James Bartley: Rendlesham Forest UFO 事件と闇組織の隠蔽工作
前置き
Rendlesham Forest UFO 事件に関連して Larry Warren の証言を否定する意見が UFO 研究者の間では多い。Larry Warren を積極的に擁護しているのは James Bartley などごくごく一部。大多数は Larry Warren の証言を否定もしくは無視している。
そのため Larry Warren の証言を良く知らない UFO ファン/マニア が多い。そこで、この件に関する James Bartley の見解と主張を取り上げ、AI で整理した。
また、James Bartley は abductee の 体験/逸話 を豊富に収集しており、この動画でも、それらの一部を披露している。彼の提供するそういったデータも UFO/abduction 現象の謎を解くヒントとなってきた(彼の思惑とは真逆の方向のヒントだが)。
全体の構図
AI が整理した内容は長大で細部にわたる。それゆえ、途中で道に迷いやすい。そこで、先に(AI ではなく)私自身が全体を俯瞰した構図を提示しておく。
「深層国家」の意味
この記事全体で重要なキーワードとなっているのが「深層国家」。James Bartley 自身は "deep black elements" と表現しているが、AI は「深層国家」と和訳している。深層国家では Deep state と誤解されそうなので、この記事タイト ルでは「闇組織」と表現した。
James Bartley の "deep black elements" と Deep state との違いは AI によると以下の通り。
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一般的な「deep state」: 通常、「deep state」は、選挙で選ばれていない、説明責任を負わない政府の官僚、諜報機関のメンバー、軍の指導者、または強力な企業ロビイストなどが、国民の意思や公的な政策決定プロセスを無視して、影で国の政策や方向性を操ることを指すことが多いです。その焦点は、世俗的な政治的・経済的権力操作にあります。
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バートリーの「deep black elements」: これは、一般的な「deep state」の概念をさらに超越し、より極秘で、非人間的な存在との直接的な関わり、地下世界での活動、そして超常現象的な側面を強く帯びています。彼らは、単に政策を操作するだけでなく、地球外生命体との共同プログラム、人類の遺伝子操作、代替現実との相互作用など、存在そのものの根幹に関わるような活動を行っているとされています。
つまり、バートリーの描く「deep black elements」は、一般的な「deep state」よりもはるかに広範で、宇宙的、そして形而上学的なスケールで活動している隠された権力構造を指していると言えます。 したがって、バートリーの「deep black elements」は、一般的な「deep state」が指す範囲を大きく超え、軍と企業の最も深奥で秘密裏の部門が、非人間的存在と共謀し、公衆に知られることのない極めて高度で超常的な計画を推進しているという、より過激で詳細な概念を提示しています。
James Bartley の位置付け
簡単に言えば、James Bartley は Steven Greer の対局。
ET に対する評価 | |
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James Bartley | 人類を裏から支配する極悪な存在 |
Steven Greer | 人類を救おうとしている善意の存在 |
多くの UFO 研究者/マニア | 一部の ET は悪だが、大半の ET は 観察者/傍観者 であり、一部は善意の存在 |
Jacques Vallee | ET は "Control System" の現代的な顕現であり、古代から様々な 姿/形 で顕現し続けている |
全体の構図
上の表のように UFO 研究者は立場は若干、異なれども、全員が共通して ET を「外部に実在する存在」だと見ている。
ET の正体 | |
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UFO 研究者/マニア/ファン | 実在する。正体不明の「自律的な知的存在」 |
