Peter Robbins の Web サイト記事 : Larry Warren 批判
前置き
Peter Robbins が彼の Web サイトで Larry Warren を批判した長文の記事を掲載している。その記事を AI で整理した。
要旨
レンデルシャム事件と共著者の欺瞞
これは、調査ライターであるピーター・ロビンスによる声明の抜粋であり、2017年6月13日に最初にオンラインに投稿され、2020年3月25日に更新されました。
この文書は、レンデルシャムの森UFO事件に関する共著者ラリー・ウォーレンの誠実さについて、ロビンスが抱く懸念を表明することを目的としています。ロビンスは、ウォーレンとの共著『Left At East Gate』で発表された主張の一部を信じるこ とをやめたと説明し、虚偽の証拠や個人的な嘘の例を挙げています。
彼は、長年の協力関係が破綻したことへの怒りと後悔を表明し、ウォーレンの行動がUFO研究コミュニティに悪影響を及ぼしていると主張しています。ロビンスの声明は、ウォーレンの不誠実さを明らかにし、この論争に終止符を打つことを目的としています。
目次
- 前置き
- 要旨
- 報告書:ピーター・ロビンスによるラリー・ウォーレンに関する声明の分析
- ピーター・ロビンスはなぜラリー・ウォーレンを信じられなく なったのか:論点の整理
- ラリー・ウォーレン氏の信頼性評価報告書:ピーター・ロビンス氏の声明に基づく分析
- 論争の中心事物 Larry Warren
- Warren の主張の偽造/虚偽
- Robbins の対応と論争
- RendleSham 事件の真実
- 情報源
報告書:ピーター・ロビンスによるラリー・ウォーレンに関する声明の分析
要旨
調査作家であり、『Left At East Gate』の共著者であるピーター・ロビンスは、2017年6月13日付の公開書簡において、長年の共同研究者であり、同書の中心人物であるラリー・ウォーレンを公に否認し、職業上および個人的な関係を断絶したことを発表した。ロビンスは、ウォーレンが1980年12月に発生したレンデルシャムの森UFO事件(RFI)に関する自身の体験談の核心部分、特に事件への直接的関与について、長年にわたり意図的な偽りを続けてきたと結論付けている。
この声明は、偽造された軍の文書、捏造された目撃者の支持書簡、ジョン・レノンとの関係を偽る写真や記念品など、ウォーレンによる数々の欺瞞行為を裏付ける具体的な証拠を提示している。ロビンスは、この暴露が自身の専門的評価に深刻なダメージを与えることを認めつつも、UFO研究コミュニティ内で拡大する有害な論争を終結させ、真実を明らかにすることが最優先事項であると強調している。本文書は、ロビンスが提示した主要なテーマ、証拠、および結論を詳細に分析するものである。
1. 声明の背景と目的
ピーター・ロビンスは、UFO研究分野、特にレンデルシャムの森事件(RFI)を取り巻くコミュニティで「スキャンダル」と形容せざるを得ない事態が1年以上にわたり拡大していると指摘する。この論争は「醜く、 contentious(議論を呼び)、 vicious(悪意に満ちた)」ものであり、その中心に彼の著書『Left At East Gate』の共著者であるラリー・ウォーレンがいると述べている。
- 声明の目的: ロビンスの主たる目的は、この「惨事で醜い事態」を終わらせ、これ以上善意の人々が憎悪、不満、恐怖に支配されるのを防ぐことである。彼は、自身が長年にわたって擁護してきたウォーレンの主張の多くが虚偽であったことを認め、読者や聴衆を誤 解させてきたことへの深い後悔と責任を表明している。
- 個人的な葛藤: この結論に至るまでの過程は、ロビンスにとって精神的に極めて困難なものであった。彼はこの経験を、精神科医エリザベス・キューブラー=ロスが定義した「悲しみの5段階」(否定、怒り、取引、抑うつ、受容)になぞらえている。彼は自身の専門的評価が地に落ちる可能性を認識しつつも、真実を明らかにすることを選択した。
2. ラリー・ウォーレンの信頼性に対する中核的主張
ロビンスは、ウォーレンが自身の主張を裏付けるために、複数の証拠を偽造または捏造したと断定している。これらの主張は、ウォーレンのRFIへの関与だけでなく、彼の個人的な経歴にも及んでいる。
文書の偽造
ロビンスは、ウォーレンから提供された軍の書類の中に、意図的に改ざんまたは偽造されたものが少なくとも2点存在すると指摘している。
- USAFフォーム490(医療予約カード):
