しており、それぞれの視点からシスト・パズ氏の主張を含むコンタクティ現象全体を分析しています。
1. 科学的・論理的な懐疑主義(NASAの視点)
NASAスペインセンターの所長であるルイス・ルイス・デ・ゴペギ氏は、コンタクティの主張に対して極めて厳格な科学的立場を取っています。
- 検証不可能性の指摘: パズ氏のような人々が述べることは、「対照可能ではない(contrastables)」ため、科学の領域では扱うことができません。
- 科学的基盤の欠如: 彼は、パズ氏が訪問したと主張する木星の衛星ガニメデに地球外生命体が存在するという考えを否定しています。ガニメデの温度では、生命に必要な大きな分子が安定しないため、科学的に見て生命が存在する可能性は「意味がない」と述べています。
- 情報隠蔽の動機否定: ルイス・デ・ゴペギ氏は、NASAや他の宇宙機関がUFO情報を隠蔽しているという主張に強く反論しています。経済的な制約がある中で、地球外生命体の発見は宇宙研究に「途方もない飛躍」をもたらし、ガニメデなどへの遠征が直ちに実現するだろうと述べ、隠蔽する動機はないと主張しています。
2. 軍事的な情報隠蔽と現象の実在性
退役空軍大佐のペドロ・クレスピ・マルトレル氏は、UFO現象の軍事的な側面について語っています。
- 軍事的な実在性: クレスピ大佐は、レーダーが特定の現象を検知していることから、「OVNI現象は存在する」と考えています。彼は、未確認の飛行物体(OVNI)を示す数百の略語が存在することから、この現象を否定することは狂気の沙汰だと述べてい ます。
- 情報隠蔽の義務: 軍関係者がUFOについて沈黙を守るのは、「国際協定」や「憲法上の法律」により、職務や地位によって知った事柄について話すことが禁じられているためだと説明しています。彼は、この話題について話したために8日間拘束された経験を明かしています。
3. UFO研究家の視点と懐疑論
UFO研究家のペドロ・カント氏は、パズ氏の主張の起源について懐疑的な分析を提供しています。
- 心理的・想像上の要素: カント氏は、パズ氏が最初のコンタクトの2年前に、父親の友人が書いた『私はガニメデにいた』という本を読んでいた事実を指摘し、パズ氏の主張が「無意識的な作り話(fabulación inconsciente)」を助長する精神的環境から生まれた可能性があると示唆しています。パズ氏自身も、初期のメッセージの多くが「想像や先入観(ideas preconcebidas)」の産物であったと認めています。
- 現象の非実在性: 別の研究者であるフアン・ガルシア・ティエンサ氏は、10年以上UFO問題に取り組んできた結果、「OVNI現象は存在しない」と断言しています。
4. 心理学・精神医学の専門家の分析
医師であり「コンタクティ現象の専門家」であるカルロス・ベルチェ氏は、シスト・パズ氏のようなリーダーと、彼が設立したグループの構造に焦点を当てています。
- セクト的構造の指摘: ベルチェ氏は、パズ氏が属していた「ラマ・ミッション」のようなグループを、「明確にセクト的構造」を持つグループと定義しています。これは、リーダー(指導者)と教義を中心に組織されているためです。
- 破壊的なセクト分類の可能性: ベルチェ氏は、ラマ・ミッションは「破壊的なセクト」のカテゴリーに分類される可能性があると述べています。
- 「混乱した人物」としての評価: 筆跡鑑定の専門家であるマーティン教授は、パズ氏を「欺瞞者(embaucador)」ではなく、「混乱した人物(persona confusa)」と分類しました。彼は、パズ氏が独立した考え方を持っているため、論理や科学の法則に従わない傾向があるものの、自分のストーリーを信じていると結論付けています。
5. 宗教的・メシア的な解釈
イエズス会士でUFO専門家のサルバドール・フレイシェード氏は、コンタクティ現象を宗教的な文脈で捉えています。
- 宗教創始者との同一視: フレイシェード氏は、現代のコンタクティが形成するグループと、「例外なくすべての宗教の創始者」の間には「全く同じ現象」が見られると主張しています。彼は、宗教がすべて愛と平和を語りながら、長期的には世界に混乱を生み出してきた歴史に言及し、コンタクティズムが最終的に危険なものになり得ると示唆しています。