私 | 実在しない。一時的な意識障害が生み出した虚構の存在 |
以降は、AI が整理した内容。
Rendlesham Forest UFO 事件と深層国家の隠蔽
この文章は、ロバート・カリ氏が司会を務めるポッドキャスト「Typical Skeptic Podcast 2.0 with Robert Kali」のエピソードからの抜粋で、ジェームズ・バートリー氏がゲスト出演しています。
バートリー氏は、Rendlesham Forest UFO 事件事件におけるUFOとの遭遇、軍事誘拐(MILAB)プログラム、そして深層国家による隠蔽工作について詳細に語っています。彼は、特にラリ―・ウォーレン氏の証言の信頼性を強調し、政府機関による情報操作や目撃者への嫌がらせに言及しています。
さらに、地球内部の文明、異星人の存在、そして軍と異星人との間の共謀といった広範な陰謀論的視点も提示されており、これらの主張が個人的な経験や他の情報源とどのように関連しているかを示しています。
目次
- 前置き
- 全体の構図
- Rendlesham Forest UFO 事件と深層国家の隠蔽
- Rendlesham Forest UFO 事件事件と深層国家の隠蔽工作に関するブリーフィング
- Rendlesham Forest UFO 事件事件:ジェームズ・バートリーが語る3つの核心的論点
- 闇に包まれた邂逅:Rendlesham Forest UFO 事件事件、封印された真実
- James Bartley の背景
- Rendlesham Forest UFO 事件の概要
- Rendlesham Forest UFO 事件の詳細と出来事
- MILABs の経験と地下
- 光の球(Spy Bees)
- ドキュメンタリー映画
- 軍服を着た Dogman が MILABs を脅迫
- James Bartley 自身と関係者の MILABs 体験
- James Bartley: 巨大な存在とスケール
- Yahwees: オーストラリアの Bigfoot
- 情報源
- 文字起こし(話者識別)
Rendlesham Forest UFO 事件事件と深層国家の隠蔽工作に関するブリーフィング
要旨
1980年12月に英国のRAFベントウォーターズ米空軍基地で発生した「Rendlesham Forest UFO 事件事件」は、単なるUFO目撃事件ではなく、核兵器が保管されていた軍事施設における地球外生命体との直接的接触事件であった。中心的な内部告発者であるラリー・ウォーレン空軍一等兵は、事件3日目の夜に「ケープル・グリーン」と呼ばれる空き地で、着陸したデルタ翼型の乗り物と、そこから現れた3体の小型生命体を40〜50名の空軍職員と共に目撃したと一貫して証言している。
この事件の後、目撃者に対しては国家安全保障局(NSA)や海軍情報局(ONI)などの機関による徹底的な隠蔽工作が実行された。これには、秘密保持契約への署名強要、脅迫、そしてウォーレン氏とエイドリアン・バスティンザ氏に対する軍による拉致(MILAB)が含まれる。両名はエアロゾル兵器で無力化された後、基地の地下施設に連行され、薬物を投与された上で尋問を受け、数日間の記憶を失ったとされる。
この事件は、エネルギー省(DOE)のような軍の管轄を超えた組織が関与しており、深層国家(ディープステート)の軍産複合体と地球外生命体との間に、地下基地を拠点とした協力関係が存在することを示唆している。ジェームズ・バートリー氏は、現代のUFO情報公開の動きを、拉致や地下での共同作戦といった核心的な部分を意図的に隠蔽するための「限定的情報公開(リミテッド・ハングアウト)」であると厳しく批判しており、レンドルシャム事件こそがその隠された真実を暴露する鍵であると主張している。
1. Rendlesham Forest UFO 事件事件の概要(1980年12月)
1.1. 背景:核兵器保管庫としてのRAFベントウォーターズ
事件の舞台となったのは、英国サフォーク州にある米空軍基地RAFベントウォーターズと、隣接する双子の基地RAFウッドブリッジである。当時、ベントウォーターズ基地は欧州最大級の戦術核兵器の保管庫であり、その事実は英国国民や英国政府の一部にも知らされていなかった。事件は、この核兵器保管エリアの直近で発生した。バートリー氏の見解では、この地域には数世紀、あるいはそれ以上にわたって地球外生命体の拠点が存続していた可能性がある。
1.2. 事件の経過(3夜にわたる出来事)
第1夜・第2夜:初期の目撃とボニー・タンプリン事件