- この文書は、『Left At East Gate』の451ページに掲載されており、ウォーレンがUFOとの遭遇直後に目の不調を訴え、RAFレイクンヒースのクリニックで診察を受けたことを示す証 拠とされていた。
- カードには「OPTI/RET BURN/EXP - optical retinal burn exposure(光学的網膜熱傷被ばく)」という爆発的な診断内容が記され、Dr. Echolsという医師の署名があった。
- 決定的矛盾: ロビンスが後に確認したところ、このDr. Paul Echolsは眼科医ではなく、整形外科医であった。ロビンスはこれを「完全な偽造と意図的な欺瞞以外の何物でもない」と断じ、ウォーレンが当初から自分を欺く意図があったことの動かぬ証拠であるとしている。
- USAF入隊処理シート:
- 同書の446ページに掲載されているこの文書には、Sgt. Swainという軍曹の署名が2度なされている。
- 不審点: 署名欄の下には「Lee」とタイプされているにもかかわらず、署名は2度とも「Lea」と綴られている。さらに、2つの署名は異なるペンで書かれている。
- ロビンスは、25年前にこの矛盾点に気づきながらも、「官僚的なタイプミス」として見過ごしてしまった自身の調査の甘さを認めている。彼はこれを「極めて疑わしい」と評している。
支援書簡の捏造
2005年に出版された『Left At East Gate』の改訂版には、ウォーレンの元同僚とされる人物からの支持書簡の抜粋が追記された。ロビンスは、これらの書簡がウォーレンによって完全に捏造されたものであると結論付けている。
- 経緯: 書籍出版後、ウォーレンは元同僚から受け取ったとする手紙の内容を、手書きでロビンスに渡した。ロビンスは当時、ウォーレ ンを信頼しており、原本の確認を求めなかった。
- スティーブ・ラプルーム氏の否定: 数年後、ロビンスは手紙の送り主とされる元米空軍警備警察官スティーブ・ラプルーム氏本人に会った。ラプルーム氏は書籍に掲載された自分からの引用を読み、激怒した。彼は「ウォーレンに手紙など送ったことは一度もなく、引用は完全に捏造である」と断言し、ロビンスとの友情を断ち切るとまで述べた。
- スティーブ・ロンジェロ氏の否定: ロビンスは、同姓の別の元同僚スティーブ・ロンジェロ氏が手紙の主ではないかと考え確認したが、彼もまたウォーレンに手紙を書いたことを即座に否定した。これにより、書簡が捏造であったことが確定的となった。
個人的な逸話と記念品の偽造
ウォーレンは、自身の経歴を飾るために著名人との関係を偽っていたとロビンスは主張する。
- ジョン・レノンとの写真: ウォーレンは、ジョン・レノンと撮影したとされる写真をFacebookに投稿し、その信憑性を主張した。しかしロビンスは、写真のウォーレンの顔の幅や後退した生え際が1980年当時の彼とは明らかに異なると分析し、「偽物の写真」であると結論付けた。
- ジョン・レノンの眼鏡: ウォーレンは、ジョン・レノンの元恋人であるメイ・パンからレノンの眼鏡を譲り受けたと主張し、オークションに出品した。しかし、メイ・パン本人がこれを否定。2016年8月16日付の彼女の声明によると、「彼にジョンのものを渡したり売ったりしたことは絶対にない」とし、ウォーレンが偽造した彼女からの「出所証明書」が付属していたため、サザビーズに連絡してオークションから商品を取り下げさせたと証言している。
3. ゲイリー・ヘーゼルタインからの批判への反論
ロビンスは、友人でありUFO研究家のゲイリー・ヘーゼルタインからの厳しい批判に直接言及し、反論している。ヘーゼルタインは、「世界最悪の人物眼の持ち主」か、あるいは「職業的評価を守るためにウォーレンを見捨てた」とロビンスを非難した。
- ロビンスの反論:
- ヘーゼルタイン自身がウォーレンに「play(利用されて)いる」と警告。
- ウォーレンに対する証拠は、たとえその情報源が個人的に不快な人物であったとしても、客観的に評価されるべきであると主張。
- 自著の一節を引用し、1984年の初対面の時点でウォーレンの言動に疑念を抱いていたことを示唆(「もし彼が嘘をついているのなら、彼は確かにそれが上手かった」)。
- 自身の評判を守るためではなく、真実を追求した結果であると強調。「UFO調査史上、最大級の愚か者として名を残すかもしれないが、それはもう仕方がない」と述べている。
4. ロビンスとウォーレンの関係の崩壊
声明では、ウォーレンの行動によって両者の関係がどのように悪化していったかが詳述されている。
