Graham Hancock : アヤワスカ体験と科学的研究結果を語る
前置き
Graham Hancock が語り手、 Lex Fridman が聞き手の動画を AI で整理した。
要旨
意識探求:アヤワスカとサイケデリックスの力
この動画では、アヤワスカという強力な幻覚剤について、その科学的構成と哲学的な意味合いを探求しています。
アヤワスカは、単独では効果のない2種類の植物を組み合わせて作られ、ジメチルトリプタミン(DMT)が体内で作用するように、モノアミン酸化酵素阻害剤と混合されます。体験者は、別世界へのアクセスや知的な存在との出会いを報告しており、これは意識が脳によって生成され るのか、それとも脳が意識の受信機であるのかという疑問を提起しています。
また、動画は薬物戦争を人権侵害とみなし、大人が自身の意識体験を自由に選択できるようにするべきだと主張しています。最終的に、アヤワスカのような幻覚剤は、自己認識と社会的なつながりを深める教師として機能し、人類の意識進化に貢献する可能性が示唆されています。
目次
概要
ブリーフィング資料:アヤワスカおよびサイケデリックスの主なテーマと重要性
このブリーフィング資料は、グラハム・ハンコックとレックス・フリードマンによる「アヤワスカを服用することとは何か」からの抜粋に基づいて、アヤワスカとその他のサイケデリックスに関する主要 なテーマと重要な事実をレビューするものです。
1. アヤワスカの組成と化学的側面
アヤワスカは単一の植物ではなく、2つの主要な成分からなる複雑な醸造物です。
- アヤワスカの蔓(Banisteriopsis caapi): これは、ケチュア語で「魂の蔓」または「死者の蔓」を意味するアヤワスカの語源であり、モノアミン酸化酵素阻害剤(MAOI)として機能します。
- ジメチルトリプタミン(DMT)を含む葉: 通常、コトリ・ヴェリドゥス(シャクナ)またはディプロプテリス・カバナの葉から供給されます。DMTは「科学に知られている中で最も強力な幻覚剤」とされています。
この2つの成分の組み合わせが不可欠です。「アヤワスカの蔓単独では幻覚的な旅はもたらされず、DMTを含む葉単独でも幻覚的な旅はもたらされない」と説明されています。これは、DMTが経口摂取された際に腸内のモノアミン酸化酵素によって分解されるためであり、アヤワスカの蔓に含まれるMAOIがDMTの経口吸収を可能にするためです。ハンコックは、アマゾンにおける「科学」の証拠として、数万種の植物の中からこれらの特定の組み合わせを発見した先住民の知識の深さを強調しています。
また、DMTの種類にも言及があり、シャクナの葉からは主にN,N-DMTが、ディプロプテリス・カバナの葉からはN,N-DMTと5-MeO-DMTの両方が得られるとされています。後者を含む「ヤヒ」の体験は、アヤワスカよりも「より強烈でパワフル、圧倒的とさえ言える」と述べられています。
2. 意識と「他なる領域」へのアクセス
アヤワスカの体験は単なる視覚的な幻覚に留まらず、「通常はアクセスできない感知可能な他者との出会いの感覚」を伴うとされています。ハンコックは、アヤワスカを「ベールを下げて、シームレスに説得力のある別の領域、別の世界へと導く」ものと表現しています。
彼は意識の性質について2つの可能性を提示しています。
- 脳が意識を生成する(工場が車を作るように)
- 脳は意識の受信機である(テレビが信号を受信するように)
ハンコックは後者の可能性に傾倒しており、サイケデリックスが「代替現実」へのアクセスを可能にする「意識の別の状態」を解き放つと考えています。彼は、フランシス・クリック(LSDの影響下で二重らせんの発見に至ったとされる)やK・マリス(PCRの発想をLSDの影響下で得た)の例を挙げ、日常的な問題解決型の意識状態だけが価値あるものではないことを示唆しています。
3. アヤワスカの教師としての側面と道徳的教訓
アヤワスカの体験において、多くの人が「インテリジェントな存在」を感じるとされており、ハンコック自身も75〜80回の体験を通じてそれを感じています。この存在はしばしば「母なるアヤワスカ」として女性的だと解釈されますが、一部の部族では男性だとされることもあります。しかし、共通しているのは「教師」としての役割です。
「アヤワスカは私たち自身の行動、それが他者にどのように害を与え、傷つけ、影響を与えたかを反省させ、将来その否定的な行動を繰り返さないという強い願望で私たちを満たす。」と述べられており、特に「人生でより多くの荷物を背負っているほど、アヤワスカが与える試練は厳しくなる」と指摘されています。これは、植物の醸造物から来る道徳的な教訓として、ハンコックが「並外れたこと」だと考えている点です。
4. サイケデリックスと人類の進化、古代芸術との関連性
テレンス・マッケナとデイビッド・ルイス・ウィリアムズの説が紹介されています。