- 第1夜: ジョン・バロウズを含む空軍警備隊員が、森の中の光を墜落した軽飛行機と誤認し調査に向かった。彼らは森の木々の間を機動する明るい赤色の光を目撃した。
- 第2夜: 警備隊員のボニー・タンプリンが、基地間を車で単独移動中に光る赤い球体に道路から追い出され、車ごと溝に転落した。彼女はパニック状態で球体に向けて拳銃を発砲したとされる。救助隊によって基地に連れ戻された彼女はヒステリー状態に陥り、その後基地から異動させられた。ラリー・ウォーレンはこの時、オフィスで彼女が連れ戻されるのを目撃している。
第3夜:ケープル・グリーンでの接近遭遇(1980年12月28日)
事件のクライマックスは3日目の夜、地元の人間が「ケープル・グリーン」と呼ぶ空き地で発生した。
- 目撃者: ラリー・ウォーレン、スティーブ・ロンギエロ、エイドリアン・バスティンザ、チャールズ・ホルト中佐、ゴードン・ウィリアムズ副司令官(当時)を含む約40〜50名の空軍職員。さらに、災害対策チームや撮影班、英国の警察官も現場にいた。
- 現象:
- 地面には奇妙な緑色に光る霧が立ち込めていた。
- 赤い球体が上空に飛来し、音もなく爆発。その閃光は網膜火傷を引き起こすほど強力だった。
- 光が 消えた後、その場所にはデルタ翼型でピラミッドのような形状の乗り物(クラフト)が出現していた。
- 「オズ効果」と高次元の奇妙さ:
- 現場の現実性が歪められ、時間が引き延ばされたかのように、人々の動きが糖蜜の中を歩くように遅くなった。
- 人物の動きと、その人物が落とす影の動きが同期せず、影がわずかに遅れて動くという異常現象が観察された。
- 地球外生命体との接触:
- クラフトの後部から3つの光る泡のような物体が出現し、それぞれの中に一体ずつ、小柄な生命体が入っていた。
- ゴードン・ウィリアムズ副司令官がこれらの生命体の前に立ち、対峙した。
- この時点で、ラリー・ウォーレンを含む下級兵士は現場から離れるよう命じられた。
2. 主要な目撃者と証言の対立
2.1. ラリー・ウォーレン:中心的な内部告発者
ウォーレン氏は事件の核心部分、特に地球外生命体の存在を証言した唯一無二の人物である。
- 一貫性: 彼の証言は1980年当初から一貫して変わっていない。
- ポリグラフ検 査: ドキュメンタリー映画の中で、世界有数の専門家によるポリグラフ(嘘発見器)検査を受け、優秀な成績で合格している。
- 嫌がらせ: UFOが着陸したことを母親に公衆電話から伝えようとした直後から内部告発者とみなされ、長年にわたりUFOコミュニティや情報工作員から激しい誹謗中傷と嫌がらせを受けてきた。
2.2. チャールズ・ホルト大佐:限定的情報公開とウォーレンへの誹謗
ホルト中佐(当時)は、事件の公式な記録を作成した人物だが、バートリー氏は彼を「限定的情報公開」の担い手と見なしている。
- 矮小化: 事件の超常的な側面、特に3日目の出来事を意図的に軽視し、ウォーレン氏の証言を繰り返し誹謗している。
- 証拠の隠蔽: ウォーレン氏の退行催眠の録音テープが、最終的にホルト氏の手に渡ったとされているが、その経緯や内容について彼は沈黙している。バートリー氏は、ポリグラフ検査を受けるべきはホルト氏の方だと強く主張している。
2.3. ジム・ペニストン:バイナリコードと疑問視される証言
ペニストン氏は事件の初期の夜に、着陸した小型の黒曜石のようなクラフトに触れ、バイナリコードをダウンロードされたと主張している。
- ウォーレンへの敵意: 事件直後からウォーレン氏に対し「黙れ」と命令するなど、敵対的な態度を取っていた。
- 証言の信憑性: バートリー氏は、ペニストン氏が軍によって薬物を注射され記憶操作を受けた可能性を指摘。彼のバイナリコードの話は、ハンドラーによって植え付けられた偽情報か、注意を逸らすためのものである可能性を疑っている。
2.4. エイドリアン・バスティンザ:証言の裏付けと沈黙
バスティンザ氏はケープル・グリーンでウォーレン氏と共に生命体を目撃した人物である。
- 証言の裏付け: 録音された電話会議で、ケープル・グリーンに地球外生命体がいたというウォーレン氏の証言を実質的に認めた。
- 証拠の破棄: その後、激しい嫌がらせを受け、ストレスから事件に関する音声テープや文書をすべて自宅の庭で焼却してしまった。
3. 隠蔽工作と軍による拉致(MILAB)
3.1. 脅迫と情報統制
事件後、目撃した全職員に対して組織的な情報統制が敷かれた。
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デブリーフィング: NSAやONIの職員が同席する尋問が行われ、全員が秘密保持契約書(NDA)に署名を強制された。