- 脅迫とパラノイア: ウォーレンは、ロビンスに対して「脅迫的で、極度に偏執的な最後通牒」を送りつけたとされる。また、ドキュメンタリー制作の企画が進行していた際には、ウォーレンが自身のパラノイアから企画を「頓挫させた」とロビンスは主張している。
- グラスゴー会議事件: スコットランドでの講演会に登壇予定だったウォーレンは、オンラインで特定の人物に対し「気管を背骨から引き裂いてやる」という暴力的な脅迫を行った。これにより大学側から講演を禁止されたが、ウォーレンは自身の責任を認めず、他者を非難した。
- 最後の藁: ウォーレンが、軍の書類を改ざんしたのがロビンスである可能性を示唆したことが、ロビンスにとって決定的な最後の一線となった。彼はこれを「とんでもない誤算」であり、ウォーレンが自己保身のためなら何でも言動に移すことの証左であると述べている。
5. 結論と今後の展望
ロビンスは、ウォーレンが多くの嘘をつき、自身の信頼性を完全に破壊したと結論付けている。一方で、彼が特定した場所から採取された土壌サンプルが異常な分析結果を示したことなど、彼の話の中に真実が含まれている可能性も完全には否定していない。しかし、証明された嘘の多さから、検証不可能な彼の主張を信じることはもはや不可能であると述べている。
- 『Left At East Gate』の将来: ロビンスは、本書の出版社であるCosimo Pressに事の経緯を報告する意向である。その結果、20年以上にわたり出版されてきた本書が絶版になる可能性があり、その責任は完全にウォーレン自身にあるとしている。
- コミュニティへの呼びかけ: ロビンスは、ウォーレンを支持し続ける人々に対し、事実に目を向けるよう促している。同時に、ウォーレンへの憎悪に囚われている人々には、その執着から解放され、自身の人生を歩むよう呼びかけている。
- ロビンスの今後: 彼はRFIの研究から距離を置き、ソーシャルネットワークを一時的に離れ、自身の人生を取り戻すことに集中する意向を示している。
ピーター・ロビンスはなぜラリー・ウォーレンを信じられなくなったのか:論点の整理
導入:29年間の協力関係の終焉
調査報道作家ピーター・ロビンス氏にとって、この公開書簡は単なる共同研究者との決別宣言ではない。それは、真実と信じた土台の上に29年間にわたって築き上げられたパートナーシップを、自らの手で痛みを伴いながら解体する、公の場での清算である。
ロビンス氏は、この書簡の執筆が、作家として、そして一人の人間として直面した中で「最も重大で、憂鬱な一連の気づきの一つであった」と告白している。彼は「相当な怒り、後悔、そしてフラストレーション」を抱えながらも、UFO研究コミュニティ内で拡大し続ける「惨めで醜い事態」を終わらせるという責任感から、この声明を発表する以外に選択肢はないと決断した。長年の信頼が、なぜ、そしてどのようにして崩壊して いったのか。その論点を一つずつ整理していく。
1. 最初の亀裂:ジョン・レノンとの偽造写真疑惑
ロビンス氏の信頼が最初に、そして決定的に揺らいだきっかけは、ウォーレン氏が公開した「ジョン・レノンと一緒に写っているとされる一枚の写真」だった。この疑惑は、ウォーレン氏の誠実さそのものへの根本的な疑問を生じさせた。
- ウォーレン氏の主張 ウォーレン氏は、ジョン・レノンが殺害される直前の1980年11月28日、わずか2日後には渡英して空軍での任務を開始するというタイミングで、ニューヨークでレノン本人に会い、一緒に写真を撮ったと主張した。
- ロビンス氏の分析と反論 ロビンス氏はこの写真を偽物だと即座に判断した。その根拠は以下の2点である。
- 外見の不一致: 写真に写るウォーレン氏の顔は、1980年当時の他の写真と比較して「顔の幅が広く、生え際が後退している」ように見え、明らかに年齢を重ねた後の特徴と一致していた。
- 元写真の発見: Googleの「リバースイメージ検索」機能を使用したところ、ウォーレン氏が写り込む前の、背景が異なるオリジナルのレノンの写真が即座に発見された。
- 信頼性への根本的な疑問 ロビンス氏にとって最も許しがたかったのは、その嘘のつき方だった。彼は次のように述べている。
この一件は単なる孤立した嘘ではなかった。ロビンス氏にとって、それはウォーレン氏が語ってきたすべてに「恒久的な合理的疑いの雲」を投げかける「ゲートウェイ」的な欺瞞であり、二人の共同研究の核となる証拠を、新たな懐疑の目で見直さざるを得ない転換点となった。
この写真偽造疑惑は、ロビンス氏に他の証拠、特に事件の核心に関わる書類の信憑性をも見直させるきっかけとなりました。
2. 核心的証拠の崩壊:偽造された軍事書類
