Bernard Ksatrup : ショーペンハウアーの形而上学で量子論のパラドックを解く
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前置き
量子論を間違って理解したまま、その間違った理解に基づいて精神世界的な凡庸な主張を展開する人々が驚くほど多い。
その具体例…という意味で Bernard Ksatrup の主張を取り上げる。ついでに Bernard Ksatrup という固有名詞をブラックリストに記録する意味もある。
Bernard Ksatrup のように「意識」を量子論に持ち込むのは既な完全な誤りだと 1990年代以降は量子論の専門家の間で認識が一致している(*1)。
(*1)
「意識」を量子論に持ち込むのは既な完全な誤りだと 1990年代以降は量子論の専門家の間で認識が一致…
この詳細を、精神世界/オカルト ファン向けに詳細に解説した文章を AI に作成させたので、後日、掲載する。
要旨
量子物理学と意識の形而上学
このテキストは、ジェフリー・ミシュラブがホストを務めるインタビュー動画の抜粋であり、コンピュータ科学者で哲学者のベルナルド・カストルプ博士が量子物理学のパラドックスについて論じている。
カストルプ博士は、ベルの不等式やレゲットの不等式などの実験結果が、粒子が観測されるまでは自立した物理的存在として存在しないことを証明していると主張する。
彼はショーペンハウアーの形而上学に基づき、観測される前の現実は存在せず、それは「超個人的な精神状態」として存在しているという解釈を提示する。この意識に基づく視点は、多くの物理学者が好む「物質的・物理学的説明」や、実証的な根拠がない「多世界解釈」としばしば対立する。
また、二人は相対論的量子力学、量子もつれとユングのシンクロニシティとの関連性、そして一般相対性理論と量子力学の間の未解決の矛盾についても考察している。
目次
- 前置き
- 要旨
- 量子物理学のパラドックス解決への道筋:ベルナルド・カストラップ博士との対話に基づくブリーフィング
- ショーペンハウアーの形而上学
- 量子現象の実験的検証
- ショーペンハウアーの形而上学
- アインシュタインとショーペンハウアー、量子のもつれを語る
- ショーペンハウアーの意志の形而上学:量子物理学のパラドックスに対する哲学的解決策
- 情報源
量子物理学のパラドックス解決への道筋:ベルナルド・カストラップ博士との対話に基づくブリーフィング
エグゼクティブ・サマリー
本ブリーフィングは、哲学者でありコンピュータ科学者でもあるベルナルド・カストラップ博士が提唱する、量子物理学の根源的なパラドックスを解決するための理論的枠組みを要約したものである。中心的な主張は、これらのパラドックスが物理学に根強く残る「唯物論」という哲学的仮定から生じるという点にある。カストラップ博士は、ショーペンハウアーの形而上学に依拠し、現実は根本的に物理的なものではなく精神的なものであると論じる。
この観点によれば、私たちが観測する物理的世界(「物理性」)は、客観的に存在する基礎的な実在ではなく、より根源的な「超越的人格的な精神状態」との相互作用によって生じる「現れ」である。観測という行為そのものが、この精神的な実在を物理的な現実として私たちの知覚のスクリーン上に現出させる。
この解釈は、ベルの定理やレゲットの不等式といった実験結果と整合的であり、「不気味な遠隔作用」として知られる量子のエンタングルメント(量子もつれ)を、一般相対性理論に違反する超光速の情報伝達を仮定することなく説明する。物理性は 観測者に相対的なものとなるが(関係量子力学)、全ての観測者は共通の非物理的(精神的)な世界を共有している。このアプローチは、量子物理学が明らかにした不可解な現象を、整合性のとれた形而上学的枠組みの中に位置づけるものである。
1. はじめに:量子力学の中心的な謎
量子力学は現代物理学の根幹をなすが、その発見は直感に反する数々のパラドックスを生み出してきた。ベルナルド・カストラップ博士(哲学およびコンピュータサイエンスの博士号を持つが、物理学の学位は持たないものの、著名な物理学者との共著論文を発表している)は、これらのパラドックスが物理学そのものの問題ではなく、その根底にある唯物論的な世界観の限界を示していると主張する。
