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Jimmy Akin : US カトリック信者からの質問に答える

· 約83分

前置き+コメント

Jimmy Akin(プロのカトリック護教者)がカトリック信者からの質問に答えている動画を AI(NotebookLM) で整理した。

US のカトリック信者がどういった疑問を抱いているのかが覗える。煉獄がどうの、恐竜の絶滅がどうの…といった疑問への回答は戯言レベルだが、

古代の

ユダヤ人(マリアも含む)は宗教的理由から肖像画のためにポーズをとることがな

かった…という話は新鮮。イスラムの偶像禁止はその延長線上にあると。

US の国璽(ドル紙幣に描かれたアレ)の、プロビデンスの目(The Eye of Providence)に関する Jimmy Akin の解説は深堀りを避けて表層をなぞっただけだが、護教者としては賢明な態度。

珍しく NotebookLM が hallucination を起こしている(*1)。

(*1)

展開

Me: 生成された文書、

ポッドキャスト「Jimmy Akin's Mysterious World」主題別要約

において、

4.1. 教皇と「アメリカニズム」の距離感 アメリカ出身の教皇(ポッドキャスト内では架空の「教皇レオ」として言及)が、自身の「アメリカ的なルーツ」を公の場で過度に強調しない理由について、エイキンは戦略的な配慮があると分析しています。

とあるが、

架空の「教皇レオ」

の「架空」の原文は何? 文字起こしのミスか、誤訳っぽい気がする。

AI

ご指摘の通り、ポッドキャストの中で言及されている教皇の名前は「教皇レオ(Pope Leo)」であり、これはソース内で何度も繰り返されていますが‌‌「架空の」‌‌という示唆は、ソースの英語の文字起こしには含まれていません。

「教皇レオ」に言及している該当部分の原文(英語)は以下の通りです。

  1. ‌質問者マイク・ミキの質問:‌‌ "Not to be parochial but do you get the impression that ‌‌Pope Leo‌‌ is disting him distancing himself from the his American roots it seems like he hasn't spoken English much perhaps he's cautious of being perceived as too American what do you think?"
  2. ‌ジミー・エイキンの回答(もし自分が教皇だったらという文脈):‌‌ "I think that's good if I were ‌‌Pope I would be doing the same thing‌‌ especially at this point this is the beginning of his reign this is first impressions time he has only been ‌‌pope for less than 3 months‌‌ and so people are still forming first impressions of him now he may be pope for 20 years..."
  3. ‌エイキンの分析:‌‌ "...that principle is going to apply to ‌‌Pope Leo‌‌ too also so just because of geopolitical considerations you would expect ‌‌Pope Leo‌‌ to downplay his his affiliation with the United States..."
  4. ‌エイキンの結論:‌‌ "...I think there are multiple reasons that ‌‌Pope Leo‌‌ is not denying his roots as an American but downplaying him a little bit..."

文字起こしでは、この「教皇レオ (Pope Leo)」が‌‌実在の教皇‌‌なのか、それとも質問のために‌‌仮定された人物‌‌なのかを明確に示す記述は見当たりません。

しかし、エイキン氏が「彼は教皇になってまだ3ヶ月未満だ」、「これは彼の治世の始まりだ」 といった具体的な(ただし過去の出来事や実在の人物を参照しているわけではない)時事的な情報を提示していることから、質問者と回答者が、‌‌現代のアメリカ出身の教皇‌‌という設定、または‌‌特定の現代の教皇‌‌について議論していることは明らかです。

もし「架空の」という表現が使われたとすれば、それは要約を作成する際に、‌‌「教皇レオ」という名前の教皇が現在またはソースの収録当時に実在しない‌‌ため、誤解を避けるために付加された注釈である可能性が高いです。ソースの文字起こしを見る限り、「架空の」を意味する単語(fictional, hypotheticalなど)は使われていません。

要旨

AI

プロビデンスの目とパトロンの質問

‌ジミー・エイキンズ・ミステリアス・ワールド‌‌からの抜粋であるこの情報源は、‌‌司祭であるジミー・エイキン‌‌がホストを務めるポッドキャストのエピソードであり、‌‌信仰と理性の二つの視点‌‌から様々な謎を探求しています。

この特定の「パトロンズ・クエスチョン・ショー」では、聴衆からの複数の‌‌神学的および歴史的な問い‌‌に答えています。

主なトピックには、‌‌贖宥状と煉獄‌‌に関するカトリックの教え、‌‌教皇レオ‌‌のアメリカ的な出自に対する認識、‌‌聖母マリア‌‌の古いイコンの起源、‌‌新約の血‌‌の意味、‌‌ジョン・F・ケネディ大統領の暗殺の動機‌‌、‌‌嘘をつくことの倫理‌‌、そして‌‌AIの倫理的な役割‌‌などが含まれます。

エイキンは、これらの複雑な質問に対して、‌‌カトリックの神学的な枠組み‌‌を用いて詳細な考察を提供しています。

目次

  1. 前置き+コメント
    1. (*1)
  2. 要旨
  3. 概要説明書:ジミー・エイキンのミステリアス・ワールドからの洞察
    1. エグゼクティブ・サマリー
    2. 主要テーマと分析
  4. ポッドキャスト「Jimmy Akin's Mysterious World」主題別要約
    1. 導入
    2. 1. 神学に関する議論
    3. 2. 倫理に関する考察
    4. 3. 歴史的ミステリーの探求
    5. 4. 現代社会と信仰
  5. ジミー・エイキン氏の質疑応答セッションに関するエグゼクティブサマリー:神学、歴史、現代倫理の交差点
    1. 1. はじめに
    2. 2. 中核となる神学的概念の分析
    3. 3. 歴史的解釈と象徴の再評価
    4. 4. 現代の倫理的・教会的課題
    5. 5. 結論
  6. 質疑応答
    1. 信仰、神学、救済の歴史に関する質問
    2. 現代の倫理、政治、技術に関する質問
    3. 「プロビデンスの目」の象徴
  7. 情報源

概要説明書:ジミー・エイキンのミステリアス・ワールドからの洞察

AI

エグゼクティブ・サマリー

この文書は、「ジミー・エイキンのミステリアス・ワールド」エピソード394で提示された、多岐にわたる神学的、哲学的、歴史的、現代的な問いに対する詳細な分析と回答を要約したものである。主な洞察は以下の通りである:

  • 神学的解釈: 煉獄は「罰」ではなく「聖化と癒し」のプロセスとして捉えられるべきであり、免償はそのプロセスを助ける霊的な援助と見なされる。神の計画は、サタンの創造や異邦人の救済史への統合を含め、一貫しており、「心変わり」によるものではない。神は、自由意志を持つ存在が実際に何を選択するかを知るために、その存在を創造する必要がある。
  • 倫理と哲学: 嘘は「信念体系へのダメージ(doxastic damage)」と見なされ、より大きな善(人命救助など)のためには、物理的危害よりも少ないダメージである嘘が正当化されうるという理論が提唱されている。ただし、キリスト教信仰の否定など、本質的に不正な嘘も存在する。
  • 現代の課題: AIによる倫理的判断の委任は、透明性の欠如という深刻な問題をはらんでおり、規制が必要である。トランスヒューマニズムにおいて、魂を生物学的基盤から機械的基盤へ移すことは不可能であり、結果として生じるのは元の人物のシミュレーションに過ぎないと結論付けられている。
  • 歴史と象徴: JFK暗殺には複数の有力な動機(ベイ・オブ・ピッグズ事件に関わるキューバ系コミュニティやCIA、マフィアなど)が存在する。「プロビデンスの目」はキリスト教(三位一体と神の全知)、フリーメイソン、米国国璽など、異なる文脈で神の全知を象徴するシンボルとして使用されてきた。
  • 文明論: 現代文明は、医療、暴力の減少、奴隷制の法的廃止などの面で過去より「進歩」しているが、中絶問題のように後退している側面もある。歴史は一様な直線的進歩ではない。

全体として、この議論は信仰と理性の両面から複雑な謎を探求し、伝統的な教えと現代的な思考を統合した、緻密で洞察に富んだ視点を提供している。

主要テーマと分析

1. 煉獄、免償、そして神の正義

この議論は、煉獄と免償に関する伝統的な「懲罰的モデル」に異議を唱え、「聖化的モデル」または「癒しのモデル」を提示する。

  • 懲罰的モデルからの移行: 煉獄を神が外部から積極的に罰を与える拷問のような場所と見なす考え方は、教会史において存在したが、近年の教会文書(カトリック教会のカテキズムなど)では衰退傾向にある。
  • 聖化的モデル: 現在の理解では、煉獄の「償い」は、天国に入るために必要な癒し、聖化、聖性を達成するための内的プロセスとされる。
  • 医療とのアナロジー:
    • 自己治癒(煉獄): 自分の免疫システムだけでインフルエンザから回復するのは、誰の祈りや免償も受けずに煉獄で浄化される魂に似ている。時間はかかるかもしれないが、最終的には天国に到達する。
    • 医療援助(免償): 医者に行ってより早く回復するのは、地上の誰かが祈ったり免償を得たりすることで助けられる煉獄の魂に似ている。
  • 結論: 免償を得ることは、神の正義を「出し抜く」ことではない。むしろ、神の摂理と愛には、人々が医学的にも霊的にも互いに助け合う能力が含まれている。これは不公平ではなく、一部の人々が追加の助けを得るということであり、神は人々が互いを助ける努力に報いるのである。

2. 架空の教皇レオのアメリカ的ルーツに関する戦略

架空の人物である教皇レオが、自身のアメリカ的ルーツを意図的に控えめに扱っている可能性について分析されている。これは賢明な戦略だと評価されている。

  • 戦略的理由:
    • 謙虚さの表明: アメリカは世界唯一の超大国であり、その国の出身である教皇が「神のしもべたちのしもべ」として謙虚な姿勢を示すことは重要である。ペテロ自身が権威を振りかざさなかったように、良いリーダーシップは権威を誇示しない。
    • 地政学的配慮: アメリカの現政権(例としてトランプ政権が挙げられた)と一体であると見なされることを避けるため。聖座は、特にリベラルなヨーロッパのメディアで批判的に描かれている政権と距離を置く必要がある。
    • 国際的評判: アメリカは世界中で尊敬されている一方で、特にCIAの秘密工作などにより、多くの国で反感も買っている。過度にアメリカ的であると見なされることは、教皇の司牧的使命の妨げになりうる。
  • 結論: 教皇レオは、人々が彼自身の人格と司牧的使命に集中できるよう、アメリカ人としてのアイデンティティを否定するのではなく、意図的に控えめに表現している。これは、特に彼の治世の初期段階において、賢明な判断である。

3. 「ローマ市民の救い」イコンの歴史的考察

サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂のパオリーナ礼拝堂にある有名なイコン「サルス・ポプリ・ロマーニ」の起源と年代について考察されている。

  • 伝承の否定: このイコンが聖ルカによって描かれた、あるいは人の手によらないという伝承は、データによって十分に裏付けられていない。
  • 年代測定:
    • 現在の表面の画風は13世紀(1200年代)のものであるが、これは古いイコンの上に何度も塗り重ねられた結果である。
    • 科学的調査では、西暦400年代から1200年代の間に制作されたとされている。
    • 美術史家は「古代末期」(西暦200年代~700年代)の作である可能性を示唆している。
    • 西暦590年頃にローマに到着し、教皇グレゴリウス1世が言及しているため、それ以前に存在したことは確実である。
  • 結論: これらの情報から、イコンの起源は5世紀(400年代)または6世紀(500年代)である可能性が最も高いと結論付けられている。1世紀の聖ルカの作ではない理由として、当時のユダヤ人(マリアも含む)は宗教的理由から肖像画のためにポーズをとることがなく、時代錯誤である点が挙げられる。

4. 「新しい契約の血」の意味

イエスが最後の晩餐で述べた「これはわたしの血、新しい契約の血である」という言葉の意味が、旧約聖書との関連で解説されている。

  • 儀式の違い: 洗礼は、すでに存在する契約に個人が加入するための加入儀式である(モーセの契約における割礼に相当)。一方、「契約の血」は、契約そのものを制定する儀式に関わる。
  • 旧約聖書からの引用の融合:
    • 出エジプト記24章: モーセは、神との契約を批准するために、犠牲の動物の血を取り、民に振りかけた。これが「契約の血」というフレーズの起源である。
    • エレミヤ書31章: 神がイスラエルの家と結ぶ「新しい契約」についての預言。この契約は、人々の内面を変革し、神への忠実さを可能にするものとされる。
  • 結論: イエスは、モーセが動物の血を民に振りかけて古い契約を制定したのに対し、自身の血を民に飲ませることで、エレミヤによって預言された「新しい契約」を制定している。これは、モーセの儀式と並行し、それを凌駕するものである。