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テレンス・マッケナ: 彼の著書「神々の食べ物」で、「サイケデリックスとの先祖代々の出会いが私たちを完全に人間たらしめた、それが現代の人間らしい心を目覚めさせた」という考えを提唱しました。
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デイビッド・ルイス・ウィリアムズ: 著書「洞窟の中の心」で、世界中の洞窟芸術や岩絵に驚くべき共通性が見られるのは、深く変性した意識状態にあった人々がそのヴィジョンを記録しようとしたからだと論じています。これらの芸術には、幾何学模様や、一部が動物で一部が人間である「動物人類」のような存在が描かれていることが特徴です。
ハンコックは、アヤワスカ体験後にヴィジョンを描く人々が示す図像と、ラスコー洞窟などの先史時代のヨーロッパの洞窟絵画に見られる共通性を指摘し、古代のヨーロッパ人もマジックマッシュルームにアクセスしていた可能性を示唆しています。
5. 科学的研究の進展とDMTx
サイケデリックスに関する科学的な研究は大きく進展していると述べられています。特に、ロンドンのインペリアル・カレッジとサンディエゴのカリフォルニア大学で行われているDMTx(DMTの持続的な点滴投与)の研究に注目が集まっています。
- DMTxでは、被験者を数時間にわたってDMTのピーク状態に保つことが可能です。DMTには耐性が形成されないため、連続して使用しても同じ効果が得られます。
- この研究の被験者は一様に「感知可能な他者との出会い」について語っており、彼らは道徳的な教訓を教えてくれるとされています。ハンコックは、このような「道徳的な教訓」が幻覚と結びつくことの「奇妙さ」を強調しています。
- これらの研究は、DMTの治療的効果を探るものというよりは、「人々が持つ経験と、なぜそれが異なる年齢層、性別、地域の人々でこれほどまでに似ているのか」という体験そのものを調査するものです。
6. 政治と意識の管理、ドラッグ戦争への批判
ハンコックは、サイケデリックスがコミュニティの結束を強め、人々を「より良いコミュニティのメンバー、より思いやりのある、育むようなメンバー」にする可能性を指摘しています。彼は、権力のある政治的地位に就く者、特に大統領や国家元首は、職務に応募する前に「アヤワスカの試練」として10〜12回のアヤワスカセッションを受けるべきだと提案しています。そうすれば、「混乱と破壊に国々を導いている今日の人々とは全く異なる人々」がリーダーとなるだろうと述べています。
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彼は、政府が意識を管理する役割、特に「ドラッグ戦争」を「過去60年間に行われてきた人権に対する根本的な侵害の一つ」として厳しく批判しています。
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彼は、酒よりもはるかに害の少ない大麻でさえ違法とされている現状を批判し、個人の自由と身体に関する選択の自由を主張しています。
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「他者に害を与えない限り、政府が私たち自身の意識の内なる聖域でどのような経験をしてもよいか、してはならないかを私たちに指図することを許すなら、私たちは自由とは言えない。」
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彼は、ドラッグをすべて合法化し、非難や罰則なしに通常の社会生活の一部とすることで、ドラッグ問題が大幅に減少すると考えています。
7. サイケデリックスの治療的潜在力
サイケデリックスに関する科学的視点は過去20〜25年で「革命」を遂げ、かつて「極度に悪魔化されたカテゴリー」にあったものが、新しい証拠によって覆されつつあると述べています。
- シロシビンやその他のサイケデリックスは、心的外傷後ストレス障害(PTSD)や、末期癌患者の死への恐怖、重度のうつ病など、さまざまな症状に非常に有効であることが判明しています。
- 特に「単一の大量なシロシビン体験によって、深い鬱病が消え去る」という「本当に良い科学的な証拠」があると述べています。
- これらの物質は、「ますます伝統的な医療に統合されていくだろう」と予測しています。
8. TED Talkの削除と意識の未来
ハンコック自身のTEDxトーク「意識の戦争」がTEDのメインチャンネルから削除された経験は、彼の視点に同意しない権力者による「視点の排除とシャットダウンの 試み」の例として語られています。しかし、この削除がかえってその動画を「バイラルにした」と述べられています。
彼は、現在の意識に関する理解が「100年後の人間から見れば愚かに見えるだろう」と確信しており、特にサイケデリックスを活用して意識を調査することによって、その理解が深まることに期待を寄せています。
まとめ