調査が進むにつれ、ウォーレン氏が事件の証拠として提示した軍の公式書類の中に、偽造や改ざんが強く疑われるものが含まれていることが判明した。これは、ウォーレン氏が当初から意図的に他者を欺こうとしていた可能性を示唆する、より深刻な問題であった。
| 書類名 | ウォーレン氏の主張の裏付け | ロビンス氏が指摘する問題点 |
|---|---|---|
| USAF フォーム490(医療予約票) | UFO遭遇による「網膜熱傷(OPTI/RET BURN/EXP)」の診断を受けた証拠。 | 署名したポール・エコールズ医師は眼科医ではなく整形外科医であり、専門外の診断はあり得ない。「完全な偽造であり、意図的な欺瞞」と断定。 |
| USAF 入隊処理シート | RAFベントウォーターズの第81憲兵隊に配属された公式な記録。 | 署名者であるスウェイン軍曹のスペル が、タイプされた「Lee」ではなく手書きで「Lea」と2度書かれている。ロビンス氏は自らを省み、「なぜ25年前に追及しなかったのか? それは私がラリーを信じていたからだ」と述べている。 |
ロビンス氏にとって、この偽造された医療記録は「決定的証拠(スモーキング・ガン)」だった。主観的な記憶とは異なり、これは物的証拠であり、その不正はウォーレン氏が当初から抱いていた計画的な欺瞞の意図を証明するものであった。これにより、ロビンス氏の抱いていた疑念は確信へと変わったのである。
物的証拠だけでなく、ウォーレン氏が語った他の目撃者からの証言さえも、その信憑性が根本から覆されることになります。
3. 証言の捏造:存在しない目撃者からの手紙
『Left At East Gate』の2005年増補版には、ウォーレン氏の証言を補強する他の事件関係者からの手紙が引用された。しかし後年、これらの手紙がウォーレン氏によって捏造されたものだったという衝撃の事実が発覚する。
- 書籍での引用 増補版には、元同僚であるスティーブ・ラプルーム氏やマーク・トンプソン氏といった他の憲兵隊員からウォーレン氏に送られたとされる手紙が引用され、ウォーレン氏の体験が事実であることを裏付ける証拠として紹介された。
- ラプルーム氏による全面否定 数年後、ロビンス氏はラプルーム氏本人と会う機会を得る。その際、ラプルーム氏は書籍の引用部分を読み、激しい怒りと共に「ウォーレンに手紙など書いたことはない」と断言した。
- 疑惑の確定 ロビンス氏は当初、同じ部隊にいたもう一人の関係者、スティーブ・ロンジェロ氏との人違いではないかと考えた。しかし、ロンジェロ氏に電話で確認したところ、彼も手紙を書いたことを完全に否定。これにより、ウォーレン氏が手紙の内容をゼロから捏造したことが確実となった。
- ロビンス氏の後悔 この発見は、ロビンス氏にとって深刻なプロとしての恥辱の瞬間だった。なぜ原本を確認しなかったのか? 彼はその理由を「そのような要求は侮辱的だと彼が思うかもしれない」と考えたからだと告白している。これは、ウォーレン氏が巧みに利用した信頼関係の証左であった。彼が長年擁護してきた書籍の重要な裏付けが、証拠ではなく、検証を怠った手書きのメモに基づいていたという事実は、ロビンス氏自身の調査手順における重大な過誤を露呈させるものだった。
これらの具体的な偽造や捏造に加え、ロビンス氏はウォーレン氏の日常的な言動にも、信頼を損なう深刻な問題があったと指摘しています。
4. 人物像への疑念:脅迫、パラノイア、そして虚言
ウォーレン氏の攻撃的で自己中心的な性格や、常 習的な虚言癖が、ロビンス氏の不信感を決定的なものにした。その具体的な行動例として、以下の3点が挙げられる。
- 暴力的な脅迫 スコットランドのUFO会議で、ある女性(ケリーマリー・マッコール・ベッグス)に対し、「お前の気管を背骨に突き刺してやる」と脅迫。この発言が問題視され、ウォーレン氏は大学での講演をキャンセルされる事態となった。
- ジョン・レノン遺品の偽造販売疑惑 ジョン・レノンの元恋人であるメイ・パン氏は、「ウォーレンにジョンの眼鏡を渡したことは一度もなく、彼が偽の証明書を付けてオークションに出品したものを差し止めた」と公式に証言している。
- 深刻なパラノイアと責任転嫁 友人たち(ロニー・ダグデール、アリソン・ダンロップ等)との関係が破綻するたびに、常に非を相手に押し付け、自分を被害者として描く傾向があった。さらに、「自分の乗る飛行機に爆破予告があったのは、(ネット上の)荒らしのせいだ」といった、常軌を逸した妄想を公言することもあった。