5. JFK暗殺の動機に関する諸説

ジョン・F・ケネディ大統領の暗殺について、反カトリック主義以外の複数の動機が提示されている。

  • リー・ハーヴェイ・オズワルド単独犯行説の場合: 彼の共産主義への共感が動機であった可能性がある。
  • その他の説:
    • キューバ系アメリカ人コミュニティ: 1961年のベイ・オブ・ピッグズ侵攻作戦の失敗に憤慨していた。ケネディが米軍の航空支援を拒否したため、多くの亡命キューバ人が犠牲になった。
    • CIA(中央情報局): 同様にベイ・オブ・ピッグズ作戦の失敗に激怒しており、キューバ人と協力して暗殺を実行した可能性がある。
    • マフィア: 司法長官であった弟のロバート・ケネディによる厳しい追及を受けていた。弟を直接狙うのではなく、より権力を持つ兄を排除することで問題を解決しようとした可能性がある。
    • その他の憶測: 連邦準備制度理事会を動揺させる金融政策を計画していた説、ベトナムからの撤退を計画していた説、エイリアンの存在を暴露しようとしていた説などがある。

6. 嘘に関する倫理理論

ナチスからユダヤ人をかくまう状況を例に、嘘をつくことの倫理に関する独自の理論が展開されている。

  • 既存の理論:
    • 古典的理論(トマス・アクィナス): コミュニケーション能力は本質的に真実を語ることを目的としているため、嘘はどのような状況でも本質的に不道徳である。
    • 穏健な理論: 相手が真実を知る権利を持たない場合、嘘は許容される。
  • エイキン氏の理論「信念体系へのダメージ(Doxastic Damage)」:
    • 嘘は、相手の信念体系に誤った情報を植え付けるという形で「ダメージ」を与える行為である。
    • この「信念体系へのダメージ」は、物理的なダメージとのアナロジーで考えることができる。
    • もし人命を救うために致死的な武力行使(最大の物理的ダメージ)が正当化されるのであれば、それよりもはるかに少ない「信念体系へのダメージ」である嘘をつくことも正当化されるべきである。
    • 原則は、問題を解決するために必要最小限のダメージを用いることである。
  • 理論の限界: この理論は、すべての嘘を正当化するものではない。例えば、自身のキリスト教信仰を否定する嘘は本質的に不正である。これは、罪のない人を殺害することが常に不正であるのと同様である。

7. AIと倫理的判断の委任

人工知能(AI)に重要な倫理的判断を委ねることの危険性と、その解決策について論じられている。

  • 問題点: AIが、その推論プロセスや知識ベースを明らかにすることなく、結果に責任を負うことなく、重大な倫理的判断を下すようになること。特に、保険会社などが責任逃れのためにAIを「ブラックボックス」として利用する危険性がある。
  • 解決策: AIが下せる判断の種類を法的に規制し、「医療の決定を下させない」といった明確な一線を引くこと。
  • 悲観的見通し: 保険業界などの既得権益団体が自己の利益のためにAIを利用しようとするため、社会がそのような規制を課す意志を持つかどうかについては悲観的である。
  • 関連問題(トロッコ問題): 自動運転車が衝突を避けられない状況で、誰を犠牲にするかをAIがどのように判断するのかという「トロッコ問題」が、この課題の複雑さを示している。

8. 神が恐竜を創造した理由

恐竜の存在が神の計画においてどのような意味を持つのかについて、人間中心主義的な見方を問い直している。

  • 人間中心主義への疑問: 神の「主たる計画」が人間を創造することであったと断定することには慎重であるべきだ。神はすべての被造物に対して目的を持っている。
  • 恐竜の目的: ティラノサウルスのような恐竜は、今日存在するどの生物とも異なる形で、創造主としての神の偉大さを反映している。
  • 計画における調和: 恐竜と人間が同時に存在することは神の計画にはなく、恐竜は人類が登場する6600万年前に絶滅するように計画されていた。これは「後付け」ではなく、宇宙の歴史全体にわたる神の壮大な一つの計画の一部である。

9. トランスヒューマニズムと魂の行方

「テセウスの船」のパラドックスを応用し、人間の身体と脳が徐々に機械に置き換えられた場合、その人物の魂はどうなるのかという問いに答えている。

  • 二つのシナリオ:
    1. 魂が機械の身体に残る場合: もし魂が機械的基盤に付随し続けるなら、その存在は最後の審判の日まで生き続け、他のすべての人々と同様に裁きを受ける。
    2. 魂が離れる場合(エイキン氏の見解): こちらのシナリオがより可能性が高いとされる。魂は生物学的基盤から機械的基盤へ移すことはできない。結果として生じるのは、元の人物の記憶と人格を持つロボットであり、それは本人ではなく、単なるシミュレーションである。
  • 魂が離れる時点: 現在の哲学、神経学、超心理学の知見では、魂が身体から離れる正確な時点を特定することはできない。将来的に解明される可能性はあるが、現時点では不明である。

10. 救済史における異邦人の位置づけ

神が当初ユダヤ人を他の民族から隔離し、後にイエスを通じて異邦人を受け入れたことが「神の心変わり」ではないかと問う声に反論している。

  • 心変わりではない: これは神の心変わりではなく、一つの壮大な計画が段階的に実行された結果である。
  • 創世記からの計画: 神がアブラハムと結んだ契約(創世記12章)には、アブラハムの子孫を通じて「地のすべての民族が祝福される」という約束が最初から含まれていた。
  • 計画の段階:
    • 第一段階(保護): イスラエルの民は、世界を祝福する準備が整うまで、異教の影響から保護される必要があった。
    • 第二段階(成就): イエス・キリストの到来によって、アブラハムの祝福が異邦人にも及ぶ段階が到来した。キリスト教徒は聖霊によって異教の影響から守られるため、かつてのような物理的な隔離は不要となった。