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脅迫: 海軍士官は「弾丸は安い」という言葉で、口外すれば命の保証はないと脅迫した。
3.2. ウォーレンとバスティンザの拉致
ウォーレン氏が母親に電話をかけた後、彼とバスティンザ氏は基地内で政府のエージェント(スプーク)に拉致された。
- エアロゾル兵器: 両名は柑橘系の匂いがするエアロゾルを噴霧され、筋肉の自由を失い抵抗できない状態にされた。この特殊な兵器の使用は、他のMILAB被害者の証言とも一致する。
- 地下施設への連行: 無力化された二人は車に押し込まれ、写真現像センターの地下にあるトンネル入り口から、基地の地下施設へと連行された。
3.3. 地下施設での尋問と記憶操作
地下施設で、ウォーレン氏は過酷な体験をした。
- 薬物投与と尋問: 薬物を投与され、厳しい尋問を受けた。この体験により、彼は12月28日から1月1日か2日まで、約2〜3日間の記憶を失った(ミッシング・タイム)。
- テレパシーと催眠: スクリーンの向こうにいる何者か(人間か地球外生命体かは不明)から、テレパシーでメッセージを受け取る体験をした。
- 退行催眠と証拠の消失: 後に著名な研究者バド・ホプキンスによる退行催眠を受けた際、ウォーレン氏は地下施設で自分以外の多くの空軍職員がテーブルの上に横たえられ、薬物催眠状態に置かれていたことを思い出した。しかし、その証言が録音されたテープは後に紛失し、ホルト大佐の手に渡ったとされる。
4. 深層国家と地球外生命体の関与
4.1. エネルギー省(DOE)の役割
事件当時、ベントウォーターズ基地には軍の指揮系統外で活動するエネルギー省(DOE)のチームが存在していた。
- 歴史的背景: DOEの前身である原子力委員会(AEC)は、ロズウェル事件直後からUFOの技術解析に関与しており、初代委員長にはロバート・オッペンハイマーが就任していた。
- UFO研究との関連: DOEはダルシーなどの地下基地(セクションD)を管轄しており、UFOのリバースエンジニアリングに深く関与しているとされる。彼らのレンドルシャムへの駐留は、事件が単なる偶発的な目撃ではないことを示唆している。
4.2. 地下基地と地球外生命体との協力関係
バートリー氏は、RAFベントウォーターズの地下には地球外生命体と軍産複合体の共同施設が存在し、そこで継続的な協力関係が結ばれていたと推測している。
- パターンの一致: エドワーズ空軍基地、エリア51、パインギャップなど、他の多くの軍事施設で見られるパターンと同様に、地上の軍事作戦と地下の地球外生命体との間に連携があった可能性が高い。
- ウォーレンの目撃証言: ウォーレン氏が地下施設で地上のクラフトと同型のものを見た可能性も示唆されており、これが事実であれば協力関係の強力な証拠となる。
4.3. 現代の「限定的情報公開」への批判
バートリー氏は、ルイス・エリゾンド、デビッド・グルーシュ、クリストファー・メロンといった人物が主導する近年のUFO情報公開の動きを、CIAと繋がりのある富豪が背後で糸を引く「限定的情報公開」であると断じている。
- 核心の回避: 彼らはUFOの存在を認めつつも、MILAB、エイリアン・アブダクション、家畜や人間のミュティレーション、ハイブリッド計画、地球外での秘密宇宙プログラムといった、より深刻で不都合な真実については決して語らない。
- ジャーナリストの役割: ロス・クールタートのようなジャーナリストもこの流れに加担し、ホルト大佐の要請でウォーレン氏を貶めるような報道を行ったと批判している。この動きは、レンドルシャム事件のような過去の重要な事例から大衆の目をそらすための情報操作であると見なされている。
5. 関連する超常現象と陰謀論
バートリー氏の分析はレンドルシャム事件に留まらず、より広範な陰謀論的枠組みの中に位置づけられている。
- MILABプログラム: バートリー氏自身も被害者であると主張しており、軍が拉致した人間を様々な非人道的な実験や作戦に利用するプログラムが存在すると考えている。レンドルシャムでの出来事はその典型例とされる。
- 地底文明: 地球の内部には広大な空洞システムが存在 し、そこには人間型のものからレプティリアン(爬虫類人)まで、様々な文明や社会が存在するとされる。軍の地下基地はしばしばこれらの自然の洞窟網に接続されている。
