Peter J. Carroll(魔術師) : 魔術は自然現象、神や霊的存在は実在しない
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前置き+コメント
Dean Radin が Peter J. Carroll にインタビューしている動画を AI(NotebookLM) で整理した。
Peter J. Carroll はまことに魔術師らしからぬ以下のような主張をしている。
- 神々や霊的存在、超自然的な領域は実在しない
- 意識は物質とエネルギーに関わる複雑な自然現象
- 意識は魔術の発生に不可欠の要素ではない
- いずれ、魔術的現象の物理的メカニズムが解明される
- 魔術とは「確率の調整」である。つまり「既にゼロではない確率を持つ自称の成功確率」を僅かに高めものだ。
彼の語る量子論を援用した解釈は、既に量子論の専門家によって否定された俗説(誤謬)なので無価値だが、上記の 4 や 5 は面白い見解。1 や 4 にも同意できる。
上の 2 で、彼はまだ「意識の神秘化」の幻想から覚めていないことがわかる。
要旨
このソースは、ピーター・J・キャロルとディーン・ラディンとの独占的な対話の文字起こしからの抜粋であり、主に魔術と物理学の関係に焦点を当てています。
キャロルは、意識が魔術の中心的な役割を果たすとは限らないという唯物論的な宇宙観を説明し、魔術を自然現象として捉えています。彼は、自身のハイパースフィア宇宙論や三次元時間モデルなど、主流のビッグバンモデルに異議を唱える物理学の考え方を用いて、魔術現象を説明しようと試みています。
また、サイ実験への参加には消極的であるものの、意図の力や想像上の構築物が現実世界に影響を与えるという魔術的視点を教育に取り入れる可能性について議論しています。
目次
- 前置き+コメント
- 要旨
- ピーター・J・キャロルとディーン・ラディンによる対談:主要テーマと洞察の要約
- 科学と魔術の対話:意識、現実、そして宇宙をめぐる旅
- 現代魔術と量子物理学の哲学的交差点:ピーター・J・キャロルと物理学の概念における現実、意識、主体性の比較分析
- ピーター・J・キャロルの物理的魔術:意識、宇宙、そして存在論的再構築
- マジックの存在論 (Ontology of Magic)
- 宇宙論モデル
- マジックのメカニズムと実践
- マジックと科学研究
- マジックの未来と社会
- 情報源
ピーター・J・キャロルとディーン・ラディンによる対談:主要テーマと洞察の要約
エグゼクティブ・サマリー
このブリーフィングは、魔術師ピーター・J・キャロルと科学者ディーン・ラディンの対談から得られた主要なテーマと洞察をまとめたものである。キャロルの思想の核心は、魔術を自然現象として捉える、厳密に物理主義的な存在論にある。彼は超自然的な領域の存在を否定し、意識は物質とエネルギーの複雑な振る舞いに過ぎず、魔術の発生に不可欠なものではないと主張する。キャロルは、量子力学(特に量子もつれや遡及因果)が、最終的には魔術的現象を説明する物理的メカニズムを明らかにするだろうと考えている。
彼の思想のもう一つの柱は、ビッグバン理論に代わるものとして提唱する「超球宇宙論」である。このモデルは、始まりも終わりもない、有限かつ境界のない閉じた宇宙を描写し、西洋の一神教的な終末論的世界観とは対照的な、異教的・異端的な円環的時間の世界観を支持する。この永遠の宇宙という概念は、高度な地球外生命体の存在確率を高めると彼は示唆する。
キャロ ルは、神々や霊的存在の客観的実在を否定し、それらは人間の精神内部に存在するアクセス困難な部分が投影されたものであると見なす。彼は、サイ実験への参加には懐疑的であり、魔術は強烈な意図によって引き起こされる一度きりの事象であり、研究室の反復的な環境には馴染まないと主張する。彼の魔術の実践的アプローチは、すでにゼロではない確率を持つ事象の成功確率をわずかに高めるための「確率の調整」として定義される。最後に、彼は魔術的思考(意図、想像力、相互接続性の理解)を教育に取り入れることの重要性を説き、それがより創造的で責任感のある社会を育む可能性があると示唆している。