11. 神がサタンを創造した理由

神が悪に反逆することを知りながら、なぜサタンを創造したのかという問いに対する神学的説明。

  • 創造の原則: 神は悪なるものを創造しない。サタンは善なるものとして創造された。神は、より大きな善のため場合にのみ、悪を許容する。
  • 神の知識と自由意志:
    • 中世神学における神の二つの知識(可能性の知識、幻視の知識)が引用される。
    • 神はすべての「可能性」を知っているが、自由意志を持つ存在が実際に「何を選択するか」を知るためには、その存在を創造しなければならない。
    • 創造される前は、サタンが善であり続ける可能性と、反逆する可能性の両方が存在した。サタンが存在して初めて、その選択が現実のものとなる。
  • 結論: 神は「もしサタンを創造すれば、彼は反逆を選ぶだろう」と事前に知っていたわけではない。サタンが実際に選択を行うためには、まずサタンが創造される必要があった。

12. 現代文明は「進歩」しているか

現代文明が過去の文明と比較してより「進歩している」と言えるかどうかの問いに対し、多角的な視点から答えている。

  • 進歩した側面:
    • 医療: 医療技術、ワクチン、平均寿命は歴史上のどの時代よりも優れている。
    • 暴力の減少: 暴力による死亡率は歴史上最も低い水準にある(スティーブン・ピンカーの著作を引用)。
    • 経済的繁栄: 全体として人々はより豊かになった。
    • 奴隷制の法的廃止: 人類史上、奴隷制が世界的に違法とされたのは現代が初めてであり、これは真の進歩である。
  • 後退した側面:
    • 中絶問題のように、倫理的に後退している分野も存在する。
  • 複雑な現実(奴隷制): 奴隷制は法的には廃止されたが、「人身売買」という形で存続しており、その数は推定3500万~5000万人と、歴史上最多である可能性も指摘されている。
  • 結論: 歴史は一様な直線的進歩ではなく、特定の基準(軸)によって評価は異なる。進歩と後退が混在しているのが実情である。

13. 「プロビデンスの目」の象徴的意味

ピラミッドの中に目があるシンボル、通称「プロビデンスの目」の歴史と意味について解説されている。

  • 基本的な意味: 人間が主に視覚を通じて情報を得るため、「目」は知識の自然な象徴となる。このシンボルは神の全知(Omniscience)を表す。
  • キリスト教における起源:
    • 三角形: 三位一体を象徴する。
    • 目: 神の知識や摂理(プロビデンス)を象徴する。
    • したがって、キリスト教の文脈では「三位一体である神の全知の目」を意味する。
  • 他の文脈での使用:
    • 古代エジプト: 「ホルスの目」など、類似のシンボルが存在した。
    • フリーメイソン: 彼らもこのシンボルを採用し、「宇宙の偉大な建築主」と呼ぶ神の全知を表すために使用した。
    • アメリカ合衆国の国璽: 裏面に描かれており、ピラミッド(三角形の三次元表現)の上に乗っている。

ポッドキャスト「Jimmy Akin's Mysterious World」主題別要約

AI

導入

この文書は、ポッドキャスト「Jimmy Akin's Mysterious World」で取り上げられた多岐にわたる議論を、初心者にも分かりやすく整理し、その核心を掴むことを目的としています。複雑な問いに対するジミー・エイキンの見解を、「神学」「倫理」「歴史」「現代社会問題」という4つの主要なテーマに分類し、それぞれの要点を簡潔に解説します。

1. 神学に関する議論

このセクションでは、信仰の根幹に関わる神学的な問いに対するジミー・エイキンの見解をまとめます。

1.1. 煉獄と免罪の神学的理解

煉獄(Purgatory)に関する現代の神学的理解は、かつての「外部から加えられる罰」という懲罰的な概念が主流ではなくなりつつあります。この見解は明確に否定されたわけではありませんが、今日では煉獄を天国に入るために必要な聖性を得るための、内面的な癒やしと聖化のプロセスとして理解する傾向が強まっています。

ジミー・エイキンはこのプロセスを、医療の比喩を用いて説明しています。

  • 自己の免疫システムによる治癒: 人が病気(インフルエンザなど)にかかっても、自身の免疫力でいずれ回復します。これは、煉獄にいる魂が誰の助けもなくても、いずれ聖化され天国に到達することに似ています。
  • 医者の助けによる治癒の促進: 一方で、医者にかかればより早く回復できます。これは、地上の人々が祈りや免罪(Indulgence)の行いを通して、煉獄の魂が聖化されるのを霊的に助けることに似ています。

この観点から、免罪は神の正義を回避する「抜け道」ではなく、神が定めた摂理の中で、人々が互いを霊的に助け合うための手段の一つであると結論づけられます。

1.2. 「新しい契約の血」の意味

イエスが最後の晩餐で述べた「これは新しい契約におけるわたしの血」という言葉は、旧約聖書の2つの重要な出来事を背景に理解する必要があります。この言葉は、モーセが結んだ契約を、エレミヤが預言した新しい契約へと昇華させることを意味しています。

旧約における契約新しい契約
根拠: 出エジプト記24章根拠: エレミヤ書31章
儀式: モーセが動物の血を民に振りかけ、神との契約を制定した。儀式: イエスが自らの血を聖餐として民に与え、新しい契約を制定した。
特徴: 外的な律法に基づく契約であり、人々はそれを破ることがあった。特徴: 神の律法が人々の心に書き記される、内面から変革する契約。

1.3. 救済史における異邦人の位置づけ

神が異邦人(ユダヤ人以外の人々)を救済の計画に含めたことは、計画の途中で「心変わり」したわけではなく、初めから計画されていたことでした。その根拠は、創世記12章で神がアブラハムと結んだ契約に遡ります。神はアブラハムに「地上のすべての民族は、あなたによって祝福に入る」と約束しました。

イスラエルの民が歴史の一時期、異教の文化から隔離されたのは、救済計画の特定の段階において、彼らの信仰を守り、来るべき救い主の系譜を純粋に保つための必要性からでした。後に聖霊が与えられたことで、新しいキリスト教共同体は異教の影響に耐えうる力を得て、この隔離はもはや不要となり、アブラハムへの約束通り祝福が全人類に広げられる時が来たのです。

1.4. 神はなぜサタンを創造したのか

神が全知であるならば、なぜ後に反逆するサタンを創造したのかという問いに対し、エイキンは以下の3つの要点を提示します。

  • 神は悪を創造しない: 神が創造したものはすべて善であり、サタンも創造された時点では善い天使でした。悪は、自由意志を持つ存在が神から離れる選択をした結果として生じます。
  • より大きな善のための許容: 神が悪の存在を許容するのは、その悪を通して、最終的により大きな善がもたらされる場合に限られます。
  • 自由意志と神の知識: 神はサタンが反逆する「可能性」は知っていましたが、その実際の「選択」を知るためには、まず彼を創造する必要があったのかもしれません。エイキンが依拠する中世神学の考え方によれば、神は「可能性の知識(knowledge of possibility)」と「直観の知識(knowledge of vision)」という2種類の知識を持ちます。神はあらゆる可能性を知っていますが、自由意志を持つ存在の選択が現実のものとなるのは、その存在が創造され、実際に選択を行って初めて確定するのです。