この資料から、グラハム・ハンコックはアヤワスカを含むサイケデリックスを、単なる幻覚剤ではなく、意識の性質を探求し、別の現実や知的な存在と接触し、道徳的な教訓を学ぶための強力なツールと見なしていることがわかります。
彼はこれらの物質が人類の進化に影響を与え、古代文化に共通する芸術の源泉であった可能性を指摘しています。また、現代社会におけるサイケデリックスの科学的・治療的潜在力を強調し、政府による「意識の戦争」を個人の自由への侵害として強く批判しています。彼の主張の中心には、自己責任と個人の主権があり、サイケデリックスがより良い社会とより深い自己理解に貢献する可能性を信じています。
アヤワスカの構成
アヤワスカ体験のより大きな文脈において、提示された情報源はアヤワスカの構成について詳細に説明しています。
アヤワスカの主な構成要素 アヤワスカは、単一の植物ではなく、2つの主要な成分からなる調合液です。
- アヤワスカの蔓(Banisteriopsis caapi): これは「魂の蔓」または「死者の蔓」を意味するケチュア語に由来しています。蔓自体は幻覚作用をもたらすビジョン体験を引き起こしませんが、調合液の重要な役割を担っています。
- ジメチルトリプタミン(DMT)含有の葉: もう一つの主要な成分は、ジメチルトリプタミン(DMT)を豊富に含む葉です。DMTは、科学に知られている中で最も強力なサイケデリック物質であるとされています。DMTを含む葉には主に2つの源があります:
- シャクナ (Psychotria viridis): この低木は、アマゾンではシャクナと呼ばれ、その葉にDMTが豊富に含まれています。
- ディプロプテリス・カバナ (Diplopterys cabrerana): この別の蔓の葉もDMTを含んでいます。
調合液としての機能と科学的背景 DMT含有の葉だけでは、口から摂取した場合、ビジョン体験は起こりません。これは、腸内のモノアミン酸化酵素(MAO)がDMTを経口摂取するとすぐに分解してしまうためです。アヤワスカの蔓は、このDMTを不活性化するモノアミン酸化酵素の働きを阻害する作用(MAOI)を持っています。このように、蔓とDMT含有の葉を組み合わせることで、DMTが経口摂取でアクセス可能となり、比類ないビジョン体験がもたらされます。これは、アマゾンの人々が数万、数十万種もの植物の中から、この特別な効果を生み出す2、3種の植物を組み合わせる方法を発見したという、非常に洗練された「アマゾンにおける科学」の例であると述べられています。
アヤワスカとヤヘ(Yagé)の違い この調合液にはいくつかの種類があり、具体的な葉の組み合わせによって呼び方が異なります。
- アヤワスカ: アヤワスカの蔓とシャクナ(Psychotria viridis)の葉から作られるものです。
- ヤヘ(Yagé): アヤワスカの蔓と、別の蔓であるディプロプテリス・カバナ(Diplopterys cabrerana)の葉から作られます。ディプロプテリス・カバナの葉は、一般に知られているDMTだけでなく、5-MeO-DMTも含有しており、ヤヘの体験はアヤワスカの体験よりも「より強烈でパワフル、圧倒的」であると説明されています。
体験への影響 このように複雑に調合されたアヤワスカは、飲みにくい(「恐ろしいほどまずい」)味であるにもかかわらず、その結果として「並外れた体験」を解き放ちます。これは単に美しい視覚的な幻覚だけでなく、通常私た ちにはアクセスできない領域に存在する「意識を持った他者(sentient others)」との遭遇感をもたらします。シャーマンたちは、このプロセスの「マスター」はアヤワスカの蔓であると考えており、蔓がDMT含有の葉を利用して人間の意識にアクセスしているかのようだと述べています。アヤワスカの調合液の中には知的な存在、多くの場合「母アヤワスカ」と呼ばれる女性的な人格が存在すると感じられ、この存在は教えをもたらす教師として機能します。この植物の調合液が、個人の行動やそれが他者に与える影響を深く内省させ、否定的な行動を繰り返したくないという強い願望を抱かせることは、「驚くべきこと」とされています。
このように、アヤワスカの特定の構成要素とその相互作用は、単なる幻覚剤としてではなく、意識の深い探求、自己反省、そして道徳的な教訓を学ぶための強力なツールとしての役割を可能にしています。
アヤワスカ体験
アヤワスカ体験のより大きな文脈において、提示された情報源は、その体験が単なる幻覚にとどまらず、意識、倫理、自己認識、そして社会のあり方にも深く関わる、変容的なプロセスであることを示唆しています。
1. アヤワスカ体験の性質と特徴 アヤワスカの調合液は、その味が「恐ろしいほどまずい」と評されるほど不快であるにもかかわらず、飲用者に「並外れた体験」をもたらします。この体験は単なる「美しい視覚的幻覚」ではなく、「意識を持った他者(sentient others)」との遭遇感を伴うことが特徴です。これらの存在は、通常私たちにはアクセスできない「意識の領域」に存在するとされ、アヤワスカはまるでその領域への「ヴェールを下ろすマスター」であるかのように機能します。