1. 魔術の存在論:物理主義的視点
キャロルの魔術に対する理解は、霊的または超自然的な領域を仮定せず、既知および未発見の物理法則に根ざしている。
1.1. 意識と超自然主義の否定
- 唯一の実体としての宇宙: キャロルは、自然と超自然の間に区別を設けない。「宇宙全体は、我々を含めて一つの実体から成る」と彼は述べる。彼にとって、深く探求すれば「自然はそれ自体が非常に超自然的」である。
- 意識の役割: 彼は、意識を独立した霊的な力とは見なさない。むしろ、「非常に複雑な形態に配置された物質とエネルギーの極めて複雑な振る舞い」であると考える。意識は進化によって生じた自己イメージがもたらす「幻想」であり、魔術が起こるために意識の存在が「特に不可欠」であるとは考えていない。
- 自然現象としての魔術: 魔術は、意識のない物体間でも起こりうる自然現象であるとされる。彼は、量子もつれのような粒子間の現象を例に挙げ、「我々が魔術を行おうとするとき、我々は単に自然現象を利用しているだけだ」と述べる。
1.2. 物理学と魔術のメカニズム
- 物理学の未踏領域: キャロルは、我々は物理学の始まりにいるに過ぎず、物理学の法則やメカニズムを深く探求すれば、「超心理学的現象の多く、もしすべてでないにしても、を説明する何かが見つかるだろう」と信じている。
- 量子論からの示唆: 彼は、量子論から生まれる概念、特に「遡及因果」に強い関心を示している。機械的な量子システムで遡及因果が起こりうるならば、人間が「遡及的なエンチャントメント」を行うことも可能かもしれないと彼は示唆する。
- 3次元時間モデル: 彼は、時間が空間と同様に3つの次元を持つというモデルに取り組んでいる。このモデルは、「秘教で説明したい現象の多くを説明できる可能性がある」と考えている 。
- 代理(Agency)の物理的解釈: キャロルは、代理(Agency)を物理的な現象として説明する。岩でさえも、その重力場で時空を歪めることで「時空におけるその存在を非常に積極的に主張している」。人間の自由意志については、決定論的なプロセスとランダム性の組み合わせであり、「私」という感覚は、脳の異なる部分が互いを監視する自己参照的なプロセスから生じる構成物であると見なしている。
2. 超球宇宙論とその含意
キャロルは、標準的な宇宙論モデル(ラムダCDMモデル、ビッグバン理論)に異議を唱え、代替案として「超球宇宙論」を提唱している。
2.1. 標準モデルへの挑戦
- 標準モデルの欠陥: 彼は、標準モデルが抱える多くの問題点を指摘する。これには、信じがたい「初期特異点」、光速を何百万倍も超えて空間自体が膨張したとされる「インフレーション期」、ダークマターの謎、そして宇宙マイクロ波背景放射の観測と近傍銀河の赤方偏移の観測で矛盾する「膨張率の危機」が含まれる。
- 超球宇宙論の概要: 彼のモデルでは、宇宙は自身の重力場によって閉じており、「有限かつ境界がない」。空間的にも時間的にも閉じているた め、「終末論的な始まりも終わりもない」。
2.2. 哲学的・形而上学的な意味合い
- 円環的時間の世界観: このモデルは、始まりと終わりを重視する西洋の一神教文明とは対照的に、「異教的で全体論的な円環的時間観」を支持する。時間は有限(どこからも約130億年以上離れることはできない)でありながら、循環的であるため、宇宙は実質的に「永遠」である。
- 知的生命体への影響: 永遠の宇宙は、ドレイクの方程式に新たな要素を加える。知的生命体が進化するのに無限の時間が与えられるため、宇宙には「我々より無限に知的な生命体」が存在する可能性がはるかに高くなる。
- 多宇宙論の否定: 彼のモデルは多宇宙論とは両立しない。「定義上、宇宙は一つしかない」と彼は断言する。
3. 形態、場、そして霊的存在の本質
キャロルは、プラトン主義や形態形成場といった概念を物理主義的な枠組みの中で再解釈し、霊的存在の客観的実在を否定する。
3.1. 形態形成場とプラトン主義の再解 釈
- 類似性の法則: 彼は、ルパート・シェルドレイクが提唱する「形態形成場」や「穏健な形のプラトン主義」に興味を示している。これは、宇宙における類似した構造が互いに共鳴しあうという考え方であり、魔術における「類似性の法則」の根拠となりうると示唆している。