- 古代の巨大樹: ビュート(残丘)や台地といった地形は、古代に存在した巨大な樹木の石化した切り株であるという説を提唱。これらの巨大な根系が、地球内部の洞窟網や溶岩洞を形成した一因であると推測している。
- その他の超常的存在: 軍の秘密作戦には、ドッグマン(犬人間)やウェアウルフのような存在も関与しており、軍服を着たドッグマンが目撃された事例もあるとされる。これらの存在は、地球外に起源を持つ可能性がある。
Rendlesham Forest UFO 事件事件:ジェームズ・バートリーが語る3つの核心的論点
1.0 はじめに:事件の深層へ
1980年12月に発生したRendlesham Forest UFO 事件事件は、現代UFO研究の礎石となる出来事であり、その証言の複雑さと、そこから派生した壮大な陰謀論で知られています。本文書は、この事件に対する最も包括的かつ論争的な解釈の一つについて、初心者向けの分析ガイドとして構成されています。UFO研究家であり、自身も軍による拉致(MILAB)の体験者であるジェームズ・バートリー氏が提示する論考を体系的に整理し、解説することを目的とします。
バートリー氏の主張は、単なるUFO目撃談の範疇を大きく超えています。彼はこの事件を、政府と地球外生命体の間に存在する重大な秘密を隠蔽するための一大作戦であったと位置づけています。本稿では、彼の理論を構成する以下の3つの核心的な論点に焦点を当てて、その構造を解き明かしていきます。
- 政府による徹底的な隠蔽工作
- RAFベントウォーターズ地下基地の存在
- エイリアンとの密約
これらの論点を順に検証することで、バートリー氏がいかにして個々の出来事を一つの壮大な物語へと編み上げていったのか、その論理的構造を理解することができるでしょう。まずは、彼の理論の土台となる 、事件の真相を闇に葬るために行われたとされる政府の組織的な隠蔽工作から見ていきます。
2.0 論点1:政府による徹底的な隠蔽工作
バートリー氏の議論の根幹をなすのが、「政府と軍が組織ぐるみで事件の真相を隠蔽した」という主張です。彼は、物理的な脅迫と巧妙な情報統制キャンペーンを組み合わせた、多角的な隠蔽工作の存在を構築します。これは単なる情報の非公開ではなく、証言者の口を封じ、世論を操作するための積極的かつ暴力的な活動であったとされます。
2.1 証言者への脅迫と無力化
事件の核心にいた証言者たちは、軍や政府の工作員によって心身ともに追い詰められ、沈黙を強要されたとバートリー氏は語ります。特に、主要証言者であるラリー・ウォーレンとエイドリアン・バスティンザが受けた仕打ちは、その過酷さを物語っています。
時系列に沿って見ていくと、まずラリーが基地の外から母親に「UFOが着陸した」と電話で伝えようとした際、通話は基地内部から強制的に切断されました。後日、ウォーレンとバスティンザは基地内で政府の工作員とみられる男たちに襲われ、エアゾールスプ レーで抵抗不能にされた後、車で拉致されます。彼らが連行された地下施設では、薬物を投与され、厳しい尋問を受けたとされています。
この脅迫は個人的なものに留まりませんでした。事件を目撃した約40~50名の兵士たちは、NSA(国家安全保障局)やONI(海軍情報局)の職員から尋問を受け、ある海軍士官から「お前たちの口を閉ざしておくのは簡単なことだ。銃弾は安いからな」と脅され、全員が秘密保持契約書への署名を強要されました。
こうした度重なる嫌がらせに耐えかねたバスティンザは、精神的に追い詰められた末、事件に関する音声テープや文書といった貴重な証拠をすべて自宅の庭で焼却してしまいました。バートリー氏は、これを証言者が受けた圧力がいかに甚大であったかを示す悲劇的なエピソードとして位置づけています。
2.2 情報操作と偽情報
物理的な脅迫に加え、政府や軍はメディアや公式見解を通じて事件の矮小化を図ったとバートリー氏は主張します。
- メディア統制: 当時人気だったテレビ番組『Unsolved Mysteries』で事件が特集されましたが、その内容は意図的に重要部分が削られた「骨抜きにされたバージョン」でした。特に、エイリアンとの遭遇を証言したラリー・ウォーレンの存在は完全に無視されていました。
- 偽りの公式見解: UFOが着陸したとされる地面の3つのくぼみについて、軍は「ウサギの巣穴のようなものだ」という「馬鹿げた説明」で片付けよ うとしました。
バートリー氏は、当時基地の副司令官代理だったチャールズ・ホルト大佐が、事件の真相を矮小化し、特にラリー・ウォーレンを嘘つき呼ばわりして中傷するキャンペーンの先頭に立っていると厳しく批判しています。
2.3 この論点の要点(So What?)