体験は多様であり、必ずしも毎回ビジョンが見えるわけではありません。シャーマンたちは、ビジョンが見えない旅も「最も価値のあるものの一つ」と見なしており、意識下レベルで学びが起こっていると信じています。また、ジメチルトリプタミン(DMT)は、他の多くのサイケデリックとは異なり、耐性がつかないため、常に同じ強力な体験をもたらします。
2. 意識と現実の解釈への問いかけ この体験は、意識の起源と性質について根源的な問いを投げかけます。意識は脳によって生成されるのか、それとも脳はテレビが信号を受信するのと同じように意識の「受信機」に過ぎないのか、という可能性が提示されています。アヤワスカ体験は、私たちが普段アクセスしている物理的な現実以外の、「並行現実」や「別の世界」が存在する可能性を示唆しており、遭遇する「意識を持った他者」が、脳の産物なのか、非物理的な形で存在する意識の住人なのかは未解決の問いとして残されています。
また、アヤワスカ体験は、覚醒した「問題解決型の意識状態」だけが唯一価値ある意識状態ではないことを示しています。歴史上、フランシス・クリックがLSDの影響下でDNAの二重らせん構造の発見に至ったとされる例や、Kary MullisがPCR法を発想した例が挙げられ、変性意識状態が創造性や洞察に繋がる可能性が示唆されています。
3. 倫理的な教訓と自己反省の機会 アヤワスカ体験の最も注目すべき側面の1つは、それが強力な「教師」として機能することです。アヤワスカの蔓がプロセスの「マスター」であるとシャーマンは考えており、蔓がDMT含有の葉を利用して人間の意識にアクセスしているかのように振る舞います。体験者はしばしば「母アヤワスカ」と呼ばれる、知的な女性的な人格を持った存在を感じ取ります。
この「教師」は、個人の行動、特にそれが他者に与えた影響について深く反省させ、否定的な行動を将来繰り返したくないという強い願望を抱かせます。人生で「荷物」が多い人ほど、アヤワスカから「厳しい教訓」を与えられ、自身の行動に対する責任を負うことを余儀なくされると述べられています。植物の調合液がこのような倫理的な教訓を もたらすことは、「驚くべきこと」であり「ワイルドなこと」と表現されています。この体験は、より思いやりがあり、コミュニティに貢献する人間になることにも繋がると考えられています。
4. 科学的研究と社会への影響 近年、サイケデリックに関する科学的研究は大きな進展を見せています。ロンドンのインペリアル・カレッジやカリフォルニア大学サンディエゴ校では、DMT体験そのものに焦点を当てた真剣な研究が行われています。特に、点滴によってDMTを数時間持続的に投与するDMTxという新技術を用いた研究では、被験者は一様に「意識を持った他者」との遭遇を報告し、それらの存在が「倫理的な教訓」を伝えようとしていると述べています。
また、サイロシビンやその他のサイケデリックは、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、末期がん患者の死の恐怖、深刻なうつ病など、様々な精神状態に対して非常に有効であることが科学的に示されており、従来の医療への統合が進んでいます。
この文脈において、著者の一人(グラハム・ハンコック)は、政府が個人の意識体験を規制する「麻薬戦争」は、人権の根本的な侵害であると強く批判しています。彼は、成人には自身の体と意識について選択する自由があり、他者に危害を加えない限り、その経験は個人の主権に属すると主張しています。さらに、彼は、権力のある政治家がアヤワスカ体験を積むことで、国を率いる人々がより良い人間になり、世界がより良い場所になるだろうとい う大胆な提案も行っています。
5. 歴史的・文化的な文脈 「アヤワスカ」はケチュア語で「魂の蔓」または「死者の蔓」を意味します。この植物の調合液は、何万、何十万もの植物の中から、アマゾンの人々がDMTの経口摂取を可能にするモノアミン酸化酵素阻害剤(MAOI)としての蔓の役割を発見したという、「アマゾンにおける科学」の洗練された例として称賛されています。
テレンス・マッケンナやデイビッド・ルイス・ウィリアムズといった研究者は、サイケデリックとの太古の遭遇が現代の人間の意識を形成し、「完全に人間」にした可能性や、世界中の洞窟壁画に見られる共通の幾何学模様や、半動物半人間の存在(テリヤントロプス)の描写が、変性意識状態でのビジョンの記憶を文書化したものである可能性を提唱しています。
このように、アヤワスカ体験は、個人の内面的な変容、意識の探求、倫理的成長、そして社会全体の改善にまで影響を及ぼす可能性を持つ、非常に深く多面的な現象として描かれています。
DMTx 技術
現代科学研究のより大きな文脈において、提示された情報源はDMTx技術について、ジメチルトリプタミン(DMT)体験の性質とそれが意識、倫理、自己認識に与える影響を深く探求するための新しい手法として説明しています。