検証可能な嘘、捏造された証拠、そして常軌を逸した言動というパターンを前に、ロビンス氏は、29年にわたる協力関係の基盤が修復不可能なほどに破壊されたと結論付け、最終的かつ痛みを伴う決断を迫られました。
5. 結論:苦渋の決別
29年間の協力関係の末、ピーター・ロビンス氏はラリー・ウォーレン氏に対して苦渋の決別を宣言した。この公開書簡の目的は、単な る個人的な絶縁宣言ではなく、UFO研究分野における真実の追求と、これ以上の混乱を防ぐための責任ある行動であった。
- 信頼関係の完全な崩壊 ロビンス氏は、ウォーレン氏が主張することの「何が真実で、何がそうでないのか、もはや分からなくなった」と述べた。彼は、ウォーレン氏の証言の中に真実が含まれている可能性を認めつつも、意図的かつ広範囲にわたる欺瞞が織り交ぜられているため、事実と虚構を区別することは不可能であり、証言者としての信頼性は完全に失われたと結論付けている。
- 責任と真実の追求 ロビンス氏は、この書簡が自らの「長年にわたる調査上の見落とし」に対する責任を取るための行動であると位置づけている。その上で、これ以上この問題が「悪化し、より多くの人々を飲み込むのを許すことはできない」という強い責任感から、この声明を発表するに至った。彼は、この決断によって共著書『Left At East Gate』が絶版になる可能性や、「UFO調査史上、最大級の愚か者として名を残すかもしれない」という不名誉さえも覚悟している。自らの評判が傷つくことよりも、真実を明らかにすることを優先した、調査報道ジャーナリストとしての苦渋の選択であった。
ラリー・ウォーレン氏の信頼性評価報告書:ピーター・ロビンス氏の声明に基づく分析
序論
UFO研究史において、「レンドルシャムの森事件」は最も重要かつ議論を呼ぶ事例の一つとして知られている。その中心的な証言者の一人であり、事件に関する書籍『Left At East Gate』の共著者であるラリー・ウォーレン氏の信憑性を巡る論争は、単なる個人的な対立を超え、UFO研究における証拠評価基準の批判的な再評価を不可避なものとしている。この論争は、証言者と調査員の信頼性が、この分野の真実探求においていかに根源的なものであるかを浮き彫りにした。
本報告書は、ウォーレン氏と29年間にわたり協力関係にあったもう一人の共著者、ピーター・ロビンス氏が発表した公式声明を唯一の情報源とし、ウォーレン氏が提示してきた主 張と物的証拠の信頼性を客観的に分析・評価することを目的とする。本報告書では、まずロビンス氏が共同調査からの撤回を表明するに至った背景を整理し、次にウォーレン氏が提示した軍関連文書や写真などの物的証拠、さらには他の目撃者からの証言とされるものの信憑性を詳細に検証する。最後に、この一連の事態がUFO研究分野全体に与える示唆を考察し、結論を導き出す。
1. 背景:ピーター・ロビンス氏による共同調査の撤回
分析的導入
このセクションでは、ピーター・ロビンス氏が29年間にわたるラリー・ウォーレン氏との協力関係を解消し、公に声明を発表するに至った背景を分析する。この個人的かつ専門的な葛藤の深さを理解することは、後続のセクションで提示される情報の重みを評価する上で不可欠である。ロビンス氏の決断は、単なる意見の相違ではなく、長年の信頼関係が根底から覆された結果であり、その動機と苦悩を明らかにすることが本報告書の出発点となる。
声明発表の動機
ロビンス氏がこの声明を発表した根本的な動機は、UFO研究分野で拡大し続ける深刻な対立に終止符を打つことでした。彼はこの状況を「醜悪で、contentious(論争的)で、悪意に満ちた」スキャンダルと表現し、これ以上善良な人々が憎しみや恐怖に支配されることを防ぐため、「この悲しく醜い事態に終止符を打つ」という強い決意のもと、この声明を発表する以外に選択肢はなかったと述べている。
ロビンス氏の個人的苦悩
ロビンス氏は、この事態に直面した自身の精神的なプロセスを、エリザベス・キューブラー=ロス博士が定義した「悲しみの5段階」になぞらえて分析している。この引用は、彼が単なる学術的な誤りを訂正しているのではなく、嘘の上に築かれた29年間の友情と専門的パートナーシップの「死」を悼むプロセスを経たことを示唆している。彼が表明した、何百万人もの読者や聴衆を意図せず誤解させてきたことへの「怒り、後悔、そしてフラストレーション」は、彼の声明全体を駆動する感情的なエンジンであり、その苦悩の深さを物語っている。
悲しみの5段階:
- 否定 (Denial)
- 怒り (Anger)
- 取引 (Bargaining)
- 抑うつ (Depression)
- 受容 (Acceptance)