これらの神の摂理に関する神学的洞察は、人間が地上で直面する具体的な倫理的判断の基盤となります。

2. 倫理に関する考察

このセクションでは、古典的な倫理問題からトランスヒューマニズムといった未来の課題まで、エイキンの倫理的考察をまとめます。

2.1. 「嘘」の倫理:許容される状況とは

エイキンは、「嘘」を‌‌相手の信念体系に対するダメージ(doxastic damage)‌‌と定義する独自の理論を展開します。この理論に基づけば、嘘が倫理的に許容される状況が存在すると考えられます。

  • 最小限のダメージの原則: 物理的な危害を避けるために最小限の力を用いることが正当防衛として認められるように、より大きな害(例:無実の人の命が奪われること)を避けるために、最小限の信念的ダメージ(嘘)を与えることが正当化される場合があります。
  • 具体例: ナチスからユダヤ人を匿っている状況で、「ここにユダヤ人はいるか」と問われた場合を考えます。ナチスを殺害する(最大の物理的ダメージ)よりも、「いない」と嘘をつく(より小さな信念的ダメージ)方が、倫理的に望ましい選択となります。
  • 絶対的な禁止事項: しかし、すべての嘘が許されるわけではありません。例えば、自らのキリスト教信仰を否定するような嘘は、自己の根幹を裏切る本質的に悪なる行為であり、決して許されません。

エイキンは、この理論が単なる抽象論ではなく、教会の実践的な道徳に根ざしていることを指摘します。事実、近現代の教皇(フランシスコ教皇やピオ10世など)は、人命を救うために嘘をついた事例を認めており、理論よりも人命救助を優先する教会の姿勢を裏付けています。

2.2. トランスヒューマニズムと魂の行方

人間の意識や記憶を機械にアップロードするトランスヒューマニズムについて、エイキンは哲学的な思考実験「テセウスの船」のパラドックスを引用し、魂は生物学的な基盤から機械的な基盤へは移せないと結論づけています。

もし人間の脳細胞を一つずつ機械に置き換えていったとしても、どこかの時点で魂は肉体から離れます。その結果生まれるのは、元の人物の記憶や人格を完全に再現した精巧な「シミュレーション」に過ぎず、その人本人ではありません。機械の中に、その人の魂が存在することはないのです。

個人の倫理的選択がどのように形成されるかを理解した上で、次に、より広範な歴史的文脈の中で信仰と理性がどのように交差してきたかを探ります。

3. 歴史的ミステリーの探求

このセクションでは、歴史上の出来事や遺物に関する謎について、信仰と理性の観点から分析します。

3.1. サルス・ポプリ・ロマーニのイコンの起源

ローマのサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂にある聖母子のイコン「サルス・ポプリ・ロマーニ(ローマの民の救い)」は、伝説では福音記者聖ルカが描いたとされています。しかし、歴史的・美術史的な分析からは、その起源は5世紀から6世紀頃である可能性が最も高いとされています。

聖ルカ作という伝説が支持されない理由は以下の通りです。

  • 当時のユダヤ人の習慣: 1世紀のユダヤ人社会では、宗教的な理由から人間の姿を描く習慣がなく、聖母マリアが肖像画のモデルになることは考えにくいです。
  • 主題の時代錯誤: 当時のパレスチナで、幼子イエスを抱く聖母マリアという主題の絵画が描かれることは、時代的に考えられません。

なお、このイコンの表面に見える画風が13世紀のものであるのは、古い絵が色褪せた際に、その上から同じ構図で描き直すという当時の修復方法によるものです。これは伝説を否定する理由ではなく、むしろその下にさらに古い時代の絵が存在することを示唆しています。

3.2. ケネディ大統領暗殺の動機

ジョン・F・ケネディ大統領の暗殺には様々な動機が推測されています。エイキンは、反カトリック主義が主要な動機であった可能性は低いとしつつ、連邦準備制度やベトナム戦争をめぐる説など複数の可能性に言及していますが、特に有力な動機として以下のものが挙げられます。

  • キューバ系アメリカ人コミュニティ: キューバのカストロ政権転覆を狙った「ピッグス湾事件」の失敗により、ケネディ政権に見捨てられたと感じた亡命キューバ人たちによる恨み。
  • CIA(中央情報局): 同じくピッグス湾事件の作戦を主導したCIAの一部が、作戦失敗の責任をケネディ大統領に負わされたことへの怒り。
  • マフィア: 司法長官であった弟のロバート・ケネディが主導したマフィアへの厳しい取り締まりを止めさせるため、組織が最高権力者である大統領の暗殺に踏み切ったとする説。

歴史上の謎を探ることは、現代社会が直面する課題やリーダーシップのあり方を理解するための重要な視座を与えてくれます。

4. 現代社会と信仰

このセクションでは、現代社会が直面する課題について、信仰の視点からどのように捉えることができるかを探ります。

4.1. 教皇と「アメリカニズム」の距離感

アメリカ出身の教皇(ポッドキャスト内では架空の「教皇レオ」として言及)が、自身の「アメリカ的なルーツ」を公の場で過度に強調しない理由について、エイキンは戦略的な配慮があると分析しています。

  1. 地政学的な謙虚さ: アメリカが世界の超大国である現状で、教皇が「アメリカ人」であることを強調しすぎると、傲慢な印象を与えかねません。ペテロの後継者として謙虚な姿勢を示すことが重要です。
  2. 政治的独立性: 特定のアメリカ政権と同一視されることを避け、聖座(教皇庁)の政治的な独立性と中立性を保つためです。
  3. 国際的な評判への配慮: 世界にはアメリカに対して複雑な感情を持つ人々も多く存在します。普遍的なカトリック教会の指導者としてすべての人々を受け入れるためには、特定の一国との結びつきを抑える必要があります。

4.2. AIによる倫理的判断の危険性

AI(人工知能)に医療の必要性や保険の適用といった倫理的な判断を委ねることには、大きな危険が伴います。エイキンが特に懸念しているのは、保険会社のような組織が、責任逃れのためにAIを「ブラックボックス」として利用する可能性です。AIの判断プロセスが不透明であるため、不利益を被った個人がその決定の根拠を問うことが困難になる恐れがあります。

この問題に対する解決策として、「AIが判断を下してはならない領域について、社会として明確な一線を引く(規制する)」ことが提案されています。

4.3. 現代文明は「進歩」したのか?