DMTx技術とは何か DMTxは、DMTを直接血流に点滴で供給する新しい技術です。これにより、通常の喫煙やヴェポライザーでのDMT摂取では最大10分程度しか持続しないDMTのピーク状態を、数時間にわたって維持することが可能になります。これは、DMTに対して耐性がつかないという特性を利用しており、前日や前々日に摂取していても、常に同じ強力な効果が得られるため、被験者をこの状態に長時間維持できるのです。
現代科学研究におけるDMTxの活用 ロンドンのインペリアル・カレッジやカリフォルニア大学サンディエゴ校では、このDMTx技術を用いた真剣な科学研究が進められています。この研究の目的は、DMTの治療的潜在能力を探ることではなく、DMT体験そのもの、特に人々が体験する内容と、それが異なる年齢層、性別、地域の人々の間でなぜこれほど類似しているのかを調査することにあります。研究では、被験者はピーク状態を数時間維持され、MRIスキャナーにも入れられて脳内で 何が起こっているかが観察されています。
DMTxが明らかにする体験の核心 DMTxを用いた研究から明らかになった最も注目すべき点は、被験者が一様に「意識を持った他者(sentient others)」との遭遇を報告していることです。これらの「意識を持った他者」は、体験者に「倫理的な教訓」を伝えようとしていると述べられています。これは、DMT体験が単なる幻覚や鮮やかな視覚的効果に留まらず、深い倫理的、自己反省的な側面を持つことを示唆しています。
この現象は非常に興味深く、「ワイルドなこと」と表現されており、幻覚や鮮やかな映像だけでなく、なぜ倫理的な教訓が伴うのかという問いを投げかけています。被験者の中には、自身の経験を共有するための「sentient others」というグループを結成している者もいるほどです。
DMTxが示唆する意識と現実の可能性 DMTxによって可能になった持続的な体験は、意識の性質や現実の構造に関する根源的な問いを深めます。意識が脳によって生成されるのか、それとも脳が意識の受信機に過ぎないのかという可能性が提示されており、DMTx体験が、私たちが普段認識している物理的現実以外の「並行現実」や「別の世界」へのアクセスを示唆している可能性も考慮されています。
このように、DMTx技術は、DMT体験の深部を科学的に探求し、それが人間の意識、倫理、社会に与える影響について、新たな洞察を提供する画期的なツールとして位置づけられています。
知性ある他者との遭遇
現代科学研究のより大きな文脈において、提示された情報源は、知性ある他者との遭遇を、単なる幻覚にとどまらない、意識の性質と現実の理解に深く関わる、検証されつつある現象として捉えています。
1. DMTx研究における「知性ある他者との遭遇」の発見 最も重要な研究結果として強調されているのは、ロンドンのインペリアル・カレッジとカリフォルニア大学サンディエゴ校で行われているDMTx(ジメチルトリプタミンを点滴で長時間投与する新技術)を用いた研究です。この研究では、ボランティアが数時間にわたってDMTのピーク状態に維持され、その後の聞き取り調査で、彼らが一様に「知性ある他者(sentient others)」との遭遇を報告していることが明らかになりました。
- 倫理的教訓の伝達: これらの「知性ある他者」は、単に存在するだけでなく、体験者に「倫理的な教訓」を伝えようとしているとボランティアは述べています。これは、単なる視覚的な幻覚や鮮やかなイメージを超えた、深い自己反省や行動変容を促す側面があることを示唆しており、「ワイルドなこと(wild)」と表現されています。
- 体験の普遍性: これらの研究は、DMT体験そのものに焦点を当てており、異なる年齢層、性別、世界各地の人々が、なぜこれほど類似した体験をしているのかを調査しています。これは、「知性ある他者との遭遇」が、個人の脳内のみで生成されるランダムな幻想ではなく、普遍的なアクセス可能な意識の領域が存在する可能性を示唆しています。実際に、体験を共有するための「sentient others」というグループも存在します。
2. 意識と現実の解釈への問いかけ 「知性ある他者との遭遇」という研究結果は、意識の起源と性質に関する根源的な問いを投げかけます。
- 脳の機能: これらの遭遇は、単に「薬物による脳の産物」なのか、それとも「脳の想像力の限界」なのか、という問いがあります。
- 並行現実へのアクセス: しかし、情報源は、脳が意識を生成するだけでなく、テレビが信号を受信するのと同じように、脳が意識の「受信機」である可能性にも言及し、私たちが「知性ある他者」が存在する「並行現実」や「非物理的な意識の形態が存在する別の世界」にアクセスしている可能性も提示しています。