関係性の終焉
ロビンス氏の声明は、ウォーレン氏との単なる協力関係の解消を告げるものではない。それは、長年にわたって築き上げられた信頼関係が完全に崩壊したことの宣言である。この崩壊の具体的な原因となった物的証拠と証言の矛盾点については、続くセクションで詳細に分析される。
2. 物的証拠の信憑性に関する分析
分析的導入
客観的に検証可能な物的証拠の評価は、証言の信頼性を判断する上での根幹をなす。本セクションでは、ラリー・ウォーレン氏が提示し、ピーター・ロビンス氏が長年にわたり擁護してきた主要な物的証拠に存在する深刻な矛盾点を検証する。これらの証拠に対するロビンス氏の再評価は、彼のウォーレン氏に対する信頼が失われる決定的な要因となったものであり、本報告書の核心部分を構成する。
軍関連文書の矛盾点
USAFフォーム490(医療予約カード)の分析
ロビンス氏は、この医療予約カードをウォーレン氏の主張を覆す「決定的証拠(damning)」と位置づけている。検証プロセスにおける致命的な欠陥は以下の通りである。
- 記載内容: 予約カードには、ウォーレン氏が事件で受けたとする眼の損傷を示す「OPTI/RET BURN/EXP - optical retinal burn exposure(光学的網膜熱傷)」という記述が存在する。
- 署名した医師の専門分野: ロビンス氏の調査により、このカードに署名したポール・エコールズ博士が、眼科医ではなく整形外科医(doctor of orthopedic surgery)であったことが判明した。ロビンス氏はこの矛盾の不条理さを次のように痛烈に指摘している。「エコールズ博士がこの患者を診察する唯一の理由があったとすれば、それは彼の眼が顔ではなく、背骨か他の骨格構造に付着していた場合だろう。」
- 結論: この明白な矛盾から、ロビンス氏は「このカードは完全な偽造(complete forgery)であるか、あるいは部分的に改ざん(selective parts of it have been altered)されている」と結論付けている。いずれにせよ、この文書が意図的な欺瞞を伴っていることは明らかである。
入隊手続きシートの分析
ウォーレン氏が所属していた第81憲兵中隊への入隊手続きシートにも、ロビンス氏は強い疑念を呈している。リー・スウェイン軍曹(Sgt. Lee Swain)の署名 欄において、タイプされた「Lee」という名前の下にある署名が、2本の異なるペンで2度とも「Lea」と綴られている。ロビンス氏はこれを「非常に疑わしい(Highly suspicious)」と評価すると同時に、調査員としての自身の過去の過ちを次のように自省している。「なぜ私は25年前にこれを追及しなかったのか? なぜなら私はラリーを信じていたからだ…当時の私は、自分がなりたいと望んでいた調査ライターではなかったことは明らかだ。」
捏造された写真と物品
ジョン・レノンとの写真の評価
ウォーレン氏が本物だと主張した、ジョン・レノンとのツーショット写真は、証拠捏造の典型例として分析される。ロビンス氏は以下のプロセスを経て捏造であると断定した。
- 第一印象: ロビンス氏は当初から、この写真が「最も雑な切り貼り写真に見えた」と述べている。
- 比較分析: 1980年当時のウォーレン氏の他の写真と比較した結果、レノンとの写真に写るウォーレン氏の顔は「より幅が広く」、生え際も「後退している」という、年齢による変化と一致しない矛盾点を発見した。
- 技術的検証: Googleの「リバースイメージ検索」機能を使用したところ、背景が異なる元のレノンの写真が発見された。これにより、ウォーレン氏の顔写真が別の写真に合成されたものであることが証明された。
- 動機の不自然さ: ウォーレン氏のレノンへの傾倒は尋常ではなかった。ロビンス氏は、もしこの出会いが事実であったなら、ウォーレン氏がこの極めて重要な出来事を長年隠し続けることは心理的にあり得ないと断じ、次のように強調している。「私の全人生において、ジョン・レノンの人生、作品、歴史、楽器などに、君以上に興味を持ち、執着している人間に会ったことは一度も、誰一人としてない…」
ジョン・レノンの遺品の来歴に関する証言
ウォーレン氏は、ジョン・レノンの元交際相手であるメイ・パン氏から眼鏡やその他の物品を受け取ったと主張していたが、パン氏本人はこれを明確に否定している。
「私は彼にジョンのものを渡したり売ったりしたことは決してありません。」 — メイ・パン氏の証言