現代文明が過去の時代と比べて本当に「進歩」したのかという問いに対し、エイキンは功罪両面があると指摘します。物事が一様に良くなっているわけではなく、進歩した側面と、新たな課題や後退した側面が混在しているのが現実です。

進歩した点課題と後退
医療: 平均寿命が劇的に向上し、かつては当たり前だった乳幼児の死亡率が大幅に低下した。生命倫理: 人工妊娠中絶が広まり、生命の尊厳をめぐる問題が深刻化している。
暴力の減少: 歴史的に見て、個人が暴力によって死亡する確率は現代が最も低い水準にある。現代の奴隷制: 人身売買の形で、史上最多の数の人々が奴隷状態にあるとの推計もある。
人権: かつては普遍的だった奴隷制が、世界的に違法とされた。
経済: 全体として人類はより豊かになり、生活水準は向上した。

このように、神学、倫理、歴史、現代社会という多岐にわたるテーマを信仰と理性の両面から探求することは、複雑な世界をより深く理解するための羅針盤となるのです。

ジミー・エイキン氏の質疑応答セッションに関するエグゼクティブサマリー:神学、歴史、現代倫理の交差点

AI

1. はじめに

本エグゼクティブサマリーは、ジミー・エイキン氏による質疑応答セッションから得られた主要な論点と洞察を統合したものである。セッションでは、カトリック神学、歴史解釈、そして現代の倫理的課題という多岐にわたるトピックが扱われた。本文書は、プロフェッショナルな読者を対象とし、複雑な議論をその核心的な要素に分解することで、明快な分析的概観を提供する戦略的ツールとして構成されている。古代の教義から未来の倫理的ジレンマに至るまで、信仰と理性を一貫して適用する知的枠組みを提示する。

2. 中核となる神学的概念の分析

これらの核心的な神学的枠組みの理解は、効果的な司牧的指導や力強い弁証論を展開し、一般に流布する神学的誤解に対処するための戦略的基盤を形成する。エイキン氏の分析は、伝統的な概念を現代的な理解へと再構築し、救済史全体を貫く神の計画の一貫性を明らかにしている。

2.1. 煉獄と贖宥の解釈:罰から癒しへ

エイキン氏の分析によれば、煉獄に対する従来の「処罰的」モデルは薄れ、より現代的な「聖化的」または「癒し」のモデルへと移行している。この新しい視点において、煉獄は外部から与えられる罰ではなく、天国に必要な聖性を達成するための魂の内的な浄化プロセスとして理解される。

提示された類推は、この概念を明確化する。魂が自らを浄化する自然なプロセスは、身体が病気から回復する免疫システムに例えられる。一方、贖宥(しょくゆう)や他者からの祈りによる助けは、回復を早めるために医師の助けを求める行為に相当する。この分析的枠組みは、贖宥を神の正義の迂回ではなく、むしろ神の摂理の正当な一部として再定義する。それは、信者が互いの霊的治癒に参加することを可能にするものであり、身体的疾患に対して医療的援助を求めることと類比的である。

2.2. 「新しい契約の血」の聖書的文脈

イエスの「新しい契約の血」という言葉の神学的重みは、儀式の機能的差異を理解することから生じる。洗礼が既存の契約への加入儀礼であるのに対し、「契約の血」は契約そのものを設立するための儀礼である。エイキン氏の分析は、イエスの言葉が旧約聖書の二つの重要な箇所を融合させていることを示している。

  • 出エジプト記24章: モーセが動物の血を民に振りかけることで最初の「契約の血」を用い、モーセの契約を批准した場面。
  • エレミヤ書31章: 人々の心に記される、変革的な「新しい契約」に関する預言。

結論として、イエスは自身の血を(飲むために)与えることで、モーセの行動と直接的なパラレルを形成し、それによってエレミヤが預言した、より優れた新しい契約を設立したと分析される。

2.3. 神の計画における一貫性:異邦人、恐竜、サタン

エイキン氏の分析は、異邦人の救い、恐竜の存在、サタンの創造という三つの異なる問いを統合し、神が「心変わり」したり「後付け」で計画を修正したりするという考えを体系的に否定する。その代わりに、救済史全体を通じた単一で首尾一貫した神の計画を描き出す。

この揺るぎない目的は、宇宙史、生物史、道徳史の各領域で明らかである。異邦人の救済は計画の修正ではなく、創世記で確立された契約の予定された集大成である。同様に、恐竜の存在は、単なる人間中心の有用性を超えた神の目的を示し、すべての被造物を通して神の偉大さを反映する。サタンの創造と悪の許容でさえ、より大きな、あらかじめ定められた善のためにのみ許されるという、単一の計画の中に位置づけられる。これらの論点は、出来事に反応する神という見方を解体し、唯一の卓越した創造主という像に置き換える。

  • 異邦人の救い: 異邦人の救済は、創世記12章のアブラハム契約の当初から計画の一部であった。イスラエルが初期に他民族から隔離されたのは、一時的な保護段階に過ぎなかった。
  • 恐竜の存在: 恐竜を含むすべての被造物は、神の偉大さの側面を反映しており、壮大な計画の中でそれぞれの目的を果たしている。これは、純粋に人間中心的な視点を退けるものである。
  • サタンの創造: 神が悪を許容するのは、より大きな善のためであるという神学的解決が提示される。ある特定の神学的モデルの下では、神は自由意志を持つ存在が何を実際に選択するかを知るためには、その存在を創造し、選択を行わせる必要がある。神はすべての可能性を知っているが、自由な選択の現実性は、その存在が創造され選択を行ったときにのみ確定する。

3. 歴史的解釈と象徴の再評価

宗教的な遺物、象徴、そして社会の物語に歴史的・批判的分析を適用することは、本質的な教義と敬虔な伝説とを区別し、それによって教会の知的信頼性を強化する上で不可欠である。このアプローチはまた、進歩という概念に対するより微細な理解を促す。