3. アヤワスカにおける「教師」としての存在 DMTx研究の知見は、アヤワスカの文脈で語られる「教師」としての存在とも重なります。アヤワスカの体験者は、多くの場合、「母アヤワスカ」と呼ばれる、知的で女性的な人格を持つ存在を感じ取ります。この「教師」は、個人の行動、特に他者に与えた影響について深く反省させ、否定的な行動を将来繰り返したくないという強い願望を抱かせるとされています。人生で「荷物」が多い人ほど、「厳しい教訓」を与えられ、自身の行動に対する責任を負うことを余儀なくされるとも述べられています。DMTx研究で示唆される「倫理的な教訓」と同様に、これは、より思いやりがあり、コミュニティに貢献する人間になることに繋がると考えられています。
4. 歴史的・文化的文脈との関連 また、研究結果が示唆する「知性ある他者との遭遇」は、テレンス・マッケンナやデイビッド・ルイス・ウィリアムズといった研究者が提唱する、サイケデリックとの太古の遭遇が現代の人間の意識を形成し、「完全に人間」にした可能性というアイデアとも呼応します。世界中の洞窟壁画に見られる幾何学模様や、半動物半人間の存在(テリヤントロプス)の描写は、変性意識状態でのビジョン、特に「知性ある他者」とのコミュニケーションの記憶を文書化したものである可能性が指摘されており、これは現代の研究が示唆する「知性ある他者とのコミュニケーション」の歴史的ルーツを示唆していると言えます。
このように、現代科学研究、特にDMTx技術は、「知性ある他者との遭遇」を、単なる主観的な経験としてではなく、客観的に調査され、普遍的な特性と倫理的な影響を持つ現象として捉える道を開いています。
現代の研究成果
現代科学研究のより大きな文脈において、提示された情報源が研究結果について伝えようとしているのは、特にサイケデリック物質、とりわけDMT(ジメチルトリプタミン)が引き起こす体験が、単なる幻覚や脳の産物にとどまらず、人間の意識、現実の性質、そして倫理観に深い洞察をもたらす普遍的な現象である可能性があるということです。
以下に主な研究結果とその文脈を説明します。
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DMTx研究による「 知性ある他者との遭遇」の発見:
- ロンドンのインペリアル・カレッジとカリフォルニア大学サンディエゴ校で進められているDMTx(ジメチルトリプタミンを持続的に点滴投与する新技術)を用いた真剣な科学研究において、最も注目すべき研究結果は、被験者が一様に「知性ある他者(sentient others)」との遭遇を報告していることです。
- このDMTx技術により、通常数分間しか続かないDMTのピーク状態を数時間にわたって維持することが可能になりました。これはDMTに耐性がつかないという特性を利用しています。
- 被験者は、これらの「知性ある他者」が倫理的な教訓を伝えようとしていると述べており、この現象は「ワイルドなこと(wild)」と表現されています。単なる鮮やかな視覚的イメージだけでなく、倫理的な側面が伴うことが特異点として強調されています。
- 研究ではMRIスキャナーも使用され、脳内で何が起こっているかも観察されていますが、根本的な疑問は残されています。
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体験の普遍性と意識の性質に関する問い:
- DMTx研究の焦点は、DMTの治療的潜在能力ではなく、人々が体験する内容、そしてなぜ異なる年齢層、性別、世界各地の人々がこれほど類似した体験をしているのかを調査することにあります。
- この「知性ある他者との遭遇」の普遍性は、これらの存在が単なる「薬物による脳の産物」なのか、それとも私たちが非物理的な形態の意識が存在する並行現実や別の世界に実際にア クセスしているのかという、意識の根源的な問いを提起します。
- 脳が意識を生成するのか、それともテレビが信号を受信するのと同じように、脳が意識の「受信機」である可能性も提示されており、この研究結果はその可能性を裏付けるものとして考察されています。
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アヤワスカ体験との共通点と倫理的教訓:
- DMTx研究で報告される「知性ある他者」が「倫理的な教訓」を伝えるという研究結果は、アヤワスカ体験において「教師」としての役割を果たすとされる「母アヤワスカ」の存在と深く関連しています。
- アヤワスカは、自身の行動、特に他者に与えた影響について深く反省させ、将来的に否定的な行動を繰り返したくないという強い願望を抱かせるとされています。これは、より思いやりがあり、コミュニティに貢献する人間になることにつながると考えられています。DMTxの「道徳的教訓」も同様に、より良いコミュニティの一員となることに貢献すると考えられています。
- アヤワスカの「先生」としての側面は、人生で「荷物」が多い人ほど「厳しい教訓」を与えられ、自身の行動に対する責任を負うことを余儀なくされるとも述べられています。
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歴史的・文化的文脈との関連:
- DMTx研究の「知性ある他者との遭遇」は、テレンス・マッケンナやデイビッド・ルイス・ウィリアムズといった研究者の理論とも共鳴します。
- マッケンナは、祖先がサイケデリックと遭遇したことが私たちを「完全に人間」にしたというアイデアを提唱しました。
- ルイス・ウィリアムズは、世界中の洞窟壁画や岩絵に見られる驚くべき類似性が、深く変性した意識状態の人々がビジョンを記憶し、文書化しようとしたことによってのみ適切に説明できると主張しています。これらの絵には、幾何学模様だけでなく、半動物半人間の存在(テリヤントロプス)が描かれており、これらが変性意識状態での「知性ある他者」とのコミュニケーションの記憶である可能性が指摘されています。
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サイケデリック研究全体のパラダイムシフト:
- 過去20~25年間で、科学におけるサイケデリックに対する見方は大きく変化し、かつての「悪魔化された」カテゴリーから、新しい証拠によってそのパラダイムが克服されつつあります。
- 現在では、サイロシビンなどのサイケデリックが、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、末期がん患者の死への恐怖、重度のうつ病など、さまざまな症状に非常に有効であることが発見され、従来の医療に統合されつつあるという研究結果が出ています。この広範な文脈が、DMTx研究の意義と、その「知性ある他者」に関する発見の重要性をさらに高めています。
これらの研究結果は、現代科学が長らく未解明としてきた意識の謎に迫るだけでなく、人間の行動、倫理、そして社会構造にまで影響を与える可能性を秘めていることを示唆しています。
時系列
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先史時代:幻覚剤との出会いが人類の進化を促した可能性: テレンス・マッケナは著書「Food of the Gods」で、祖先が幻覚剤と出会ったことが現代人の精神を形成したと提唱。
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洞窟壁画と幻覚体験の関連性: デイビッド・ルイス・ウィリアムズ教授は著書「The Mind in the Cave」で、世界中の洞窟壁画や岩絵に見られる驚くべき共通性は、深い変性意識状態にある人々がそのビジョンを記録しようとしたことによってのみ説明できると主張。旧石器時代のヨーロッパのラスコー洞窟の画家たちは、マジックマッシュルームを利用していた可能性がある。
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不明な時期 (アマゾン):アヤワスカの発見と開発: アマゾンの人々は、数万種もの植物の中から、アヤワスカの蔓とDMT含有植物(シャクナの葉またはディアプテリス・カバナの葉)を組み合わせることで、強力な幻覚体験を引き起こすことができることを発見。これは、経口摂取されたDMTが腸内のモノアミン酸化酵素によって分解され るのを防ぐ、モノアミン酸化酵素阻害剤の存在を科学的に理解していたことを示唆する。
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約60年前 (過去60年間):「麻薬戦争」の開始: 政府による意識のコントロールの一環として「麻薬戦争」が始まり、個人の自由に対する根本的な人権侵害であると批判される。
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不明な時期 (20世紀中頃以降):科学分野における幻覚剤の影響:フランシス・クリックがLSDの影響下でDNAの二重らせん構造の発見に至ったと伝えられる。
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K・マリスがLSDの影響下でポリメラーゼ連鎖反応のアイデアを得たと語る。
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過去20~25年:幻覚剤に対する科学的認識の革命: 科学界において幻覚剤に対する見方が大きく変化し始める。パラダイムシフトが起こり、新しい証拠によって以前の認識が覆される。
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幻覚剤の治療的可能性の認識: シロシビンなどの幻覚剤が、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、末期がん患者の死への恐怖、重度のうつ病など、様々な症状に非常に有効であることが認識され始める。
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幻覚剤の主流医療への統合の開始: シロシビンなどが従来の医療に統合されつつある。