さらに、ウォーレン氏は偽の来歴証明書を付けてレノンのものとされる眼鏡をオークションに出品したが、パン氏が通報したことにより、その出品は取り下げられた。
総括と移行
本セクションで検証された物的証拠—軍の文書、写真、遺品—は、単なる記憶違いや誤解ではなく、意図的な偽造と欺瞞という行動パターンが存在することを強く示唆している。これらの客観的な証拠の崩壊は、ウォーレン氏の信頼性を根底から揺るがすものであ る。次のセクションでは、彼の証言そのものと、他の目撃者からの裏付けとされる情報の信憑性に焦点を当てて分析を進める。
3. 証言の信憑性に関する分析
分析的導入
UFO研究において目撃証言は中心的な役割を果たすが、その客観的な検証は極めて困難である。物的証拠が意図的に操作されていた可能性が浮上した今、証言そのものの信頼性を評価することはさらに重要となる。このセクションでは、ウォーレン氏が提示した他の目撃者からの裏付け証言や、彼自身の言動に見られるパターンを分析し、証言者としての信頼性を評価する。
他の目撃者からの書簡の捏造
ロビンス氏の告発の中で最も衝撃的なものの一つが、2005年版の『Left At East Gate』に追記された元同僚からの手紙の捏造である。ウォーレン氏は、マーク・トンプソン氏とスティーブ・ラプルーム氏から受け取ったとする手紙の引用を掲載したが、ロビンス氏はこれがウォーレン氏によって創作されたものだと断定している。この捏造行 為の周到さは、その伝達方法に表れている。ウォーレン氏は、本の他の章の原稿と同様に、これらの捏造された引用文を黄色いリーガルパッドに手書きでロビンス氏に渡した。これは、単なる記憶違いのメール転送などではなく、共著者を欺くための意図的かつ手作業による創作行為であったことを示している。
ロビンス氏が捏造を確信するに至った経緯は以下の通りである。
- スティーブ・ラプルーム氏による直接の否定 ロビンス氏がある会議でラプルーム氏本人に著書を贈呈した際、ラプルーム氏は自身が書いたとされる引用部分を読み、激怒した。彼は「そのような手紙は一切送っていない」と断言し、この出来事が原因でロビンス氏との友情は一時的に断絶する事態となった。
- スティーブ・ロンジェロ氏による否定 ロビンス氏は、当時基地にいたもう一人の「スティーブ」であるスティーブ・ロンジェロ氏に確認を取った。ロンジェロ氏もまた、「ウォーレンに手紙を書いたことはない」と即座に否定した。
これらの事実は、ウォーレン氏が自身の主張を補強するために、意図的に偽の裏付け証言を作り出すという証拠捏造のパターンを裏付けるものである。
ウォーレン氏の言動と性格に関するロビンス氏の評価
ロビンス氏は、ウォーレン氏の信頼性を損なう行動が、証拠の捏造だけに留まらないと指摘している。
- 脅迫的な言動: ウォーレン氏は、ケリーマリー・マッコール・ベッグス氏が、別の人物(サシャ氏)が会議から締め出されたことについてコメントしたことに激高し、「お前の気管を背骨から引き裂いてやる(put your windpipe through your spine)」と 脅迫した。この脅迫が大学側に報告された結果、彼はグラスゴー大学での講演を禁止された。この事件は、彼の衝動的な暴力性と、自らの行動が招いた専門的な結果に対して責任転嫁する傾向を例証している。
- 被害妄想と責任転嫁: ロビンス氏は、ウォーレン氏の性格的特徴として、極度の被害妄想と責任転嫁の傾向を挙げている。「彼の身に起きた悪いことは、決して彼のせいではない」「誰もが彼を陥れようとしている」といった思考パターンが、彼の言動の根底にあると分析している。
- 欺瞞の能力: ロビンス氏は、ウォーレン氏の欺瞞の能力について、自著『Left At East Gate』で1984年に記した自身の最初の印象を引用し、悲劇的な皮肉を込めて再評価している。
総括と移行
物的証拠の偽造に加え、他の目撃者の証言の捏造、そして脅迫的な言動や責任転嫁といった一連の行動パターンは、ラリー・ウォーレン氏の証言者としての信頼性を根底から覆すものである。これらの分析結果は、一個人の信頼性の問題に留まらない。次のセクションでは、この事例がUFO研究分野全体にどのような教訓をもたらし、今後の調査活動にどう活かされるべきかを考察する。
4. UFO研究分野への示唆と結論
分析的導入
ラリー・ウォーレン氏を巡る一連の事態は、単なる一個人のスキャンダルとしてではなく、UFO研究コミュニティ全体が学ぶべき重要な教訓を含むケーススタディとして位置づけるべきである。この最終セクションでは、ロビンス氏の経験から導き出される具体的な教訓を抽出し、証拠の評価基準、調査倫理、そしてコミュニティ内の対立が研究に与える影響について考察する。