- 形態の非局所性: 彼は、思考や構造が量子もつれのように非局所的に存在する可能性を考察する。例えば、ある惑星でサルが新しい芸当を覚えると、別の惑星のサルもすぐにそれを習得しやすくなるという現象や、異文化間で同時に同じアイデアが生まれる現象を挙げる。
3.2. 神々と霊的存在の主観的実在
- 内なる世界の投影: キャロルは、「霊、天使、神々の客観的実在性を信じていない」。これらは「我々の内に存在する世界」であり、普段はアクセスできない自己の一部を投影したものである。彼は、インターネットフォーラムで創造された「奇妙な繋がりの女神、アポフェニア」を例に挙げ、完全に架空の神を呼び出すことで、この概念を説明する。
- 形態形成場の持続性に関する見解: 彼は、恐竜の形態形成場が今も存在すると主張するシェルドレイク の考えに「根本的に反対」している。キャロルは、神々や霊は誰かが「崇拝している」間だけ存在し、その主体が関心を失うと効果も消えると考える。さもなければ、「宇宙はサイキック現象で混雑しすぎる」だろう。
- 提案された実験: 彼はこの仮説を検証するための実験を提案した。それは、全く新しい化合物を遠隔操作で合成し、その結晶化時間を計測する。次に隣の研究室で同じ実験を行い、プロセスが短縮されるかを確認する。その後、存在するすべてのサンプルを破壊し、再度実験を開始する。これにより、「形態形成場」が物理的な形態の持続に依存するかどうかを検証できると主張する。
4. 魔術、サイ実験、そして実践的応用
キャロルは、学術的なサイ実験に対して慎重な姿勢を示し、魔術を確率を操作するための実践的なツールとして捉えている。
4.1. サイ実験への懐疑的な見方
- 実験環境の問題: 彼は、魔術師がサイ実験に参加することに反対する理由をいくつか挙げている。研究室の環境はサイ能力の使用を困難にするように設定されており、統計的で反復可能な結果が 求められる。
- 魔術の本質との乖離: 彼にとって魔術は、「何かを本当に強烈に起こしたい」という動機から行う「一度きりのこと」であり、ゼナーカードの推測のような反復作業とは相容れない。このような作業では「低下効果」が見られることが確立されている。
- 悪用の懸念: 彼の最大の懸念は、もし誰かが実験で驚異的な成功率(80~90%)を示した場合、その人物は学術研究の対象とされるのではなく、「邪悪な政府機関によってどこかの暗い部屋に連れて行かれ」、その能力を悪用されるだろうというものである。
4.2. 魔術的リンクと確率操作
- 魔術的リンクの重要性: 外部世界に影響を与えようとする場合、対象との「魔術的リンク」が不可欠であると彼は強調する。単に名前を書いただけでは効果は期待できず、対象との何らかの繋がりが潜在意識に必要だと考える。これは、注意を集中させ、「サイキックなノイズ」を排除するのに役立つ。
- 確率を向上させるツールとしての魔術: 彼は魔術を、不可能を可能にするものではなく、「起こりうる確率がゼロではない」事象の成功率をわずかに高めるための手段と見なしている。彼は自身のビジネスの成功を例に挙げ、「金の延べ棒の山が自発的に現れることを祈願するのは時間の無駄だが、事業の段階的な成長のために一連の祈願を組み合わせることは、最終的に金の延べ棒の山よりもはるかに価値のあるものに繋がる可能性がある」と述べている。
5. 魔術の未来と社会における役割
キャロルは、現代社会の思潮が魔術的な世界観に近づいていると見ており、魔術的思考の原則を教育に取り入れることの可能性を論じている。
5.1. 全体論的世界観への移行
- 時代の精神(Zeitgeist): 彼は、科学や学問の分野で、宇宙を全体論的、相互接続的、あるいは「汎心論的」に捉えようとする傾向が強まっていることを「希望の兆し」と見ている。これは、物事が相互に接続されているという魔術の基本的な前提と一致する。
- 意図と想像力の力: 人々は「意図と想像力の奇妙で素晴らしい可能性」に気づき始めている。思考が結果をもたらすという魔術的な認識が広まれば、人類はより創造的で破壊的でない行動をとるようになるかもしれないと彼は示唆する。