ここまでの内容を整理すると、「なぜこれほど大規模で暴力的な隠蔽工作が必要だったのか?」という根本的な問いが浮かび上がります。バートリー氏の視点に立てば、この徹底した口封じと情報操作こそが、レンドルシャムで起こった出来事が単なる「誤認」や「UFO目撃」では済まされない、政府が絶対に知られたくない国家レベルの機密であったことの最も強力な証拠なのです。
この異常なまでの秘密主義は、次に「これほど機密性の高い作戦はどこで管理されていたのか?」という疑問を提起します。バートリー氏の答えは、彼の理論の第二の柱である、基地そのものに存在する秘密の地下施設、すなわち尋問の舞台となった場所へと繋がっていきます。
3.0 論点2:RAFベントウォーターズ地下基地の存在
バートリー氏にとって、政府の隠蔽工作は単なる抽象的な方針ではなく、RAFベントウォーターズに存在する秘密の地下施設に物理的に根差したものでした。彼はこの施設を、事件全体の結節点として位置づけています。この施設は、単なる軍事施設ではなく、事件の核心に関わる特別な役割を担っていたと彼は推測しています。
3.1 拉致と尋問の場所
ラリー・ウォーレンとエイドリアン・バスティンザが拉致された後、連行されたのは基地内の写真現像所の地下にあるトンネルの入り口でした。その先には広大な地下施設が広がっており、そこで彼らは薬物を投与され、尋問を受けたとされています。
さらに、ラリーが後年受けた催眠退行療法では、驚くべき記憶が蘇りました。彼が地下施設で見たのは、自分たち以外にも多くの空軍兵士たちがテーブルの上に横たえられ、薬物による昏睡催眠状態に置かれている光景でした。これは、隠蔽工作の対象が彼ら二人だけではなかったことを示唆しています。
3.2 軍とエイリアンの共同拠点疑惑
バートリー氏は、この地下施設が単なる尋問や口封じのための場所ではない、さらに深い目的を持つ「軍とエイリアンの共同拠点」であった可能性を指摘しています。
- 事前の共謀: 事件の3日目の夜、現場にはなぜかカメラクルーが待機していました。バートリー氏はこれを、地下基地にいるエイリアンと地上の軍部隊との間で「共謀」があり、何かが起こることを事前に知っていた証拠ではないかと考えています。
- 地下のUFO: バートリー氏は、自身の記憶が不確かであると断りつつも、ウォーレンが地下施設内で、地上の森で目撃したものと同じタイプのUFOを見た可能性があるという、より推測的な点を付け加えています。もしこれが事実なら、地上の軍とエイリアンとの間に、偶発的ではない継続的な協力関係が存在したことを強く示唆します。
3.3 この論点の要点(So What?)