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最近:大麻の合法化の進展: アメリカ合衆国で州ごとに大麻の合法化が進み、政府による規制が緩和される。
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DMTx技術の開発と研究: ロンドンのインペリアル・カレッジとカリフォルニア大学サンディエゴ校で、DMTを点滴で直接血流に投与し、個人を数時間ピークDMT状態に保つDMTxという新しい技術を用いた深刻な研究が進められる。この研究では、被験者から「意識を持つ他者」との遭遇や道徳的な教訓についての一貫した報告がされている。
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「 意識に関する戦争」TEDxトークの削除と拡散: グラハム・ハンコックの「意識に関する戦争」というTEDxトークが、政府の意識コントロールに関する見解が主流の意見と異なるため、TEDのメインチャンネルから削除される。しかし、削除されたことでかえってバイラルに拡散される結果となる。
主要関係者
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グラハム・ハンコック (Graham Hancock):本ソースの話し手の一人。アヤワスカやヤヒを含む幻覚剤の深い個人的経験を持つ研究者。幻覚剤が意識、人類の歴史、政治、そして人間性全体に与える影響について強く主張する。特に、政府の「麻薬戦争」を人権侵害とみなし、個人の自由と意識の探求の重要性を訴える。また、幻覚剤が教訓的で変革的な体験をもたらす可能性について強調する。TEDxトーク「意識に関する戦争」が削除されたことでも知 られる。
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レックス・フリードマン (Lex Fridman):本ソースの聞き手の一人。グラハム・ハンコックと幻覚剤、意識、政治、科学などについて対話する。科学的な研究や、幻覚剤が文明や神話形成に与える影響、政治家が幻覚剤を体験することの可能性などについて質問を投げかける。
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テレンス・マッケナ (Terence McKenna):故人。作家、思想家。「Food of the Gods(神々の糧)」の著者。人類の祖先が幻覚剤と遭遇したことが現代の人間意識を形成したという「ストーンド・エイプ説」を強く提唱したことで知られる。グラハム・ハンコックがその功績を高く評価している。
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デイビッド・ルイス・ウィリアムズ教授 (Professor David Lewis Williams):南アフリカのウィットウォーターズランド大学の教授。「The Mind in the Cave(洞窟の精神)」の著者。世界中の洞窟壁画や岩絵に見られる驚くべき共通性は、深い変性意識状態にある人々がそのビジョンを記録しようとした結果であると主張。グラハム・ハンコックがその功績を高く評価している。
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フランシス・クリック (Francis Crick):ノーベル賞受賞者。DNAの二重らせん構造の共同発見者の一人。LSDの影響下でその発見に至ったと伝えられている。
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K・マリス (Kary Mullis):ノーベル賞受賞者。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の発明者。LSDの影響下でそのアイデアを得たと語っている。
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ドナルド・トランプ (Donald Trump):グラハム・ハンコックとレックス・フリードマンの会話の中で、レックス・フリードマンが最近インタビューした元アメリカ大統領として言及される。フリードマンはトランプ氏に、政治家が幻覚剤を摂 取することの可能性について同じアイデアを提起したと述べる。
情報源
動画(19:22)
What taking Ayahuasca is like | Graham Hancock and Lex Fridman
https://www.youtube.com/watch?v=10Jv-BSGeWo
long version: https://www.youtube.com/watch?v=NMHiLvirCb0
動画概要欄
352,900 views Oct 18, 2024
(2025-09-08)