研究者への教訓
ピーター・ロビンス氏が自らの調査上の失敗を公に分析した経験は、UFO研究者や調査員にとって以下の重要な教訓を示している。
- 証拠の独立した検証の必要性 どんなに信頼している証言者や協力者から提供された情報であっても、すべての物的証拠や二次的な証言は、独立した第三者の視点から徹底的に検証されなければならない。ロビンス氏自身が、ウォーレン氏への信頼から長年検証を怠ってきたことを深く後悔しており、これはすべての調査員が心に刻むべき原則である。
- 確証バイアスの危険性 ロビンス氏は、自身が「信じたい」という願望に囚われ、数々の矛盾点や疑念を見過ごしてきたことを自己批判している。これは「確証バイアス」(自身の仮説を支持する情報ばかりを重視し、反証する情報を軽視する傾向)の典型例である。研究者は常に自らの先入観を疑い、客 観的な事実に基づいて結論を導き出す姿勢が求められる。
- 調査倫理と公的責任 調査員は、自身の調査結果が読者やコミュニティに与える影響に対して責任を負うべきである。誤りが判明した場合、たとえそれが自身の評判や過去の業績を傷つけるものであっても、速やかに公に訂正する倫理的義務がある。ロビンス氏が大きな個人的犠牲を払いながらも行った「事後是正分析」は、この調査倫理を体現するものと言える。
最終結論
本報告書は、ピーター・ロビンス氏が発表した公式声明に基づき、ラリー・ウォーレン氏の信頼性を多角的に分析した。その結果、以下の結論に至る。
ロビンス氏の声明によれば、ウォーレン氏が提示した主要な物的証拠(軍の医療文書、ジョン・レノンとの写真など)や、他の目撃者からの裏付けとされる書簡には、偽造や捏造の疑いが極めて強いことが示された。加えて、彼の脅迫的な言動や極端な責任転嫁といった行動パターンは、証言者としての客観性と信頼性を著しく損なうものである。
この事例は、UFO研究という分野が、証言者の人間的な側面にいかに大きく依存しているか、そしてその脆弱性を浮き彫りにした。ラリー・ウォーレン氏を巡る論争は、UFO研究における証言や証拠の評価基準を再検討し、より厳格で客観的なアプローチを確立するための重要な試金石として、後世の研究者に記憶されるべきである。真実の探求には、情熱だけでなく、冷徹な検証と、過ちを認める勇気が不可欠であるこ とを、この事例は強く示唆している。
論争の中心事物 Larry Warren
ピーター・ロビンズの声明は、共同執筆者であるラリー・ウォーレン(Larry Warren:LW)に対する長年の信頼が崩壊したことを詳細に説明しており、論争の中心人物としてのLWについて、意図的な欺瞞、文書の偽造、および人格的な問題があることを示しています。
この声明は、ピーター・ロビンズ(Peter Robbins:PR)がLWとの専門的かつ個人的な関係を解消したという、Rendlesham Forest UFO事件(RFI)に関する研究分野で「スキャンダル」とも呼ばれる醜い論争(controversy)の中心的な転換点となっています。
以下に、ソースがラリー・ウォーレンについ て述べている主要な点を、書籍『East Gateの左側』(Left At East Gate, LAEG)の文脈を含めて説明します。
1. 『Left At East Gate』と数十年にわたる欺瞞の告発
LWはRFIに関する書籍『Left At East Gate: A First-Hand Account of the Rendlesham Forest UFO Incident, Its Cover-Up and Investigation』のPRの共同執筆者であり、この論争の中心人物です。
- 長年の確信の崩壊: PRは、LWの証言のほぼすべてについて「揺るぎない確信」を持っており、数十年にわたりそれを擁護してきましたが、2016年春頃からその「事実」が完全に崩壊し始めました。
- 意図的な欺瞞の確信: PRは、LWが最初から彼を欺こうとしていたという結論に達しています。PRは、LWが真実を語っているという「眼差し」での主張に最終的に負けてしまったと述べています。
- 「世界一の詐欺師」: PRは、LWが「単に得意」だっただけでなく、欺くことにおいて「最高だった」と結論付けています。PRは、彼自身が四半世紀にわたる「巧妙なだまし」(successful bamboozling)の被害者であったとし、自身がUFO調査史上最大の間抜け(prat)の一人として見なされるかもしれないという後悔を表明しています。