この地下施設の存在は、レンドルシャム事件の性格を根本的に変えてしまいます。バートリー氏の主張によれば、この施設は単に「隠蔽工作の舞台」であっただけでなく、「人間とエイリアンの秘密の接点」であった可能性があります。兵士たちが目撃した地上の出来事は氷山の一角に過ぎず、事件の本当の核心はこの地下で進行していたのかもしれません。
そして、この秘密の接点という概念は、そこで行われたとされる具体的な交流、すなわちバートリー氏が提示する最後の論点、「エイリアンとの密約」へと自然に繋がっていきます。
4.0 論点3:エイリアンとの 密約
バートリー氏は、レンドルシャム事件を単なるUFOとの偶発的な遭遇ではなく、軍上層部とエイリアンとの間で交わされた「計画的な会合」であると結論付けています。彼の見解では、これこそが政府が必死に隠そうとしている最大の秘密です。
4.1 計画された会合の兆候
事件3日目の夜(1980年12月28日)に起きた出来事が、偶発的ではなかったとバートリー氏が考える根拠は、以下の状況証拠に基づいています。
証拠 | バートリー氏の解釈 |
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カメラクルーの存在 | 何かが起こることを予期、あるいは事前に知っており、公式な記録のために配置されていた。 |
ゴードン・ウィリアムズ大佐の臨場 | 副司令官という最高幹部が現場にいたこと自体が、これが単なる調査ではなく、重要なイベントであったことを示している。 |
エネルギー省(DOE)の関与 | 軍の管轄を超えたDOEが関与していたことは、核や未知の技術が絡む、国家レベルの秘密作戦であった可能性を示唆している。 |
4.2 "会合"の瞬間
ウォーレンの証言に基づく事件のクライマックスは、SF映画の一場面のように展開します。着陸したUFOから光り輝く泡のような物体が現れ、それらが3つの球体に分離し、それぞれの内部に小さな人型の存在が収まっていました。歴史的な重みを持つその瞬間、基地の副司令官であるゴードン・ウィリアムズ大佐が彼らの前に進み出て、対峙したのです。この静かな対面が始まった直後、ウォーレンを含むすべての下級兵士たちはその場から立ち去るよう厳命されました。バートリー氏にとって、この命令こそが、その瞬間が最高機密のやり取りであったことを裏付ける決定的な証拠なのです。
4.3 この論点の要点(So What?)
バートリー氏の議論を総合すると、レンドルシャム事件の核心は「UFOの目撃」そのものではなく、「人類の代表(軍上層部)と地球外生命体との公式な接触」であったということになります。この「密約」の内容が何であったかは不明ですが、これこそが政府が大規模な隠蔽工作を行い、地下基地で証言者を尋問してまで守り抜こうとした最大の秘密である、と彼は考えているのです。
これらの3つの論点は、それぞれが独立しているのではなく、一つの大きな物語として繋がっています。
5.0 まとめ:陰謀論の構造を理解する
ジェームズ・バートリー氏が構築するレンドルシャム事件の解釈モデルにおいて、本稿で解説した3つの論点はそれぞれが他の要素の必然的な帰結となっています。「エイリアンとの密約」という常識を超えた主張は、それを安全に実行するための隠された場所、すなわち「地下基地」の存在を必要とします。そして、その両方の存在は、真実が公になるのを防ぐための攻撃的で徹底した「隠蔽工作」を要求します。彼の解釈が持つ物語的な説得力は、この緊密に編まれた因果関係の構造に由来するのです。
もちろん、ここで紹介したのはあくまでジェームズ・バートリー氏という一人の研究者の視点に基づく解釈です。Rendlesham Forest UFO 事件事件には他にも数多くの証言や説が存在します。この文書が、事件の多角的な側面を学び、あなた自身の探求を始めるための一つの出発点となれば幸いです。
闇に包まれた邂逅:Rendlesham Forest UFO 事件事件、封印された真実
序章:冷戦下の森に潜む秘密
1980年12月、英国サフォーク州。米ソの核の脅威が世界を覆っていた冷戦の最中、Rendlesham Forest UFO 事件は深い静寂に包まれていた。だが、その静けさは見せかけに過ぎなかった。この森は、米空軍が駐留する二つの巨大な基地「RAFベントウォーターズ」と「RAFウッドブリッジ」に隣接する、地政学上の火薬庫だったのである。