議論の出発点は、アルベルト・アインシュタインが量子力学の不完全さを指摘するために提唱したEPRパラドックスにある。アインシュタインは、量子力学が正しければ「不気味な遠隔作用」が存在することになると論じ、そのような現象は自然主義的な観点からはあり得ないと考えた。しかし、その後の実験はアインシュタインが誤っていたことを証明し、この「不気味な」現象こそが現実の性質であることを突きつけた。
2. 実在性と局所性の崩壊:実験的証拠
アインシュタインが提起した問題は、実験による検証を通じて、量子世界の根本的な性質を明らかにすることになった。
ベルの定理
物理学者ジョン・ベルは、アインシュタインが想定した「局所的隠れた変数理論」(粒子が観測される前から固有の性質を持ち、その相関関係はその性質によって決まるという考え)と、量子力学の予測とを実験的に区別する方法を定式化した。1970年代のジョン・クラウザーによる初期の実験をはじめとする一連の検証の結果、ベルの不等式は破られることが示され、量子力学の予測が正しいことが確認された。これにより、粒子の振る舞いを局所的な隠れた変数によって説明することはできないことが証明された。
レゲットの不等式
2003年、物理学者トニー・レゲットによって発表された新しい不等式は、ベルの定理が区別しきれなかった「実在性」(粒子が観測とは独立してそれ自体として存在するという考え)と「局所性」を切り分けて検証することを可能にした。特に「実在性」のみを問うレゲットの不等式もまた実験によって破られた。
カストラップ博士は、これらの実験結果が導く結論を次のように要約する。
「観測される前に粒子がそれ自体として存在すると語ることはできない。その物理的実在性を生み出すのは、観測という行為そのものなのである。」
3. カストラップの解釈:超越的人格的観念論
実験結果は、物理的世界が我々の素朴な実在論とは相容れないことを示している。カストラップ博士は、この事態を説明するために、現実の根本的な性質が精神的なものであるとする観念論的な解釈を提示する。
- 物理的実在性の起源: 粒子は観測される前には物理的に存在せず、「超越的人格的な精神状態」として存在する。物理性とは、私たちがこの超越的な精神的文脈と相互作用することによって、知覚のスクリーン上にもたらされるものである。
- 共有された世界の本質: 私たちが共有している客観的な世界は、物理的なものではなく、この超越的な精神状態そのものである。つまり、物理性は根本的な実在ではなく、精神的な実在の現れに過ぎない。
「私自身の解釈では、それら(粒子)は観測される前には物理的に存在せず、精神状態として、つまり私たちが共有世界と呼ぶものを本質的に構成する、超越的人格的な精神状態として存在するのです。」
4. ショーペンハウアーの形而上学による解決
カストラップ博士の解釈は、19世紀の哲学者アルトゥル・ショーペンハウアーの形而上学に深く根差している。ショーペンハウアーの哲学は、量子力学のパラドックスを解消するための強力な枠組みを提供する。
「意志」と「表象」
ショーペンハウアーは、現実を二つの側面から捉えた。
- 表象 (Representation): 私たちが知覚する世界。つまり、客観的で物理的な世界。物理学が研究対象とするのは、この「表象」の世界である。
- 意志 (Will): 「表象」の背後にある根源的な実在。これは知覚の対象ではなく、欲望、恐怖、快適さといった内的な精神状態として定義される。ショーペンハウアーにとって、自然の本質は究極的にはこの「意志」である。
パラドックスの解消
量子力学のパラドックスは、「表象(物理的世界)が全てである」という唯物論的な仮定から生じる。例えば、「観測されるまで物理性は存在しないが、観測 を行う主体は物理的でなければならない」という自己矛盾に陥る。
ショーペンハウアーの枠組みを適用すると、この矛盾は解消される。
- 観測(測定)の前には、物理的な「表象」は存在しない。しかし、何もないわけではなく、根源的な実在である「意志」(超越的人格的な精神状態)が存在する。
- 観測とは、「意志」が観測者に対して「表象」として、つまり測定可能な物理的対象として現れるプロセスである。