3.1. 「サルス・ポプリ・ロマーニ」イコンの年代特定

このイコンが聖ルカによって描かれたという伝統的な信仰は、時代錯誤であり、肖像画を禁じる1世紀のユダヤ人の慣習と矛盾するため、歴史的証拠によって否定される。現在のイコンの表面は1200年代の様式と一致するが、これはそれ以前のバージョンに上塗りされたものであることが判明している。

このイコンの制作年代を特定する上で決定的な証拠は、教皇グレゴリウス1世(大聖グレゴリウス)の著作である。彼はこのイコンについて言及しており、そのことからイコンが西暦590年までにはローマに到着し、存在していたことが確実視される。この記録は、制作年代の上限を画定する。専門家の分析とこの歴史的証拠を組み合わせることで、元のイコンが制作された最も確からしい年代は、‌‌5世紀から6世紀(西暦400年~590年)‌‌の間であると結論づけられる。

3.2. 「プロビデンスの目」の象徴的起源

「プロビデンスの目」として知られる象徴の起源は、キリスト教神学に深く根差している。その構成要素は以下の通りである。

  • 三角形: 聖三位一体を象徴する。
  • 目: 神の全知全能と摂理(プロビデンス)を象徴する。

このキリスト教的象徴は、後にフリーメイソンリーなどの他の団体に採用され、アメリカ合衆国の国璽にも取り入れられたが、その本質的な意味合いは神の遍在する知識と配慮にある。

3.3. 文明の進歩に関する多角的視点

進歩は均一で直線的なプロセスではない、というのがエイキン氏の中心的な議論である。特定の領域では測定可能な改善が見られる一方で、他の領域では後退や根強い課題が存在する。

文明の進歩と後退
進歩の領域後退または継続的な課題
乳幼児死亡率の劇的な低下中絶の法的地位をめぐる倫理的後退
暴力による死亡率の歴史的低水準人身売買(現代の奴隷制)の蔓延(実数で3500万~5000万人と推定)
全世界における法的な奴隷制の廃止

この多角的な視点は、歴史を単純な上昇物語としてではなく、進歩と課題が共存する複雑な動態として捉えることの重要性を示している。

4. 現代の倫理的・教会的課題

議論は、テクノロジー、倫理、教会統治が交差する現代の喫緊の課題にも及び、不変の原則を新たな状況に適用する必要性を浮き彫りにした。

4.1. 嘘の倫理:正当化の枠組み

嘘をつくことの倫理について、それを「信念体系へのダメージ(doxastic damage)」を引き起こす行為と概念化する倫理的枠組みが提案された。中心的な原則は、このダメージがより大きな危害(例:身体的暴力)を防ぐために必要最小限である場合に正当化されうるというものである。これは、自己防衛における物理的な力の正当な行使との類比に基づく。ただし、自らのキリスト教信仰を否定するなど、本質的に誤っている嘘も存在するという重要な留保が付け加えられている。

4.2. AIとトランスヒューマニズムの倫理的ジレンマ

AIが不透明な道徳的判断を下す「ブラックボックス問題」は、特に医療のような分野で深刻な倫理的課題を提起する。この問題を効果的に規制するための政治的意志については、悲観的な見通しが示された。

トランスヒューマニズムに関する神学的結論は明確である。エイキン氏の分析によれば、人間の魂は生物学的な基盤から機械的な基盤へ移転することはできない。したがって、結果として生じるAIは、その人物の意識の継続ではなく、精巧なシミュレーションに過ぎないと結論づけられる。

4.3. 教皇レオのアメリカニズムに関する地政学的戦略

新教皇が自身の米国出身という背景を意図的に抑制しているという観察に対し、エイキン氏はそれが全世界に対するペトロの役務(教皇職)を遂行するための、計算された賢明な戦略的選択であると評価した。このコミュニケーション戦略の主な理由は以下の通りである。

  1. 謙虚さの表明: 世界的な「超大国」の代表としてではなく、「神のしもべたちのしもべ」としての役割を体現し、権威を誇示しないリーダーシップを示すため。
  2. 政治的距離の確保: 特定の米国政権と同一視されることを避けるため。特に、その政権がヨーロッパのリベラルなメディアによって極めて否定的に描かれている状況では、この距離感が不可欠となる。
  3. 国際的評判への配慮: 一部の地域における反感を含む、米国に対する複雑な国際的認識を慎重に乗り越え、グローバルな教会の牧者としての役割を果たすため。

5. 結論

総じて、この質疑応答セッションは、古代の神学的教義から未来の倫理的ジレンマに至るまで、広範で複雑な問いを分析するために、信仰と理性を一貫して適用するという強力なテーマを浮き彫りにした。このアプローチは、個別の問いに答えるだけでなく、私たちが生きる「神秘的な世界」を航海するための、首尾一貫した知的・霊的枠組みを提供する。最終的に、このセッションは堅固な知的・霊的方法論を提示するものである。それは、信仰と理性を活用し、単に問いに答えるだけでなく、過去、現在、そして未来の複雑さを乗り越えるための、首尾一貫し、弁護可能な枠組みを構築するための方法論である。

質疑応答

AI

本エピソードは、ポッドキャスト「Jimmy Akin's Mysterious World」の‌‌エピソード394‌‌であり、番組の多くの寛大なパトロン(支援者)に感謝するために収録された‌‌特別なボーナスエピソード‌‌です。

このエピソードは、パトロンへの特典として早期独占公開された後、一般に共有されています。番組は、‌‌信仰と理性の二つの視点‌‌からミステリーを考察することを目的としています。

主要な内容は、リスナーや巡礼者(pilgrims)から寄せられた質問(Patron Questions)に、ホストのジミー・エイキン(Jimmy Akin)とドム・ベットネリ(Dom Bettonelli)が答えるという形式で進行します。収録は、聖ピオ神父(パードレ・ピオ)で有名になったサン・ジョバンニ・ロトンドで行われています。