そして、その森の地下には、英国民や政府の大部分が知る由もない、恐るべき秘密が眠っていた。ジャーナリスト、ジェームズ・バートリー氏の調査によれば、これらの基地は当時、ヨーロッパ最大級の戦術核兵器の貯蔵庫であった。西側世界の運命を左右するほどの破壊力が、すぐそこに、静かに息を潜めていたのだ。
この核兵器が眠る不気味な森で、複数の米空軍兵士たちが体験することになる、常識を覆す三夜の物語が、今、幕を開ける。それは、彼らの人生を永遠に変えてしまう、闇に包まれた邂逅の記録である。
第1章:最初の警告 — 森からの謎の光
事件の予兆は、闇の中から静かに現れた。第一夜、警備にあたっていたジョン・バローズ氏らは、森の中に墜落した飛行機ではないかと疑うほどの強烈な光を目撃する。しかし、彼らが森の奥深くで見たものは、残骸ではなかった。木々の間をまるで意思を持つかのように動き回る、複数の燃えるような赤い光だった。
翌晩、恐怖はより具体的な形で兵士たちに襲いかかった。警備士官であったボニー・タンプリンは、基地間を結ぶ一本道を車で移動中だった。その時、彼女の運転する車のヘッドライトが、突如として闇の中から現れた“それ”を照らし出した。赤く燃える球体。回避する間もなく、彼女の車は強烈な光に押し出されるようにして、道路脇の溝へと吸い込まれていった。
パニックに陥ったタンプリンは車から這い出し、支給された拳銃をその不気味な球体に向けて発砲した。基地に連れ戻された彼女はヒステリー状態で、「二度と外には出ない」と絶叫し続けたという。後に事件の核心人物となるラリー・ウォーレン一等空兵もまた、恐怖に震える彼女の姿を目撃した一人であった。
基地内には前例のない緊張が走った。「森には何か得体の知れないものがいる」——その噂は兵士たちの間に瞬く間に広まっていった。しかし、この二夜にわたる警告は、クライマックスとなる第三夜への、ほんの序曲に過ぎなかったのである。
第2章:運命の第三夜 — カペル・グリーンでの遭遇
1980年12月28日の夜。基地は厳戒態勢にあった。警備任務についていたラリー・ウォーレン一等空兵は、突如として任務を解かれ、車両部隊への合流を命じられる。彼らが向かったのは、東ゲートから森の奥深くにある「カペル・グリーン」と呼ばれる開拓地だった。
静寂を破る前兆、そして周到な準備
現場に到着したウォーレンたちが目にしたのは、悪夢のような光景だった。地面一面を、まるで生き物のように「奇妙な緑色の霧」が覆っている。その異様な雰囲気の中、ウォーレンはさらに不可解なものに気づく。そこには二人のカメラマンがおり、巨大で旧式のビデオカメラで霧を撮影していた。傍らでは、英国の警察官たちが写真を撮っている。そして部隊を指揮していたのは、基地の副司令官であるゴードン・ウィリアムズ大佐その人だった。これは単なる偶発的な事件ではない。何者かが、これから起こる何かを予期し、記録するために万全の態勢を整えていたのだ。
この時、不運にも足を滑らせて霧の中に手をついてしまったエイドリアン・バスティンザ軍曹は、後に放射線汚染とみられる原因不明の後遺症に生涯苦しむことになる。
異形の飛翔体と歪む現実
突如、上空にあの赤い球体が出現し、霧の真上で音もなく爆発した。その閃光はあまりに強烈で、ウォーレンを含む多くの目撃者が網膜に火傷を負った。光が消え去った後、その場所には信じがたいものが姿を現していた。デルタ翼型でピラミッドのような形状をした、鈍い金属質の構造物だった。
その物体が出現した瞬間、現場の物理法則が歪み始めた。「ハイ・ストレンジネス」と呼ばれる、極めて奇妙な現象が彼らを襲う。
- 時間の遅延: あらゆる動きが、まるで水中で藻掻くかのようにスローモーションになった。
- 影の分離: 人が動いた後、その影がわずかに遅れて動くという、悪夢のような光景が広がっていた。
禁断の対面
そして、物語はクライマックスを迎える。機体から光る泡のようなものが三つ現れ、その中にはそれぞれ小さな存在(エンティティ)が入っていた。その時、ウィリアムズ大佐が兵士たちの制止を振り切り、異星人たちの前に進み出て、彼らと対峙したのである。
この衝撃的な光景を目の当たりにした直後、ウォーレンを含む下級兵士たちは、その場から立ち去るよう厳命された。
彼の記憶は、ここで途切れている。次に気づいた時、彼は自室のベッドの上で、軍服を着たまま目覚めた。何が起きたのか?どれだけの時間が経ったのか?混乱する彼の頭には、断片的な映像だけがこびりついていた。遭遇は終わったかに見えた。しかし、本当の恐怖は、これから始まるのだ。