この見方では、物理学は「表象の科学」であり、 consciousness(意識)の特定の側面、すなわち知覚に関する科学と位置づけられる。
5. 関連する概念と誤解の訂正
カストラップ博士の理論は、量子力学に関する他の概念や一般的な誤解に対しても明確な立場を示す。
関係量子力学
カルロ・ロヴェッリが提唱する関係量子力学は、物理的な量は全て観測者に対して相対的であると主張する。これは、各観測者が自身の観測行為によって構築される、固有の物理世界に住んでいることを示唆する。カストラップ博士はこの考えを支持しつつ、次のように補足する。
「あなたがあなた自身の物理世界を持ち、私が私自身の物理世界を持つと言っても、私たちが共に住む共有された世界の存在を否定しているわけではありません。私が言いたいのは、この共有された世界が物理的ではないということです。それは超越的人格的な思考から成り立っているのです。」
超光速通信の否定
量子エンタングルメントが超光速の情報伝達を可能にするという考えは、一般的な誤解である。量子情報理論における「通信不可能定理」は、エンタングルメントを利用して情報を伝達できないことを理論的に証明している。二つの粒子測定の相関関係は、二人の観測者が(光速以下の速度で)一堂に会し、測定結果を比較して初めて確認できるものであり、リアルタイムでの情報伝達には使えない。
シンクロニシティとの整合性
カール・ユングが提唱したシンクロニシティ(意味のある偶然の一致)は、因果関係のない出来事の間に相関が見られる現象を指す。これは、エンタングルメントが示す非局所的な相関と概念的に整合性があるが、超光速の情報伝達を意味するものではない。
- 物理学における唯物論という文化的偏見
カストラップ博士は、精神や意識を基盤とする解釈が物理学界で受け入れられにくい理由を、文化的な偏 見にあると指摘する。
- 物理学は、かつて自然を支配していた宗教的説明への反動として始まった歴史的経緯から、そのDNAに「自然の背後にある精神」という考えを避ける傾向が組み込まれている。
- この偏見により、多くの物理学者は、意識の役割を認めるよりも、何の経験的証拠もない「多世界解釈」(観測のたびに無数の宇宙が分岐するという理論)のような、より突飛な仮説を好む傾向がある。
7. 未解決の問題:一般相対性理論と量子力学
カストラップ博士の形而上学的アプローチが全ての物理学の問題を解決するわけではない。特に、現代物理学における最大の未解決問題の一つである一般相対性理論と量子力学の間の矛盾については、異なる性質の問題であると指摘する。
- 問題の性質: エンタングルメントのパラドックスが「解釈」の問題(実験結果と唯物論的偏見との不一致)であるのに対し、重力と他の基本相互作用との間の矛盾は「予測」の問題である。理論そのものが数学的に矛盾しており、より根本的な理論的解決策が必要とされる。
- ショーペンハウアー哲学の限界: この問題は、ショーペンハウアーの形而上学が直接的に解決策を提供する類のものではない。
8. 現実創造の役割:個人の影響力の限界と可能性
「各個人が固有の物理世界に住む」という考えは、「思考が現実を創造する」というニューエイジ的な思想と混同されやすいが、カストラップ博士はそこに明確な線引きを行う。
- 影響力の非対称性: 私たちの個人的な物理世界は、個人の精神と「超越的人格的な精神(宇宙の状態)」との相互作用から生じる。この相互作用において、宇宙規模の超越的な精神状態の方が、個人の精神よりも圧倒的に大きな影響力を持つ。したがって、単に願うだけで重力を消したり、現実を意のままに変えたりすることはできない。
- 唯物論のゼロ仮説への疑問: 一方で、唯物論が主張するように個人の精神的影響力が「ゼロ」であるという断定も行き過ぎかもしれない。サイコキネシス(念力)などに関する超心理学研究は、物質世界に対して微細な影響力(カストラップ博士の言葉を借りれば「漏れ出す境界線 (leaky margins)」)が存在する可能性を示唆している。
結論として、私たちの現実は、言語や物語といった文化的構築物によって大きく形成されることは間違いないが、物理的現実に対する精神の直接的な影響力については、その有無や程度は未解明な領域として残されている。