- 「天使=メッセンジャー=地球外生命体」: エロヒム文明の使者を自称するヴァレンティノ・マンチーニ氏は、「天使(Ángeles)」という言葉は単に「メッセンジャー(mensajero)」を意味し、地球外生命体もまたメッセンジャーであるため、宗教的な概念と地球外生命体の概念は融合していると説明しています。
これらの専門家の見解は、UFO現象に対するアプローチが、科学的検証の厳密性(NASA)、安全保障上の懸念(軍)、心理学的分析(医師)、そして社会学的・宗教的なパターン(研究者)など、多岐にわたる分野から行われていることを示しています。特にコンタクティの主張については、その真実性を検証する手段が限られているため、科学的な懐疑論が支配的であり、心理的・社会的な影響に焦点が当てられています。
ET の動機と人類への影響
シスト・パズ氏とUFO現象に関する議論のより大きな文脈において、これらのソースは、エイリアン(地球外生命体)の動機、そしてそれが人類に与える(または与える可能性のある)影響について、パズ氏自身の主張と、外部の専門家や研究者による見解の両方を通じて、複数の解釈を提供しています。
1. エイリアンの動機(シスト・パズ氏の主張に基づく)
パズ氏が接触したとされる地球外生命体(自らを「オキサル」と名乗り、木星の衛星ガニメデから来たとされる)の動機は、主に教育的かつ監視的なものであり、初期の誤解を乗り越えて、肯定的で建設的なメッセージを伝えることにあると主張されています。
- 監視と追跡: 彼らは、ガニメデに「追跡センター」を設立し、地球の進化を監視するために来ているとされています。
- 学習が主要な動機: 彼らが地球に来ている最も重要な理由は、「私たちから学ぶため」であるとパズ氏は主張しています。彼らは、人類を「修正され改善された彼ら自身のバージョン」だと見ています。
- 肯定的で建設的なメッセージ: 彼らのメッセージは、当初パズ氏が終末論的(世界の終末)であると誤解していたものの、実際には「破滅的なものではなく、肯定的で建設的」なものであり、現実からの逃避(回避)を促すものではありません。
- 地球の希望の探求: 地球人は「愛と自己犠牲の最も崇高な行為」を実行できる能力を持っているため、彼らは人類の態度の変化から学び、地球が希望を持っていることを信じれば、自らの自己破壊を防ぐことができると信じています。
- 介入の必要性(核戦争回避): 一部の報道(パズ氏が引用)によると、イラクが核技術や化学兵器技術を開発していた際、地球規模の最終的な衝突に発展させないために、エイリアンが湾岸戦争に介入した可能性があるとされています。
2. エイリアンの倫理と宇宙的対立
パズ氏の主張には、すべてのエイリアンが善意を持っているわけではないという、より複雑な見解が含まれています。
- 善悪の対立: エイリアンの中には「善意を持つ者」と「悪い意図を持つ者」が存在し、彼らの間には摩擦や闘争、さらには戦争さえあるとされます。パズ氏は、古代の叙事詩(マハーバーラタやラーマーヤナなど)や聖書(光の子と闇の子)を引用し、宇宙的な対立が地上でも展開されていると示唆しています。
- 実験の惑星: 地球は、彼らが「宇宙的起源の陰謀」の犠牲者であると見なしており、非常に特別なプロジェクトを実行するために選ばれた「実験の惑星」の一つであるとされています。
3. 人類への影響(社会・政治・宗教的側面)
専門家や他のコンタクティは、エイリアンの存在が人類社会に与える潜在的な影響について、強い懸念や分析を提供しています。
A. 情報隠蔽の動機と社会的混乱
エイリアンの存在が公になることの影響を、政府や軍が恐れているという主張が強く示されています。
- 権力構造の崩壊: エロヒム文明の使者だと主張するヴァレンティノ・マンチーニ氏は、1976年に大国が極秘会議を開き、エイリアンの現実を隠蔽することに決定したと述べています。なぜなら、その現実を認めれば、地球上の「宗教的、政治的、経済的なすべての権力が衰退する」からだとされています。
- 軍事体制の無効化: パズ氏や他の研究者は、エイリアンが存在し、識別されることなく地球上を自由に出入りしていることが証明されれば、国境の概念が消滅し、「軍隊が存在する意義がなくなる」と指摘しています。軍の存在は国境を守る機能があるため、これは軍事組織の存在意義を脅かします。
- 文化的・政治的ショック: パズ氏は、エイリアンの存在が明らかになれば、「政治的、社会的、経済的、宗教的なレベルで文化的ショック」を引き起こすと主張しています。