回答された主な質問とその内容は以下の通りです。

信仰、神学、救済の歴史に関する質問

  • ‌全免償と煉獄について:‌‌ 全免償を得ることは神の裁きを「手抜きする」ことになるのではないかという質問に対し、エイキン氏は、最近の教会の教えでは煉獄の概念が‌‌「懲罰的モデル」から「聖化(ヒーリング)的モデル」‌‌へと移行していると説明しました。煉獄の目的は天国に必要な治癒と聖化をもたらすことであり、全免償や祈りによる助けは、自力で治癒する免疫システムに加えて医者の助けを得ることに似ていると喩えています。
  • ‌「新しい契約の血」の意味:‌‌ バプテスマとの違いについて問われ、エイキン氏は、バプテスマが個人を契約に迎え入れる‌‌加入儀式‌‌であるのに対し、「新しい契約の血」は‌‌契約そのものを制定する儀式‌‌であると解説しました。これは、モーセが犠牲の血を民に振りかけて契約を批准した旧約聖書(出エジプト記24章)の行為と、エレミヤが預言した新しい(より変革的な)契約(エレミヤ書31章)を結びつけて説明されています。
  • ‌「ローマの民の救い(Salus Populi Romani)」のイコン:‌‌ 聖マリア・マッジョーレ大聖堂にあるこのイコンの歴史について質問され、エイキン氏は、聖ルカが描いたという伝承はデータに裏付けられていないとし、現存の表面は1200年代に再塗装されたものだが、オリジナルのイコンは‌‌5世紀または6世紀(400年代または500年代)‌‌のものと推定される可能性が高いと述べました。
  • ‌神が恐竜を創造した理由:‌‌ なぜ人間に脅威を与える恐竜を先に創造したのかという問いに対し、エイキン氏は、神の計画が‌‌人類中心主義(humanoentric)‌‌に偏りすぎていると述べました。すべての被造物は神の偉大さの異なる側面を反映しており、恐竜は創造主としての神の偉大さを現す計画の一部であり、人類の進化より6600万年前に絶滅するように計画されていたため、衝突はないとしています。
  • ‌救済の歴史と異邦人:‌‌ 神がユダヤ人を異邦人から遠ざけていた後に、イエス・キリストによって異邦人を平等にしたのは、神が考えを変えたのではないかという質問に対し、エイキン氏は、神は考えを変えていないと断言しました。創世記12章でアブラハムに与えられた祝福は、元々すべての人類に及ぶという計画であり、異邦人からの保護は計画の‌‌初期段階‌‌にすぎず、キリストの出現によってその計画が‌‌後の段階‌‌に入った結果であると説明しました。
  • ‌神がサタンを創造した理由:‌‌ エイキン氏は、神は悪を創造しないとし、サタンが堕落するのを許容したのは、必ず‌‌より大きな善‌‌のためであると述べています。自由意志を持つ存在(サタンや人間)が実際にどのような選択をするかを知るためには、神はその存在を創造する必要があるという神の知識に関する中世神学の概念(知性の知識とビジョンの知識)を用いて説明しました。

現代の倫理、政治、技術に関する質問

  • ‌嘘をつくことの倫理:‌‌ 「ナチスとユダヤ人」の例を挙げ、嘘に関する自身の見解を問われたエイキン氏は、トマス・アクィナスらの古典的な見解(舌/コミュニケーション能力は本質的に真実を伝えることに向けられているため、いかなる理由であれ嘘は許されない)と対比させました。エイキン氏の独自の理論では、嘘は他者の信念体系に「‌‌ドクサ的損傷(doxastic damage)‌‌」を与える行為として捉えられます。身体的な危害を防ぐために物理的な力(最小限の危害)を使うことが正当化されるのと同様に、人命を救うためには、最小限の損害である嘘(ドクサ的損傷)も許されるべきだと論じています。ただし、自分のキリスト教信仰を否定するような嘘は、本質的に誤りであるとしています。
  • ‌AIと道徳的判断:‌‌ AIに道徳的判断が委ねられることの危険性について、エイキン氏は、AIが行うことを許される決定の種類を規制することが解決策であると示唆しました(例:医療に関する決定をAIにさせない)。しかし、社会がそのようなルールを課す意志を持つかについては懐疑的です。
  • ‌ローマ教皇レオとアメリカ的ルーツ:‌‌ ローマ教皇レオがアメリカ人としてのルーツを強調しないのはなぜかという質問に対し、エイキン氏は、教皇はアメリカ的なルーツを‌‌控えめにしている‌‌と考えていると答えました。これは、アメリカが唯一の超大国であるという地政学的な考慮(謙虚さの必要性)や、現在の米政権との密接な関係を避けるため、そしてアメリカの評判が世界的に必ずしも良くないという理由から、その司牧(petri ministry)の利益のために賢明な行動だと評価しています。
  • ‌テセウスの船とトランスヒューマニズム:‌‌ 人間の細胞が徐々に機械の部品に置き換わっていくトランスヒューマニズムの思考実験について、エイキン氏は、魂を生物学的基盤から機械的基盤へ移行することはできないとし、最終的に残るのは本人の記憶と個性を備えた‌‌単なるシミュレーション‌‌であると結論付けています。魂がいつ体から離れるかを特定することは、現在のところ、意識と魂が脳にどのように関係しているかについての知識が不足しているため、不可能であるとしています。
  • ‌文明の進歩:‌‌ ある文明が他の文明よりも進んでいると言えるのかという質問に対し、エイキン氏は、歴史は一直線ではないが、医療、暴力による死亡率の低下、平均寿命、奴隷制度の違法化といった特定の基準においては、現代社会が過去よりも‌‌明確に進歩している‌‌と述べています。しかし、中絶や人身売買といった問題においては‌‌後退‌‌が見られるとも指摘しています。

「プロビデンスの目」の象徴

  • ‌プロビデンスの目(The Eye of Providence):‌‌ ピラミッドの上に目が描かれたシンボル(米国の通貨にも描かれている)について、そのキリスト教との関係が問われました。エイキン氏は、このシンボルは「神のすべてを見通す目」または「プロビデンスの目」として知られていると説明しています。‌‌キリスト教の文脈では、三角形は三位一体(Trinity)‌‌を、‌‌目は神の知識または摂理(Providence)‌‌を象徴しています。このシンボルは後にフリーメイソンリーにも採用され、彼らは神を「宇宙の偉大な建築家」と呼び、神の全知を伝えるために使用しています。

このように、本エピソードは、支援者からの多様な質問(神学、歴史、現代科学、政治、倫理)に対して、信仰と理性に基づいた見解を提供する形式で構成されており、番組のパトロンの存在によって成り立っていることが強調されています。

情報源

動画(1:27:33)

The Eye of Providence and More Patrons’ Questions - Jimmy Akin's Mysterious World

https://www.youtube.com/watch?v=3YRITec-Oc0

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(2025-12-07)